• 2009年02月登録記事

スレEVO-Rは、毎回楽しく観ているのですが、クオリティが安定してる御陰で逆にあまり語る事が出てきません。
7話は伏線出すだけの消化回かなって感じでしたし……。
オゼルの便利メイドさん具合には、観ていて盛大にひっくり返りました。でもラドック邸に他のメイドはいないのか、と言う疑問が出てきてしまいましたが、まぁあんなメイドが一人いたら後は不要ですな。
アメリア対グルーザ戦は、またアメリアが髪の毛に拘束された状態から攻撃する流れで早くもワンパターン化でしたが、その他は戦闘も白熱してました。今回はポコタも光の剣を投げた後、魔法で支援していましたし、街に被害が出ちゃったのも市街戦らしくて良かったです。

ただ、もう7話、全体の半分が経過なんですよね。あと6話で、ズーマと決着付けて、レゾの魂の件を消化し、タフォーラシアも片付けるって、どんなペース配分なんでしょう。
と思ったけれど、公式で予告内容を確認したら、8話で遂に「商品の買い付け」をやるわけですね。とすれば長く引っ張ってもズーマは9話で退場かな?
再生腕の説明はないのでしょうか。

人間って、本当に ( ゚Д゚) な顔になるんだと知った日。

2009/02/27 次期宙組主演男役・娘役について
この度、次期宙組主演男役に大空 祐飛(花組)が、次期宙組主演娘役に野々 すみ花(花組)が決定しましたのでお知らせ致します。

今日は飲み会だったのですが、帰りの電車内でこの記事を読んで、酔いが一気に醒めました。
ファンとして、心から内定おめでとうと思い、同時に、とても寂しい気持ちを抱く、笑うのか泣くのか、よく分からない心境にあります。
当初から微妙な番手だからと言われていて、夢は、見ないようにしていました。だから夢の見方を忘れてしまっていたような気がします。
大体今からトップになっても学年的に短期であることは明白だし、別格として専科に行って一生宝塚スターでいて欲しいと思っていた面もあり、今まで縁のない宙組と言うことで組ファンも複雑でしょうし、と複雑な想いは考えた分だけ膨らむのですが。
でも、本人はずっと夢を追っていたんだ。
そう思ったら、ここでグタグタ言ってる問題なんて、ちっぽけな事なのだと不意に思いました。
祐飛さん、おめでとう。すみかちゃん、おめでとう。
そして宙組の組子とファンの皆さま、二人をどうかよろしく。

お披露目となる博多座公演は、夏休みと公演期間が合うか否かで変わるので、まだ予定は立てられませんが、最後の日まで全力で応援していきたいと思います。
とりあえず500円貯金でも始めようかしら。

……個人的には、痛々しさ全開のIF妄想文章を昨日の内にアップしてあって良かったと言うべきか、一日寝かせておけばそのまま消しておいたのにと悔やむべきか、ちょっと変な所でも悩み中です。

二次創作物書きとしての麻生は、原作を重視したいと思っているため、IF展開話をあまり書きませんが、考えるだけなら色々と出して楽しんでます。
と言う事で、今回はタイトル通り、花組「太王四神記」にて大空祐飛演じるヨン・ホゲについて、戦死する以外の結末(大団円前提)を考えてみたいと思います。
※これはIFネタ遊びです。
※あくまで花組版「太王四神記」から考えた物であり、原作ドラマ内容は加味していません。

が、今回は考え始めた出だしから躓いてしまいました。
なんせ「俺はもう後戻りできないんだ」と本人が言っている以上、死ぬ他に、ホゲが救われる道が見当たらないのです。本当は、王の座を諦めてタムドクに忠誠を誓えば、タムドクは許しを与えていたでしょうが、ホゲ自身がその道を選べないと誓っているからこそ、先の台詞を言い、剣を向けたわけですから。
では、タムドクに勝利し王位を得ていれば救済されたのかと言うと、これもまた本人が言う通り「偽の王」になるわけで、永遠にその負い目を背負うことは間違いありません。

