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宝塚雪組「ひかりふる路 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜」「SUPER VOYAGER!ー希望の海へー」を観劇。

ひかりふる路 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜

雪組新トップスター・望海風斗の大劇場お披露目公演。

宝塚の御家芸である「フランス革命モノ」に、革命のフランスを描く新たな秀作ができましたね。
フランク・ワイルドホーン作曲の楽曲が重厚な上、ほとんどのシーンが歌でやりとりされるので、海外ミュージカルを観ているような充実感のある一時間半でした。それしか上演時間が経っていないのが不思議なくらい盛り込まれていて、でも飽きるところがないので、あっという間だった気もします。
無論、サクサク話が進む分、少し展開が唐突なところもあるけれど、観客が自分で補完できる範囲だと思います。

強いて文句を言うなら、主人公であるロベスピエールの前半の出番の少なさでしょうか。主人公を印象付ける前に、ダントンばかりクローズアップされるので、W主人公だったか?と思いました。
あと、新年の演目としては暗いという点もあるけれど、宝塚大劇場も「ポーの一族」なので、どちらにせよ血腥い宝塚の2018年開幕でした。

恐怖政治の指導者ロベスピエール@望海風斗を、主人公としてどう描くのか疑問視していたのですが、純粋な理想家としたのは、まあ宝塚として妥当かと思います。粛清時、意気揚々と好戦的な歌詞を歌いながら、傷ついた顔を晒すところに、生田先生の被虐趣味を感じました。
基本的に、自分の思いの中に沈んでいるキャラクターなので、私は人物に魅力を感じなかったけれど、望海風斗の歌、立ち振る舞い、芝居で魅力を持たせていたと思います。彼の心の動きが分かるので、狂っていくときも見捨てられない気持ちにさせられました。

マリー=アンヌ@真彩季帆は、ヒロイン声と歌唱力に改めて脱帽しました。
途中、少し声が掠れたかなと思う箇所があったけれど、次の場面では調子を取り戻していたのでホッとしました。
彼女の過去の嘆き、悲しみ、そして作中の恋が、本作の悲劇をより深めているけれど、最後に彼女の存在が希望として残っていくのが良かったです。

ダントン@彩風咲奈は、前述通り見せ場が多く、二番手デビュー役として羨ましいと思いました。全体的に「男の言い分」で出来ているようなキャラクターなので、女性の私には共感はできない役でしたけれど、本人の中では一本筋の通っている面白い役だと思います。親友と思っていながら、ロベスピエールを追い詰める言動になる無神経っぷりは嫌なんですけれど、嫌いになれない人物です。

カミーユ@沙央くらまは、少しヘタレだけれど信念は通す可愛い青年系。正直言ってしまえば、沙央くらまでなければいけない役ではなかったと思いますけれど、ダントンから「俺に任せろ」と言われたときの「うん」と言う返事の可愛さですべて許しました。

サン=ジュスト@朝美絢は、期待通りの「革命の大天使」でした。美しい狂信者で、怖かったです。すべてロベスピエールのために行動し、結果として彼を追い詰めていったけれど、この子は最後まで自分たちの間違いが分からなかったのでないかと思います。
役者としては、歌が上手くなっていてとても嬉しかったです。

ロラン夫人@彩凪翔は、ちょっと驚くほど色気のある美女ぶり、且つ気位が高そうな良い演技でした。
最近、芝居での男役による女性役が多いけれど、みんな上手いので文句が言えません(苦笑)。

対するタレーラン@夏美ようは、さすが専科という感じの老獪さ。この激動の時代に、最後まで生き残る強かさがにじみ出ていました。

SUPER VOYAGER!ー希望の海へー

野口先生の「レヴュー・スペクタキュラー」。
客席参加要素はそんなに大げさな内容ではなく、二階まで客席降りがあって華やかでした。

ただ、宝塚のレビューの「お約束」を外した箇所がいくつか散見されて、少し戸惑いました。
特に引っ掛かったのが、「BLIZZARDS」のミュージックビデオ風シーン。場面自体は美男子揃いのアイドル風で楽しかったけれど、録音ですよね? ショーで録音が流れるのは「宝塚をどり」で物議を醸した能楽以来の経験で、衝撃を受けました。舞台で録音歌は聴きたくないので、振り付けを変えて、中央二人がメインで歌唱するなど、上手く折り合い付けて欲しかったです。
男役群舞(アンダルシアに憧れて)も、1シーンとしては面白いんですが、フィナーレの群舞かと言われると、観たかったものとは違うなと思ってしまいます。
新しい挑戦を全くしないのも問題だけれど、ある程度「お約束」は踏襲してこそ、とも思うので、その辺のバランスは今後調整して欲しいです。

最初に苦言を呈してしまったけれど、沙央にさよなら演出があったり、ジブリの名曲をジャズアレンジした映画「ラ・ラ・ランド」風のお洒落な「OCEAN」、サヨナラ公演かと思ってしまうけれど新トップとしての決意を語る「DIARY」など、素敵なシーンもあり、全体的には楽しいショーでした。

吉永南央著「糸切り 紅雲町珈琲店こよみ」

誤って、シリーズの4作目から読んでしまいました。
新刊が平台にあり、面白そうだけれどシリーズ物だから1作目から読もうと判断。棚差しで一番左のものが1作目だと判断したら、違いました(苦笑)。よく確認しないといけませんね。
とはいえ、レギュラー登場人物はそれほど多くなく、読んでいけば人間関係も分かるので、困るところはありませんでした。

主人公の草は、様々な経験を経て落ち着いた老婦人。70歳を超えた女性の主人公という時点で珍しいと思います。こんな風に老いたいと憧れたり、こんな老婦人が身近にいたら心強いと思ったりできる、素敵な女性でした。
小物の描写なども丁寧で、小蔵屋に行ってみたくなりました。

TVアニメ「アイドルマスター SideM」13話「ずっと、ずっと、その先へ」
http://imas-sidem.com

1話丸々の合同ライブ(+打ち上げ)回でした。
さすがにCG+既存動画多用だったけれど、凄いスピード感で凝縮されていたので楽しかったです。S.E.Mだけ、止め絵演出だったのが少し残念でしたが、おじさんたちは体力がないから作画も省エネなんだと納得しました(笑)。

登場ユニットのうちJupiterしか知らない、且つJupiterしか興味もないという状態での視聴開始でしたが、観終わってみればどのユニットもメンバーの顔と名前が一致できるくらい親しめていました。
この最終回にしても、単純にこの回だけ見たら特に面白くもないと思います。でも、これまで3カ月かけて親しんできたメンバーだから、笑顔で歌い踊る楽しそうな姿を観るだけで充実感が得られるんだと思いました。そんなところも、過去からの積み重ねを大事にしている315プロの姿勢と組み合わさって、良かったのかもしれません。

ところで、桜庭先生の笑顔は営業用というか、少し不敵な感じの笑いかたなので違和感がないけれど、恭二が柔らかく笑っていると妙に擽ったい気持ちになります。もしや、これが恋……!?(笑っているだけです)

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

とりあえず、今年のゲームは「スバラシティ」から始まりました。

スバラシティ

それにあやかって、美しく、凛々しく、素晴らしい1年になると良いなと思います。あ、それ以上スコアを稼ぐと恐ろしいになっちゃうのは嫌だな……(笑)。