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陸乃宝珠

宗家 源 吉兆庵の夏の和菓子「陸乃宝珠」
http://www.kitchoan.co.jp

粒のマスカットを砂糖をまぶした求肥で包んだ和菓子。
私は、果物を丸々使った菓子は、生の果物のまま食べた方が美味しいと思っているのですが、これは十分独自性が出ていました。
もしかしたら、マスカットオブアレキサンドリアが単純に凄く美味しいのかもしれないですけれどね。

砂糖をまぶした甘い求肥から、その甘さに負けないくらい瑞々しい果実の味が溢れ出てきて驚かされました。
マスカットをそのまま食べるのとは異なる、シャクっとした外側の食感が独特ですね。また、求肥がマスカットの本来の皮とマッチしているのが意外でした。

難点は、種があるのと、砂糖が落ちるので、少し食べ難いこと。
種を気にせず口の中に放り込めたら、もっと贅沢な体験ができて面白かったのではと思います。

季節の和菓子から2つ。

笹屋伊織の「伊織のさくら」

伊織

春らしい色と形の桃山。
かなり甘く、どっしりした食べ応えがありました。正統派の味です。
入れ物がちょっと洒落ているし、中身を出して見るとさらに可愛いというあたりが、このお店らしい個性を感じます。

俵屋吉富の「さくらの麩の焼き」

俵屋吉富

見た目が桜餅なので、麩だと分かっていても長命寺をイメージして食べてしまうので、ちょっと評価が難しかったお菓子です。
歯応えというとおかしいですが、意外な固さがあります。麩焼きの中に桜の塩漬けをあえた餡と餅が入っていますが、餅の方はアクセントとしては弱かったです。桜の塩漬けが効いていて、結構塩辛め。
ただの桜餅でなく、新しい和菓子を作ろうという意欲は買いたいです。

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花園万頭の別ブランド、石川屋本舗 梅翁の「干し羊羹」
http://www.tokyo-hanaman.co.jp/baiou/

表面はシャリっとしていて、中は練り羊羹という食感が楽しい和菓子。
「石衣」に非常に似ていますが、大変上品な甘さ。サイズは小さいけれど、価格的にもお手頃ですし、一度に何粒も食べるようなものではないので、意外と満足度が高かったです。

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普段使いの御菓子から、埼玉県浦和の菓匠花見の銘菓「白鷺宝」をご紹介します。
http://www.kasho-hanami.co.jp/hakuroho/

ご覧の通り、直径3cm程度の小さな丸い和菓子です。右にあるように、1つずつ銀紙に包まれています。
見た目や断面は、岩手銘菓「かもめの玉子」の小さい版といった雰囲気。でも、外側のコーティングはホワイトチョコでなく砂糖ですし、中には直接白餡がぎっしり詰まっているので、味わいはまったく違います。
後味がさっぱりした品のいい甘さで、1個……2個、3個くらいは一気に食べれちゃいます。
和菓子でありながら洋菓子の味わいもあり、日本茶に限らずお茶請けとして大変重宝します。
和菓子にしては珍しい日持ちと、コストパフォーマンスの良さも、

ちなみに、我が家では基本の「白鷺宝」しか食べたことがないのですが、調べてみたら色んな味の種類があるんですね。
「ちょこ」「夢ら咲」はちょっと食べてみたいですね。

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お正月の和菓子。
今年は、京菓子司「仙太郎」の花びら餅を選択。
http://www.sentaro.co.jp/

私はこのお店の「栗蒸し羊羹」「みなづき」が大好物。今回も、自然な甘さに期待して購入しました。
が、味噌餡の味が独特で、予想外に味が濃かったです。人参の甘さにもビックリ。本当に人参なのか疑ってしまうほど透明感があり、飴のようでした。牛蒡は何故か2本。正直、牛蒡はどんなに煮付けてあっても牛蒡なので、1本で充分だと思いました。が、調べてみたら原型では2本らしいですね。
餅の右上に乗せた梅型の雲平は、別添えで入っていました。これが不思議と素朴な美味しさで、ボリボリと噛み締めて食べちゃいました。花びら餅の説明文に「餅、牛蒡、味噌、人参……とその材料をみれば、まさしく、お正月の雑煮。」という下りがあり、西日本だなとしみじみ感じました。
麻生家はすまし仕立てなので、味噌仕立ての雑煮には興味があります。