人間と共に歩むことは出来ないと、背を向けて去って行ったハーフエルフたちの姿が小さくなる。 「良いのか」 聞いておきながら、答えに何の意味があるのかと騎士は自問した。彼の理想を思えば決して肯定出来ない筈だが、今更否定も出来ないだろう。 「良いんです」 ゆえに少年は頷いた。 「わかってくれる人は、きっといます」 今は未だその時ではないだけだと。 「あなたみたいに」 希望の芽は、小さくとも確かにここにあるのだから。