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宝塚星組「太王四神記 ver.II -新たなる王の旅立ち-」15:30回観劇。

まず、出掛ける前に偶然公式サイトを覗いて驚いたことに、本日は休演が二名出ていることによる影響で、ヨン・ガリョ、フッケ将軍、チョクファン、ソノ部族長が代役。

星組 東京宝塚劇場公演 休演者のお知らせ

東京宝塚劇場 星組公演『太王四神記Ver.Ⅱ』に出演している磯野千尋、天霧真世の2名は、新型インフルエンザのため休演することとなり、代役により公演させていただきます。皆さまのご理解を何卒宜しくお願い申し上げます。
■磯野 千尋
(代役)ヨン・ガリョ役 ・・・にしき 愛
    フッケ将軍役  ・・・美城 れん(にしき 愛 の代役)
    チョク・ファン役・・・本城 くれは(美城 れん の代役)
■天霧 真世
(代役)ソノ部族長役  ・・・朝都 まお

新型インフルとのことで、潜伏期間中の感染者もいるのでは……と少し恐る恐る、うがい・手洗い・マスク完備で観劇しました。

今回は「太王四神記 ver.II」と言う事で、舞台やDVD感想で散々書き散らかした花組版の再演(改編有)。
花組版を相当回数観てるため、改編部分やキャスト違いが気になるのではと思いましたが、意外にその様子は少なかったです。
キャスト印象は座席が遠かった点が幾分関与してる可能性もありますが、脚本・演出改編に関しては、より良くなる方向の変更だなと思ったので、不満はありませんでした。
強いて言えば、子役ホゲが存在しなくなったため、二人の友情が壊れる様や、最期の城壁発言がちょっと分かり難くなったように思います。
ちなみに、今日はVISAカード貸切だったのですが貸切公演恒例のアドリブが、本編に入っていて驚きました。「三井住友VISAカードで買ったこの槍で」と堂々と言い切ったタムドクに、花組版では本編にアドリブが入れられなくてショーで無理矢理入れてたのに、スムーズだし面白いぞ、と柚希礼音の成長をそんなところで感じてしまいました。
しかも台詞後、ホゲと「へぇ〜。一括払い?分割払い?」「一括だ」とやり取りまでしていて、かなりウケてました。
二人で事前に打ち合わせてたのかな。
稽古シーンでも、「V・I・S・A」と型を切り、これにはついていけなかったホゲから怒られていました。

主要スターが退団し、全体にスター格が若くなり様変わりした星組陣容。最も組子の顔が分からない組なので、メイン所と目に付いた部分だけ上げていきます。

トップスターお披露目のタムドク@柚希礼音は、ショーブラン(スカレットピンパーネル)以来、もう充分「歌ウマ」と呼べますね。大劇場中に響き渡る「蒼穹の彼方」でグッと掴んでいました。それに、痩せましたよね。皇太子(KEAN)の時、あと一回り痩せれば、と思っていたので、おおっ!と膝を打ちました。
「格好良い」で攻めてきていたと思います。暖かみを出す演技は真飛聖に似てるけど、年齢差の為かもっと少年風だったような。
しかし終演後の挨拶が、大体お決まりの文句を言うだけなのに、噛んだり妙にぐたぐたで、急に「可愛い」と言う雰囲気になったのは面白かったです。

ホゲ@凰稀かなめは、二番手抜擢&大空祐飛の当たり役と言うことで、観る前一番違和感を感じるかもと思っていたのですが、意外にも良かったです!
どうしてもホゲに関しては大空祐飛イメージが強く比較してしまうのですが、正直に言えば凰稀ホゲの方が良いと思う所もあったし、勿論大空ホゲに遠く及ばないと思った部分もあります。しかし二人とも好きですし、それぞれ演出も違って別人のホゲなので、余り語らないでおこうと思います。
……と言いつつ少し語るのですが、対タムドクや公に対しての演技の方が、力強くて好きかな。対キハは、ちょっと弱かった気がします。愛してる演技が足りないのかも。そしてセーム様があんまり強くない影響か、マザコン風味も薄かったです。初見の友人からは、なぜタムドクを憎み、王を目指すのか分からないと言われたので、キハに対してもう少し執着を出した方が良かったのでは。
サリャンの殺害シーンは、大空ホゲが割と正気なのに対し、凰稀ホゲは最初から聞く気がなくてより鬼畜でした。
それにしても、骨折からの復帰で、あれだけの殺陣をこなすのは凄いですね。あれが若さか……。

