「そもそも、どうやったら指輪を失くせるのだ」 装飾物についてはお世辞にも知識があると言えないものの、余程大きさが外れていない限り落とさない物だ、とはクラトスでも認識している。 「お前だって持てば分かる」 言い切られたその言葉は、ゆえに負け惜しみにしか聞こえず。 「お前だけの特技だと思うが」 嘆息しつつ、取り敢えず今朝起きたところから行動を順に追ってみようと、二人は寝台に向かった。