去る2008年1月19日(土)、都内某所にて再びシンフォニアOVAの鑑賞会+お茶会を開催いたしました。
第1巻鑑賞会から半年。シルヴァラント編全4巻の発売を待っての開催でしたので、今回は通し鑑賞会と名付け、1巻から4巻までを一度に上映し、シンフォニアの世界を丸一日楽しむと言うコンセプトで開催いたしました。
通し鑑賞会へ参加くださったのは、以下の方々です。
いせねさん、オウミさん、佐々木良さん、八姫クミコさん、山中ハルコさん、影丸さん、きょうたさん、かものはしさん、ひのもとかおりさん、開夢、麻生壱埜(順不同)。
スタッフを含め11名(当日一人が欠席の為、予定では12名)、遂に2桁の参加者さま! 会によるシンフォニアファンの輪が広がっている様子を嬉しく思いつつ、しかし今の会場を使う場合は、この人数が限度かしらと、少し先走った心配も感じたのでした。
さて、今回は開始にあたって多少バタバタしたところもありましたが、無事皆さま揃ってご紹介の後、早速1巻&2巻を続けて御覧頂きました。
スクリーン+5.1chサラウンドで広がったシンフォニアの世界。一応「歓声や突っ込み、お喋りはご自由にどうぞ」とお伝えしていたものの、はじめは皆さまシンとした空気で鑑賞されていました。
遠慮が晴れたのは、お馴染みクラトス初台詞「すまない、遅れたな」。台詞の瞬間、会場がどっと揺れる大爆笑でした。かく言う麻生自身、久しぶりに聞く9文字の破壊力に真っ先に吹き出しておりました。可笑しい事を言っているわけではないのですけれど、ここまでウケる台詞になったのはやはり、1巻ではこれしか台詞がない、と言う点に尽きるでしょう。……その後の巻も、主な笑い所はクラトスのシーンだった気がしますが、それはひとまず置いておいて。
ロイドと、作画監督が気合いを入れて可愛く描いたと言うコレットのやりとりにきゅんとしたり、ダイクさんの強さに思わず突っ込みを入れたりと、話が進むに連れて会の温度も暖まっていきました。
それと、今回通して鑑賞した事で気付いたのですけれど、各巻なにかしらが爆発するのですね。
1巻ではイセリア村。どう考えてもあれでは全壊……と皆で気を揉みましたが、爆発映像は攻撃を放たれた瞬間ロイドが想像したイメージ、と言うご意見を頂き、納得すると共に一安心したのでした。
2巻になるとクラトスの出番が飛躍的に増え、必然的に笑いと突っ込みの回数も増加。特に初見の方々には、アバンタイトルで何故か高い所にいる姿と、衝破十文字の演出に対する衝撃が大きかったようです。
クラトス以外では、リフィル先生の行き過ぎた遺跡マニアっぷりや水嫌い発覚の一コマ、ジーニアスのオチとしての使われ方などが総じてウケていたような。
テセアラ組は出番こそ少ないですが、ああっ女神さまっ並に巻かれたゼロスの髪や、しいなのアクション等見所が多く、特にコリンは、ノイシュがいない分も動物キャラの愛らしさを存分に見せてくれたように思います。小さい体が画面の端っこでちょこちょこ動き回っているのは、癒されますよね。
ここで、一旦お茶を煎れて休憩時間に。
展示していた両エディションや原画集などを楽しんで頂きましたが、折角なので1巻コレクターズ版特典「クラトス先生のプライベートレッスン」を上映。この映像は、やはり破壊力バツグンであったことをご報告しておきます。
また今回は、皆さまに事前に「シンフォニアで好きなキャラ」を回答して頂き、主催がそのキャラをあしらった名札をご用意しておりました。初対面の方同士のお名前の確認は勿論、ついでに好みも一目瞭然と言う寸法で、其処此処で好きなキャラに関するお話などが盛り上がっていたように思います。
続いて、3巻&4巻を上映。
ロイドとコレットの初々しく可愛らしいやりとりが、次第に悲壮感で彩られていくことにヤキモキしつつホロリ。ドジっ娘の要素が薄いOVA版コレットは、その分大切な人を守ろうと言う芯のあるヒーローっぷりを全巻通して見せつけてくれて、その男前っぷりに脱帽いたします。
ちなみに、クヴァルが錫を振り上げた瞬間、助けに入ったクラトスを迎えたのは喝采ではなく爆笑。しかしその後の「地獄の業火でな」の台詞には皆さま聞き入っていたようでした。この他にもルイン襲撃やエクスフィアのくだりはOVA独自要素が強く、3巻は皆さま画面に集中してらっしゃる時間が多かったようです。
なお、この3・4巻はどちらもエンディングが2巻までと異なり特別仕様。3巻は「サザエさん」仕様と言うことで満場一致しました。
