天の響

ユアマー15のお題

口付け

 彼女と交わす口付けは、花弁に唇寄せる甘味と真珠の煌めきが同居した密やかな奇跡だった。
 その一時が永遠ならば良かったのに。
 今は、もう還らぬ時。

2004/04/10 初出 11/01 再録