それでも、なんとしても生きたホゲを幸せにする方法はない物か、と考えに考え、思い付いたのが以下の案です。
すなわち「白虎の護り主ヨン・ホゲ」設定案。
……この段階で、チュムチ及び朝夏まなとファンからブーイングを浴びていそうですが、聞こえなかったフリで推し進めたいと思います。
この案の重要な点は、ホゲに王座を諦める大義名分を与えられると言うことです。
そもそも、タムドクが真のチュシンの王であることは、ホゲ自身が認めていることです。
しかし母の遺志、王を目指すことで払った犠牲を、彼は無視できない。だからこそ堕ち続ける。
それを無視しても良いとホゲ自身が納得する為に、彼が神器の護り主だった、と言う宿命を与えるわけです。
一応自分で突っ込んでおくと、「神器の護り主自身が王になってはいけない」とは誰も言ってないのですが、神器の護り主はチュシンの王の配下であると言う雰囲気だったので、これは大前提だろうと勝手に思い込んでおきます。
ちなみに、キハのことは王座を諦める事と一緒に解決に至ると思います。元々ホゲが愛した相手は、キハと言う女ではなく、自分を王だと言った炎の巫女です。しかもプルキルの交渉で神器と引き替えにした時点で、その巫女が己の幻想であることを認めていると言えます。

この設定で具体的に展開を書いていくと、以下のような感じでしょうか。


二幕第十場(戦場)に至るまでは展開は現状維持。戦闘中、チュムチが持っているパソンから預かったお守りが白虎の神器であることが判明(ヒョンゴ村長の鑑定眼で見抜いて貰うとか何とか)。
例の「神器を寄こせ!」台詞でチュムチとホゲ+イルス&チョク・ファンの殺陣(なぜそんな殺陣を入れるのかと言えば、チュムチの見せ場を取ったお詫び)となり、ここで神器はホゲの手に渡る。
お互い神器を二つずつ持っている状態から、決着をつけると言う名目で当初通りタムドクとホゲの一騎打ちに進み、矢を受けるがお守りで助かる(護り主認定の基準が判らないため、チュムチ覚醒展開をそのまま採用)。ホゲは自分が王でなく、王の力となるべき護り主であったことを知る。そして「君が王なら僕は将軍になる」約束を思い出し、タムドクに仕える事を誓う。


以下、十一場以降はまったく同じ。

とりあえずホゲを最優先にした結果のため、前述のチュムチは勿論、虐殺した村や五部族の息子達には申し訳ないですが、ええと、まぁ、細かい事は、元々の話が駆け足脚本で心情がとっちらかってる部分があるのだから、あまり突っ込まない方向で。
白虎の護り主として、エンディング後も高句麗で元気にイルス&チョク・ファンの赤マント組を従え、軍を率いているヨン・ホゲ、と言うのも、IFとしては幸せかなと思います。

しかし、こんな無理矢理なIF展開を考えた御陰で、戦死する筋書きには無駄がない、と改めて感心しました。
ホゲからタムドクに伝えないといけない情報が多くて、瀕死なのに大量の台詞を言うと言う大変な演技になってますが、やはりホゲはあそこで死んで一生を終えるのが、彼が選んだ道に対する正しい結末なのだと思います。

以前から書いていた通り、アクサルの「BANANA FISH」公演を観たかったのですけれど、先日公表された公演日が4月18日と19日のみで、この日はどうしても予定が入れられないため、諦める事にしました。
……諦めきれない! と嘆きつつ、代わりに5月雪組の観劇予定を入れて、最後の谷みずせを堪能する方向にします。

「マルグリット」は、演目が暗そうなので控えたのですが、評判が良いですね。事実関係はともかく、日本人は悲劇物が好きと言う定説もあるし、面白いキャストを揃えているので、確かに興味はある演目。
如何せんチケットが高額で、この不景気に苦戦してるようですね。私も、もう一声安ければなぁとつくづく思います。

