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新国立劇場 小劇場にて「音のいない世界で」17:00回を観劇。
シアタートーク付きの回でしたが、用事が入ってしまったので舞台のみ拝見しました。
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000597_4_play.html

【あらすじ】
貧しい女性「セイ」は、盗まれた大切な鞄を探しに出かけた。セイのいない家に帰った「旦那さん」は、セイを忘れてしまうが、なにか大切なものを忘れている気がして追って出る。二人はそれぞれの探し物を追って、なにかを失った人々と出会う――

休憩なし、85分の台詞劇。
時折笑わせる要素もあったけれど、音が「いない」舞台なので、全体的にとても静か。寓話的で不思議な世界観のお話でした。最近はこういう作品が多いですね。
最初はスローペースで説明もない為、粗筋は目を通してあったのに、生き埋め自殺希望の小鳥たちに穴を掘ってやる男が登場するまで、どういう展開なのか飲み込めませんでした。
私は実のところ、こういう寓意に満ちた作品はあまり理解が及ばないのです……。
せめて、旦那さんがセイを忘れている、ということは早めに提示して欲しかったなぁ。泥棒がセイの人形が持ち出したから、音と一緒にセイという存在も記憶から失われた、ということなんでしょうけれど。
それと、盗人兄弟が「音」を盗んだ動機が良く分からなかったので、カバンを返してくれるシーンのカタルシスが薄かったと思います。

キャストは4人共魅力的でした。
松たか子は、変幻自在で芸達者。声に特徴があって、あまり女っぽ過ぎる感もなく清涼感があるセイ、まるで高田聖子みたいな酔っ払いの羊飼い、可愛い「弦の国」の兵隊と、どれも見事でした。
首藤康之は、期待していたダンスがなくて残念でした。でも芸歴が長い他の3人に台詞や芝居で見劣りしなかったので凄い。笑顔がキュートで、人のいい優しい旦那さんの雰囲気がありました。
泥棒の兄弟を演じた近藤良平長塚圭史は、それぞれ羊と穴掘るひとが印象的でした。

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