• 2014年08月登録記事

佐藤多佳子著「神様がくれた指」

【あらすじ】
出所した昔気質のスリ・辻牧夫は、電車内で財布をスった手練の少年少女を追って、利き腕を脱臼させられる。スリのプライドと復讐のため彼らを追った辻だが、逆に妹同然の咲と共に彼らに捕らえられてしまう。焦る辻は、自らリーダーの逃走資金をスるゲームを持ち掛ける――

表紙のイラストと背表紙の粗筋で「スリの男と占い師の女の話」だという先入観を持って読み始めたため、占い師(昼間)が女装した男だった時点で、ノックアウトされました。
また、終盤にある、電車内でひたすら財布をスリ続けるシーンは、こんなものを描いてしまって良いのかと危惧するくらい、危険な面白さがあります。

ただ、全体的に登場人物の行動理由が理解できませんでした。
実は同じ作者の「しゃべれどもしゃべれども」でも、同じ印象はあったのですが、主人公が真っ当で真っ直ぐな男であったので、その行動を肯定的に受け止めました。しかし、本作は牧も昼間も犯罪(窃盗と違法賭博)を犯しているので、どうしても心底から肯定できません。
最終的にも、辻は自分がスリであることを肯定できたのかもしれないけれど、それは、彼の父親や昼間がギャンブルに依存しているのと同様、刺激を求めて自制できないだけのように思うのでした。
軽犯罪だと言っても、普通の人間に迷惑をかける行為だし、それをもっと反省して欲しいところ。
昼間の方が、頭で理解できるキャラクターだし、辻に感化されるところなど可愛げがあるので、彼の視点でこの事件と接すると「モラトリアムだった青年が社会に出る作品」になるのですが、辻目線の部分の方が要素として大きいので、そう読む直すのは私には難しいかな。

とは言え、大変読み応えがあり、スリや占い師という独自の世界を覗く体験ができる貴重な作品ではありました。
一種のピカレスク小説だと思って読むのが正しかったかも知れません。

唯一納得できない点は、ネタバレになるので続きに隠します。

現在地:銅鐸集め中(和歌山城攻略済み)@紀伊

カブキが仲間になってしまいました(笑)。
ただ、カブキと、根の一族から送り込まれた菊五郎のやり合いが楽しく、恐らく変化合戦が頂点だと思うけれど、とにかく笑わせられました。
残忍だし、菊五郎の森に飲み込まれてしまった村にカラスが集っているなんて怖いエリアもあって、実は相当の邪悪なのですが、同時にここまで本気でオチャラけていると、なんだか憎めなくて……危険な悪の魅力ですね! ちょっと違う気もするけれど。

変身合戦
(画面注釈)突然ジャンボジェットが登場する世界観

民家の看板を、菊五郎とカブキが互いに塗り替えてしまうところも面白かったですね。
ダンジョンで入力させられる暗号が「菊五郎偉い」なのは、なぜか知っていたので、ヒントを貰ったら直ぐ分かったのですが、菊五郎が自分の予言(次に会う時までに君たちは五回、僕を尊敬する言葉を唱えるだろう)を実現するためにわざわざこの暗号にしてるのかと思うと、もう涙ぐましい努力を感じます。
で、菊五郎のキャラが立っていれば立っているほど、その上を行くカブキ団十郎がアホ格好良く見えて良いですね。人気があるのも分かるなぁ。

ちなみに、伊勢で頭領を助ける前に紀伊まで行き、金を稼いで「快刀木枯し」を卍丸に装備させました。宝箱にもかなり質のいい武具があったのでホクホク。伊勢の西側の敵は異常に強かったので、こちらで一旦装備を整えた方が良さそうですね。

銅鐸は「弐」「参」を先に手に入れてしまって、「壱の銅鐸」を持っていません。
たぶん「四」は和歌山城で手に入れた鍵を使い、高野山に行けばあるのだろうと推測していますが、その前に壱を探し歩かないと駄目かなぁ……。

第8回は、プレセア・コンバティールから。

【除外ルール】

  • 公式サイトでキャラクターの紹介に使われている台詞は除外。
  • 小説版、漫画版、OVA等の台詞は除外。
  • その他、そのキャラクターを代表すると思われる台詞は除外。

まず除外される台詞は、公式で使用している下記2点。

「私に…構わないでください」(GC)
「許すこと…許されなくても償う心を忘れないこと…それは…強さです。私には…できない」(PS2)

他に、プレセアの名言として思い浮かぶのは下記です。
「時は戻らない。それが自然の摂理…」
PS2版で追加された隠し秘奥義「緋焔滅焦陣」発動後の台詞なので、実際に生で聴いたことがある方はどのくらいいらっしゃるかな〜と思うのですが、プレセアの台詞として非常に良く知られています。
あとは、「わふー」とか「びび、びりびりしま、ます…」とかね(笑)。