後は「さよならシアタートップス・最後の文化祭」に、駄目元で抽選チケット販売に参加すべきかどうか、悩んでます。
ちなみに、東京サンシャインボーイズは勿論、三谷幸喜氏舞台を観た事がありません。折角なので観たい、と思いつつ150席のシアタートップスで12回公演と考えると、ファンの方に一枚でも多く渡った方が良いのかなと思ってしまったりしますよね。

で、実は一番悩みどころなのはこっち。
http://www.post.japanpost.jp/service/fuka_service/kiroku/index.html
配達記録郵便が廃止になって、これからチケットの譲渡はどうしよう……

本記事はFLAMBERその1その2第一話の続き。


 今より遡ること半年。
 その時、僕はお客さんを見送ったばかりで、受付で施術後の記録を書き留めていた。
 入り口に取り付けられているチャイムは鳴らなかったと思う。カットをお願いできますか、と声を掛けられて初めて僕はそのお客さんに気付き、慌てて顔を上げた。
 初めての来店だな、と直ぐに思ったのは、僕の物覚えが特別良いからでない。黒髪を背中まで伸ばしたそのお客さんが、一目見ていれば忘れないだろう独特の雰囲気を持った美人だったからだ。
 予約のない飛び入り客は、要望がない限り、手の空いている美容師が接客することになっている。つまり、僕が受け持つと言うことだ。
 希望を伺うと、お客さんははっきりと、こう言った。

「綾波にしてください」

 それが、オーナーと僕の出逢いだった。

【第二話 未知との遭遇】

 ――アヤナミ?