キハ@夢咲ねねは、ちょっと柄にない役でしたね。チュシンの夜のシーンが割愛されてるため、タムドクと同い年くらいの設定に錯覚出来たのは助かったのでは。
若干前傾姿勢なのと、日向燦と同じで喋るときに体が動くのが気になりました。操られてる時の台詞回しは、もう少し作り込んで欲しい。
ただ、武道会の時の白い服は、桜乃彩音より似合ってると思いました。

以下思い出す順に、まず今日代役で演じたメンバーから。
出番も台詞も歌も多いヨン・ガリョは、やはり難題だったのか歌台詞が失敗してました(明確だったのは「負けた部族の息子」と言えなくて謎の台詞で誤摩化したのと、「ヨン・ホゲを王に」の前が変だった)。
全体に固くなっているように感じたかな?と思います。動きのない役だからかも知れませんが、台詞を言う以外棒立ちに視えてしまった部分もありました。
まぁ、SS書いてしまうくらいなので、実は花組版カリョが好きなんですよね。あの人間的な弱さは感じませんでした。
感心したのはフッケ将軍。歌は相当外してましたけど、「ウザ可愛親父」キャラは出てたから問題なし。それに、脚本もフッケ将軍だけは最初からタムドクを疑っていないように変更され、凄く分かり易く&納得し易くなってました。
チョクファンは、残念ながらよく分かりませんでした。と言うか、花組版で認識しているから判別出来るだけで、イルスと違いが分からなかったです。
ちなみにそのイルスからは、残念ながら犬の耳と尻尾を感じられませんでした。星組版は、ホゲ様を心から慕っているキャラ作りではないのかな?
サリャンは、個人的に花組の華形より納得のいくサリャンでした。この人ならホゲに懇願に来るわ、と思いました。華形は好きだし巧かったと思うのに、演出変更の差でしょうか?
今回連れて行った初観劇者のウケが一番良かったのはチョロでした。仮面の下が美形と言う設定が良いのかも。

実は今日の芝居で、なぜかスジニに泣かされました。
身長があるので、周囲のメンバーとの雰囲気はチグハグな感じがありましたが「これからも兄と妹のようで〜」の台詞に対する「うん」の声があまりに「素の女の子」風で、ホロリ。それに、花組の愛音より普通に可愛い(笑)。
タルビがパソンの妹扱いになっていて、一幕から舞台に出られるようにしたのは良かったですね。それに美少女って感じがしました。
パソンは、花組の桜一花に遠目も声もよく似てました。星組版の方が好みかも。
カクダンは、サリャンとの殺陣シーンがより格好よくなっていて、良い抜擢でした。娘役でもあんなに殺陣が出来るんですね。
ファーヨムはあまり存在意義を感じませんでした。と言うよりも火天会自体の比重が軽く、タムドクとホゲの対立の方が中心に据えられている感じがした点もあります。
大長老にはソロ新曲もあるのに、不思議だなぁ。やはり花組の壮が怪演し過ぎたのでしょうか。

舞台上の些末な事。
「ライトセーバー」ことチュモシン剣の太さが気にならなかったのは、改良された為か、遠かった為か気になります。
チュシンの夜のシーンが割愛されたため、神器の行方が分からず、白虎の神器の出現が一層唐突でご都合に。あのシーンが好きだったので、変更の内これだけは惜しいなぁと感じました。
ポンファ通り二回目はあんまりウケてませんでした。「タムタム」の方が誤解として分かりやすいし、笑える名前ですもの。一緒では駄目だったのでしょうか。

思い出す程色々出てくるのですが、花組版とは同列でありまた違う作品として、とても楽しめました。
しかしインフル感染者が出ていることから、潜伏中の感染者がいる可能性は否定できず(なんとなく玄武のダンスで彩海早矢がお疲れ?と感じました)、折角頑張っているこの舞台、千秋楽まで無事こなせる事を祈るばかりです。