以上を除くと結構辛いのですが、最終的に私が選んだのはこの台詞です。

…生まれや育ちや…その人にとってどうにもならないことを、あげつらねて、傷つける…。あなたこそ…人では…ないです。

イセリアへの帰還後、ロイドやジーニアスを非難する村長に対しての台詞です。

実は私は「役目」という作品を書いている通り、イセリア村長に多少同情する面もあるので、この台詞を選ぶのは少し心苦しかったです。
名言というよりは、正論かなぁと思う面もあります。
でも、正論も案外貴重なものです。
なにより、ハーフエルフ達とはまた違う形で、プレセアも差別を受けていたわけですよね。それどころか、同じ苦しみ・悲しみを共有する相手がいないのですから、もっと孤独感があったでしょう。それでも、自分の苦しみは一人秘めて、他の仲間のために声を上げるプレセアは、確かに大人だと思わされます。

グリコのクリームサンドビスケット「ビスコ」には、赤いパッケージのオリジナルビスコの他に、緑のパッケージの「小麦胚芽入りビスコ」があります。
更に、今年春からローソン限定で「小麦胚芽入りビスコ(ナチュラルローソン仕様)」も販売されています。

ビスコ

どちらも小麦胚芽入りなのに、どこが違うのか?ということで比べてみました。

栄養成分は、1パック(22.4g)当たり下表の通り。

 小麦胚芽入りビスコナチュラルローソン仕様
乳酸菌 1億個 2億個
エネルギー 109kcal 112kcal
たんぱく質 1.6g 1.7g
脂質 5.2g 5.2g
糖質(炭水化物) 13.3g 14.5g
食物繊維 1.2g 記載無し
ナトリウム 122mg 123mg
カルシウム 127mg 127mg
ビタミンD 0.6μg 0.6μg
ビタミンB1 0.08mg 0.08mg
ビタミンB2 0.09mg 0.09mg

中身を開けると、こんな感じ。

ビスコ

左の赤い袋が「小麦胚芽入りビスコ」、右の緑の袋が「ナチュラルローソン仕様」ですが、見た目は完全に一致していて、入れ替えても分からなそうです。

が、実際に食べてみると、違います。
クリームの量が!

「小麦胚芽入りビスコ」はビスケット要素が強く、クリームの味は感じませんが、「ナチュラルローソン仕様」はクリームが体感2倍くらい。そのため、クリームの味であるヨーグルト風な味わいを感じます。
乳酸菌とカロリーの差は、ここにあったんですね。
ちなみに、クリームが多いため、「ナチュラルローソン仕様」は持ち上げた時にビスケット部分がズレやすいなと感じました。

本当に僅かな差ですが、かなり違う商品でした。

天外魔境II

PCエンジンアーカイブス「天外魔境2 MANJI MARU」を始めました。
→天外魔境II MANJI MARU ソフトウェアカタログ

現在地:鬼骨城攻略中@尾張

PCエンジンは、時代的にはファミコンの対抗機種ですね。身近で持っていた人を1人しか知らないという凄い機種です。
アーケードゲームの移植が多かった印象がありますが、「エメラルドドラゴン」「邪聖剣ネクロマンサー」など、知る人ぞ知る&コアなファンのいるRPGも数多く発売されています。
そんな中、本作は和風RPGの最高傑作と名高い作品。
今更20年前のゲームをプレイするのは辛いかな、と思ったけれど、実際に遊んでいると、多少不便なところもこのゲームの味として受け止められました。

一本道の上、町を隅々まで調べて住民の台詞を聞いて回る古いRPGなので、色々不満もあるけれど、最近の気取ったゲームより分かりやすい「燃え」展開尽くしで、なんとも言えず面白いです。
あ、でも形見の剣と父の陣羽織を手に入れた直後、次の拠点で一段階強い装備が出てきて、ガッカリしました。良くあることですけれどね。なんだか勿体ないので、この2装備は預かり所に入れておきました。

広井王子、桝田省治という開発メンバーは知っていましたが、音楽が久石譲大先生とは驚きました。「ニノ国」以前にもゲーム音楽を手掛けてらっしゃったんですね。フィールド音楽等で、久石節とでも言うべき軽やかなメロディを聞けます。残念ながら、音質はチープですが……。

卍丸が子分たちを引き連れ高山の祭見物に出かけたところ、暴虐な「根の一族」が暗黒ランを開花させ、高山はTOSのパルマコスタの如く根によって壊滅。
卍丸の尽力により浚われた人びとは取り戻したものの、数は激減したし、咳き込んだり寝込んだりしている住民が多く、暗黒ランが生気を奪う等の嫌な予想が脳裏を過っています。
母親から、自分が根の一族と戦う「火の一族」の末裔であることを教えられた卍丸は、暗黒ランを斬ることができる7本の聖剣を求めて旅立ったのでした。

今のところ、1人旅。
そのせいか、雑魚が強いです。1ターンでは倒せない敵が5体とか出てくることもあるので、序盤は結構全滅しました。時には突破(逃亡)で敵の数を減らすことも戦術になるので、単純なコマンド式戦闘の割に、結構手応えがあります。
ただ、全滅ペナルティは特定の拠点に戻されるだけなので、このくらい厳しくても気になりません。

主人公・卍丸はイタズラ好きのガキ大将といわれているけれど、基本的には「喋らない主人公」なので、いい子のようにも見えます。
子供たちからは絶大な人気があり、なんだかむず痒いですね。
仲間候補のカブキ団十郎は、本当に鬼骨城をクリアしたら仲間になるのかな。師匠からは、仲間にしない方が良いと言われてたので、なんだか苦労させられそうな気がします(笑)。