 芸能人には疎いんだけど、と女性雑誌に手が伸びたところで、天啓のように閃くものがあった。
 パチンコ店の壁に立ち並んだ、青い髪の少女。
「エヴァンゲリオンの、アヤナミですね?」
 お客さんの頭が軽く頷いた。間違ってはいなかったらしい。
 僕はとりあえず胸をなで下ろし、まずは洗髪のためシャンプールームへ向かう。
 この仕事に就いていると、‘ながら’作業が上達するもので、この時も口ではお湯加減など聞きながら、僕の脳は施術の手順を練り始めた。
 アニメ自体は見たことがないけれど、幸い有名なキャラクターだから、僕でも思い描くことはできる。イメージとしては前髪を下ろしたマシュマロボブ。内巻きにして、仕上がりは少し無造作ヘア風に崩した方が良いだろう。
 洗髪の終了と同時に僕の頭の中のイメージも仕上がる。お客さんをカットルームへ誘導し、早速カットを始めようとはさみを取り出したところで、僕はふと悩んでしまった。
 綾波の髪型にカットして欲しい、ではなく、綾波にして欲しい、と要望したお客さんだ。細かいことを気にしすぎかもしれないけれど、可能性が1パーセントでもある限り、僕はそれを確認するべきだと思った。
「あの、」
 声を掛けて、僕は言葉に詰まった。
 お客さんの顔は先程から真っ直ぐに鏡台に向かっている。けれど、その瞳は鏡の中から僕をじっと見つめていた。
 鏡越しに向かい合った視線の強さにたじろぎ、けれど意を決してもう一度問いかける。
「一緒にカラーはいかがですか? 綺麗な水色の粉があるんですけど」
 鏡の中の瞳が睫毛を一旦伏せ、それからゆっくりと持ち上げ直してもう一度僕を見た。
「合格」
 意味を僕が聞き返すより早く、お客さんは施術を始めるよう促すと、僕のはさみの音に合わせゆっくりと説明を加えてくれた。それは、新しいコンセプトの美容室を開設するので、スタッフになって欲しいと言う話だった。
 これはもしや‘引き抜き’なのだろうか。脳裏にそんな単語が脳裏に浮かんだが、自分の身に起こることと思っていなかったので、現実味が薄い。第一、引き抜き元の美容院の中で、仕事中に話すことがあるだろうか。
 僕は一瞬手を止めて周囲を見渡した。しかしお客さんとの適度なお喋りは業務の内だからか、特別この席での会話に注意している者はない。
「……どうして僕を?」
 強引に話を逸らすことも躊躇われ、結局僕は疑問を返した。
「第一は、アニメキャラの名前を言われて退かなかったこと。決め手は、客の髪だけ見るんじゃなく、どんな自分になりたいかって気持ちを汲み取ろうとしてくれたから」
 僕はなんと返して良いかわからなかった。
 この美容院は、スタイリストが自身の個性を表現することを重視している。デザイン料を取るには、僕のカットは個性が足りないと言われることもあった。
 でも僕は本当は、同じ個性を出すのでもお客さんの希望の方が、僕の主張よりよほど大事だと思っている。
 経営方針の違いと言ってしまえばそれだけだ。この考えを推奨してくれる店もあるのだと分かってはいた。けれど僕のやり方を見抜いた上で、口に出して認めてくれた人は初めてで、その時受けた想いはまるで言葉にならなかった。――たぶん、嬉しくて。
 だが、それと、話を受けることはまた別だ。
「ありがたいお話ですけど、僕、アニメとかよく知らないですし」
 エヴァンゲリオンが分かったのは偶然だ。
 僕より技術力のある美容師は万といる。きっとその中には、アニメに詳しい美容師もいるだろう。
 けれど、返ってきたのはシンプルな回答だった。
「詳しい必要はないよ」
 僕の為に話を合わせているのでなく、本当にそう思っているようだった。
 僕の脳がほかの文句を思い付くよりも、僕の手が施術を終える方が早かった。仕上がりを鏡に映して確認してもらう。お客さんから不満が出ることはなく、それは良いことなのに、僕は困ってしまった。
 結局カラーはしないとのことなので、僕とお客さんの接点もこれで終わってしまう。
 まだ、返事をしていないのに。
「仕事終わるの何時?」
 ふと、お客さんが問うた。それはカットの出来映えについて語るのと同じ調子で、僕も正直に業務時間を答えていた。
 時計が一瞥される。
「駅前のスタバで時間つぶしてるから、気が向いたら来て」
 まるで道端で再会した旧友が飲みに誘っているような気安さに、思わず頷きかけた。だが、お客さんは友達でない。
「気が向いたらって……」
 どう答えれば良いものか分からず、語尾は曖昧に消えた。
「詳しく話をしたいから、待ってる。でも待ってるのはこっちの勝手だから、好きにして」
「好きにって……」
 お客さんの言葉をそのままオウム返しにしていることに気付いて、僕は口を噤む。間の抜けたやりとりを、けれどお客さんは笑うことなく、つまり、と言い換えてくれた。
「身の危険を感じるなら来ないこと」
 大人なんだから、判断できるでしょ。
 そう言い置くとお客さんは会計を済ませ去ってしまった。
 戸惑う内にもやがて日は暮れて、閉店の時刻になる。掃除、ミーティングと目の前のことに没頭しているうちに、お客さんに伝えていた時間は過ぎていた。
 夕飯を食べに行こう、と誰からともなく声がかけられる。常ならば僕に断る理由はないのだけれど――
「約束があるので、今日は失礼します」
 一礼して、僕はジャケットを掴むと駆け出した。
 果たしてこれが大人の判断なのか、自信はない。ただ、後悔のない選択のためならば、僕は子供のままでも良かった。
 足早に辿り着いた駅前のスターバックスの扉を開く。相手を探す必要はなかった。まるでタイミングを知っていたように、僕がカットしたマシュマロボブ――否、綾波カットの頭が振り向いて、口元を綻ばせた。
 その笑みが天使のものだったか悪魔だったかは、今も僕しか知らないことである。


今回のネタは判り易くエヴァンゲリオン。
冒頭のシーンありきで書き出した為、なかなか纏まらず苦戦した跡が残っています。