 黒い早馬は訃報を運ぶ。
 知らせを受け取ったケマ部族の長カリョは、深く息を吐いた。哀しみの裏に安堵が忍ぶ、長い溜息だった。
 終わった──ようやく終わったのだ。
 頭脳明晰で武勇に優れ明るい息子は、彼の誇りだった。高句麗の王座も、夢ではないと信じていた。だからこそ、その栄光を掴ませるため、良心をも捨てたと言うのに。
 カリョは忘れない。息子が自らを偽物だと言い放った瞬間の昏い瞳を。その時、彼は犯した過ちを知ったのだ。
 だが、止められなかった。
 坂道を転げ落ちる鞠をどうして止められよう。ましてや、突き落としたのは自分だ。
 鞠は転がり落ちるうちに見る間に汚れ、遂に終焉という池に落ち、沈んだ。
 すべてが終わったことに安堵する自分は、結局王父の器でなかったのだ。そして、息子も。
 栄華を誇ったこの家も、息子が行き着いたのと同じ池に沈みつつある。鼻の効く鼠たちが逃げ出した邸宅は驚くほど静かな空気を宿し、カリョは久方ぶりに何物にも邪魔されない時間を手に入れていた。
 今、最後の幕を引くため、カリョは毒の杯を持ち上げ、亡き妻に乾杯した。


何作か書いた花組版「太王四神記」公演SSの中で、実は一番始めにネタ出ししてあったお話。感想がそこまで辿り着いてから、と思っていたら書くのが遅くなりました。
星組版で役者が変われば、(役者自身の解釈も違って)キャラクター印象も変わるかも知れませんので、東京公演が楽しみです。

尚、タイトルはわざとなので、ご了承下さい。

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危うく前回で終わりそうだったけれど頑張った、ゆうひホゲ様ファッションショー第三夜。

一幕第4場での衣装。
……ゆうひホゲと言いつつ、参考は少年ホゲ@白華れみです。
一応、最初は成長後の姿で描いてみたのですが、なんだか、まだ純真無垢な頃と思って描くほど不自然な爽やかさが出て、自分で見てる内に笑いが堪え切れなくなったのでした。
黒目が大きくて純真な子ホゲが、なぜ大人になると三白眼なのか、花組版太王四神記の謎の一つと言えるでしょう。

明日は宙組博多座公演チケット一般販売開始日。
博多には一泊で行こうと思ってるのですが、プレリザーブでは一日分しか確保出来なかったので、決戦に挑みたいと思います。

明日は遂に星組版の本公演初日。どう改稿されたのか、楽しみです。
凰稀かなめも初日から復帰するとのことで、おめでとうございます。代役の二人は、稽古結果が披露できず残念でしょうが、きっとその努力が今後の力になるはず。

では、予定通り初日前に花組の感想を〆ます。前回から引き続き「格好良い発言禁止縛り」です。

【第16場 フィナーレD 玄武・ファイターズ】
VHSだったら、再生し過ぎでもう焼き切れてると思われる男役群舞。
衣装に点在する妙に黒光りする鱗は、亀の甲羅である事に最近気付きました。このシーン、衣装ランクの差(宝塚ではスターの番手で衣装の派手さが異なる)が分からなかったのですが、「裾の長さ」「ヘアバンドの派手さ」「甲羅の数」「手袋の有無」の4点でランクがついてるみたいですね。そうまでして敢えて衣装の差を付けている事が面白いなぁと思います。
真飛の次に降りて来る3人が、役で言うとプルキル、ヒョンゴ、スジニである点が、まったく芝居のイメージから外れていて面白いですね。前述の衣装ランクにより、三人が同格バックダンサー扱いでも壮一人が自然に目立って見えるのも楽しい。
大空が遅れて登場した時に、真飛がにやりと笑って迎えるのが、ライバル的な並びで良いですね。当初は大空アングルがない!と不平を言ったことも忘れるくらい盛り上がりました。
真飛のウィンクは速攻技なのに対し、大空はねちっこいと言うか、ウィンクと言うべき動作なのか謎。でもそんな謎のアピールでも、乱れ髪の美しさに悶えてゴロゴロ転がってます。
ただ、やはりダンスが一番苦手分野かなぁ。本人比で巧くなったと思っていたのは、魅せ方を心得て「ガンサー(顔で踊る)」に徹してるせいかも。身体の硬さも、ファンとしては愛おしいのですが。
尚、この収録回にハプニングがあった事を知って見直したところ、未涼のヘアバンドが外れてしまい、額が露わになってることが確認出来ました。貴重な一コマですね。
最後に、何度観ても分からない点を一つ。青龍から引き続き玄武に出てる若手男役たちは、いったい何時の間に着替えてどのタイミングで舞台に戻ってるのですか? 「ずっと祐飛のターン!」になった時なのかなぁ。