最終4巻、クラトスは、全体的に怖い顔していて悪役っぽいと評判でした。ジャッジメントの高性能さに関しては、皆さまゲームでもこうなら、と溜め息。お披露目が背中を向けてであるために、ゲームほどクラトスと羽根の組み合わせに違和感を感じないと言うご意見には、確かにと膝を打たされました。
場が盛り上がるのは、嬉しい事にユアンさま関係が多かったように思います。
クラトスに蹴られたり、際どい発言があったり、技名叫んだり、ユアンさま本人も突っ込みむ側も大忙しです。個人的に、ゼロスは睫毛が描かれていないのに、ユアンさまにはある!と言う事実を指摘された事が一番の驚きでした。この手の指摘は、色指定のミスやらプロネーマ様の入れ墨が際どい所まであることなど、皆さま細かい所までよく見てらっしゃって、その都度びっくりいたしました。
見所の一つユアンVSクラトスの対決シーンでは、本来の得物がダブルセイバーのためか、ユアンは片手剣を使っていても振り方が大きいと言うご指摘も。確かに言われて見ると、ユアンさまの動作は大きくて隙がチラホラ。でもクラトスも余所見をしているので、結果として互角の勝負と言う総評になりました。
続くエンディングでは、テセアラ組の顔出し箇所が3回とも笑いの対象でした。どうも効果音と併せてカットインと言う演出は、横隔膜を刺激する効果があるようです。
なお、残念ながらこの4巻上映途中でひのもとさんがご帰宅のお時間に。話し足りず、主催は駅までお見送りさせて頂き、二人だけの貴重なお話時間を頂戴する事ができました。
この後のお茶会では、スタッフの開夢さんが用意してくれた「クラトスプリントケーキ」をご披露!
ウケなかったらどうしようと心配していたのですが、大爆笑で迎えられ、本当に安心いたしました。
一時、皆さまカメラを取り出して撮影会。注がれる熱視線でクラトスチョコが溶けてしまう前に切り分け、脇やら太ももやらが皆さまのお口に運ばれたのでした(笑)。
なお、ナイフ入刀は自分では行えず、いせねさんにお願いしました。有難うございました。綺麗に等分して頂きましたが、顔の部分はクラトスに見られてるみたいで食べ難い、と皆さま遠慮しあうなど面白い一幕もございました。
ちなみ、お味関係の方はと言いますと、本体ケーキ部分は普通のショートケーキでした。が、表面のクラトスプリントなホワイトチョコ部分に意外とボリュームがありまして、これだけでお腹いっぱいになってしまったことだけは、少し勿体なかったような……。
その後はゲームミュージック選曲集をBGMに、一頻りゲームの話などで盛り上がったのでした。
お茶とお喋りとを楽しんでいると、あっという間に時間となり、会場を引き上げて新宿へ移動。
制作日誌内でお馴染み、梅酒の店梅椿で二次会を催させて頂きました。
終盤はほとんど「濃厚梅酒」祭りと化していましたが、食事とお酒が入ればお喋りしやすくなるのが人の性。鑑賞会の時以上に色々なお話を伺う事が出来て大変興味深かったです。
また、主催のおねだりでお茶会と二次会の間、絵描きの皆さまにスケブを描いて頂きました。短い時間の中、さらさらと描かれていくその筆運びに感嘆!
実物は大事に保存させて頂いておりますが、あまりに素晴らしいイラストなので、ちょっとだけ見せびらかせて頂きます。
皆さま、有難うございました!
OVA脚本に対しては、ファンゆえの「こうして欲しかった」気持ちが私自身もありますし、特にロイドに関しては、ゲーム版で見せた実直ゆえの強さが薄くなって、泣いたり自責したりと情けない面が多く、この鑑賞会でも論議の的となりました。ロイド、コレット、クラトス等それぞれのファンからの視線を通すと、一人では気付かなかった描写の差異を知る事が出来、余計にゲームとの違いが浮きだった面もあります。しかし、尺の都合もあるのでしょうけれど、描き方自体がゲームとは異なると言うことで、OVAにはOVAなりの見方、楽しみ方、そしてこれからの期待があるのでないでしょうか。
このロイドがどう成長して「コレットも世界も諦めない」なんて言い放てる男前に育つのか、テセアラ編を是非制作して見せて欲しいなぁと、より強く願うのでした。
そして、その際にはまた皆さまと鑑賞して、色々ご意見伺いたいものです。
主催の相変わらずの段取りの悪さや、当日トラブった部分もあり、至らぬ点については反省いたしましたが、無事会を終える事ができましたことを、このレポートにてご報告させて頂きます。
末筆になりましたが、ご参加頂きました皆さま、当日スタッフとして三人分働いてくれた開夢さん、また、残念ながら参加頂けませんでしたが応援のお言葉を御寄せ下さったすべての皆さまに、感謝と御礼を申し上げます。