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ヤングジャンプコミックス「かげきしょうじょ!」2巻
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なかなか発売されない上に、取り寄せたら異常に分厚い単行本だったので驚きました。「ジャンプ改」休刊に伴い、白泉社メロディへ移籍するそうです。
2巻を読んで、これからもっと面白くなりそうだと感じたので、無理にエンドマークを付けず、移籍できて良かったです。

面白くなりそうだと思った理由は、キャラクターがみんな男前な点。
女学校の友情百合マンガのようであって、意外とどの娘も「可愛い」より「格好いい」なんですよね。舞台を目指す以上、芯の強さが必要だから当然なのかもしれません。

奈良っちが、1巻では周囲が持て囃すほど可愛く見えなかったのですが、2巻では可愛く見えるようになってきました。
ようやく主人公二人がお互いに切磋琢磨する友人関係になったことで物語が本当にはじまった感があるし、その裏で密かに進行していた山田さんのストーリーも良かったです。トップ(主役)になるだけが、舞台人の目指すべき道ではないのですよね。

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ヤングジャンプコミックス「かげきしょうじょ!」1巻

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どの本屋に行っても見当たらず、ようやく購入しました。

宝塚歌劇団と音楽学校をモデルにした漫画作品。
同じ系統のマンガ作品としては、氷室冴子原作、藤田和子著の名作「ライジング!」があります。そちらと比較すると、少年誌に連載している本作の方が、意外と女同士のドロドロした要素が多そうです。

個人的に、演劇マンガとして気に入るか否かの要素は、「作中劇が面白い」「演劇に掛ける熱さが表現されている」の2点だと思っているのですが、本作ではまだ音楽学校に入学した段階で稽古も始まっておらず、ダブル主人公の片割れ奈良田愛は、劇団自体に興味がないという段階なので熱も低く、そういう意味では評価不能。
人間関係に関しては多少興味が惹かれるので、次第に演劇マンガとしても面白くなれば良いなと願っています。
全体的には、さらさのウザさを愛嬌として許容できるか否かが評価の分かれ道でしょう。私は、ウザいと思うのですが(笑)。
そんな私の推しは、予科委員長の杉本さんです。

建物や周辺は本拠地宝塚にそっくりですし、双子や親子三代ジェンヌ、自衛隊体験や早朝掃除などの事実も盛り込まれていて、宝塚歌劇団公認なしで良いのかと思うくらい。
宝塚ファン的には「あるある」ネタを探すのが面白い作品でした。
ただ、唯一解せないのが髪型です。さらさが長髪、奈良っちが短髪のため、男役/娘役が逆に見えて違和感があります。作中半数のキャラがリーゼントでは、絵的に美しくないための措置でしょうが、男役志望のキャラクターは出来る限り短髪にして欲しいと思いました。それとも、本科生になったら髪型を変えるのかしら。