【第17場 フィナーレE 白虎・ボレロ】
彩音が微妙に踊り難そうな腰回りにタイト感のある衣装で、ちょっと気の毒なデュエットダンス。私がこよなく愛するリフトがないのも、残念。
でもDVDだと二人が互いを見詰め合う幸せそうな表情がよく見えて、結構満足でした。
瀬奈&彩乃コンビ並に顔を近付けるフリがあって、ちょっとドギマギ。とは言え、トップコンビはこれくらいくっ付いて踊って欲しいものです。

【第18場 フィナーレF パレード】
娘役にしては低いキーのエトワールで始まる大階段降り。曲の繋ぎが巧いので、頻繁に口ずさみたくなるパレード曲です。
最初にセンター降りするのは2000年前の神獣三人組(白虎チュムチ・青龍チョロ・玄武ヒョンミョン)なんですね。玄武の護り主はヒョンゴ、と言う先入観を捨てると納得の編成。三人の声質が合ってるのか、望月風斗の御陰か、綺麗なアンサンブルになっていますね。
続いて、特に繋がりを感じないタルビ・サリャン・パソンの組み合わせ。華形が小柄だから、娘役を左右に持って来たのかなぁと少々失礼な事を思ってしまいました。この下手側二人が「銀ちゃんの恋」主要メンバーだった事を思い出すと、随分若いメンバーであの濃厚な芝居をしていたのだと改めて驚きます。
当然のようにコンビ扱いのスジニ・ヒョンゴは、ポンファ通りの歌で陽気に階段降り。なんだか不思議です。この二人には持ち歌を作ってあげたかったですよね。スジニがちゃんと娘役お辞儀をしているのが可愛いです。
プルキルからは持ち歌披露。お辞儀の前に腰に手を当てている動作が、自信満々と言うか偉そうに見えてなんだか愛おしくなります。上手側で降りてるイルスのキビキビしたお辞儀も好み。演じる日向燦認識度を正直に告白すると、玄武では見付けられない程度なのですが、イルス扮装は私のツボを完璧に突いて止みません。なんて好みの美形なんだろう!
ホゲ様の階段降り衣装は、もう二幕ですっかり見慣れた紫の鎧ですが、頭に芝居中はなかった王冠のような形の飾りを付けているのが微笑ましいです。
しかし、羽根がない階段降りは映像だと一層寂しいですね。真飛だけでも背負っていて良かったです。

これにてDVDで観る花組「太王四神記」感想も幕を閉じる訳ですが……と書きつつ、先日こちらiconをポチッと購入してしまいました。と言うわけで、次回はDVDで観る花組「銀ちゃんの恋」編でお会いしましょう……?

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全衣装描けるかな、なんて日誌で自問する事で自分を追い込んでみる、ゆうひホゲ様ファッションショー第二夜。

ポスターや一人映りで使用されてる紫の鎧衣装、二幕ver.。
この衣装は、舞台上でもかなりのシーンで着てますね。一幕第16場、17場、二幕第5場、7場、9場、10場、そして階段降り。
胸元の文様が難し過ぎて描かないと言う卑怯な逃げっぷりですが、実際の衣装は公式サイトで見られるので、お許し下さい。
二幕ver.としてるのは、お団子頭ではなく、首の辺りでゆるく縛ってる点。実は描くまで気付きませんでした。一幕はポスターと同じお団子、フィナーレは王冠付で、ちょっとずつ印象が違っています。
それにしても、ショルダーガードがあると、恵まれた肩幅が更に強調されてます。目は頑張ったけれど、自分絵になりました。実物はもっと三白眼です。