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ミュージカル・ロマンス「ダディ・ロング・レッグズ 〜足ながおじさんより〜」18:30回。
http://www.tohostage.com/ashinaga/index.html

再々演でようやく観劇することができました。
前評判の高さも頷ける、上品で上質なミュージカル。
久しぶりに原作を読みたくなりました。

出演者は二人だけで、2時間40分(うち休憩20分)喋り続け、歌いっぱなしで頭が下がります。
一幕はジルーシャが大学に入り、1年過ごすまで。地味だけれど丁寧な展開です。二幕は2年生進級から卒業後まで。二幕はテンポ良く、笑わせる所や二人の心境が吐露される山場もあり、客席が乗っている感がありました。ただ、後半になると急にエピソードが飛ぶ気はします。ジルーシャの手紙自体に間隔が空くから、仕方ないのですが。

主人公のジルーシャ@坂本真綾は、生き生きして可愛い少女でした。
でもこの作品の見所は、偏屈な雰囲気を漂わせていたジャーヴィス@井上芳男が、ジルーシャから手紙を受け取り、どんどん可愛くなっていく変化の過程だと思いました。
この舞台だと、観客は最初から「足ながおじさん」の正体を知っており、ジャーヴィスが、恋敵と見なすジミーとジルーシャを引き離そうと、泡を食って「秘書からの指示」を送ったり、自身で訪問したりと涙ぐましい努力をするのが丸見えなんですよね。
それなので、ジャーヴィスにニヤニヤして仕方ありませんでした。

セットは固定で、人の動きと沢山のトランクでシーンを表現する演出は、舞台ならではの場面切り替えですね。
ジルーシャが大事だと説く“想像力”を刺激します。
個人的には、昔ロンドンで観たロイヤル・シェークスピア・カンパニーの舞台(秘密の花園)を思い出しました。

なお、クリエなのに生演奏でした。
開演直前に音あわせの音が聞こえてビックリ。演奏場所は舞台袖(下手)でしたが、セットがあって舞台上と袖は見えなそうなのに、どうやってテンポを合わせていたのか、不思議です。鏡でも付けてあるのかな。
楽曲の方は、完全に芝居としての歌なので、記憶に残るようなキャッチーさがなく、それは少し残念でした。

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