新橋演舞場にて、OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」16:00回を観劇。
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本公演は、OSKとしては始めての新橋演舞場公演にして、トップスター桜花昇ぼるのラストステージです。
OSKは初観劇ですが、大阪府に遊びに行っていた頃、よく桜花さんが起用されているポスターを見掛けたので、なんとなく意識していました。
第一部が和物ショー「桜花抄」、第二部が洋物ショー「Au Soleil 〜太陽に向かって〜」。
第一部は花柳寿楽氏の構成・演出・振付で、チョンパで始まる明るくオーソドックスなプロローグ、しっとりした踊り、コメディ仕立てで鼠小僧の捕物話、男役群舞でトップスターと二番手の扇交換という引き継ぎ演出を経てフィナーレに入る、という和物ショーのお手本のような作り。
間延びするところがなく、飽きないショーだと感心しました。闇が濃い照明の使いかたも美しかったです。
ただ、和物なのにテーマソングがポップで最初は戸惑ったり、ボレロが一本調子な演奏になっているのが気になりましたが、シンセサイザーで録音したテープだから仕方ないですかね。
また、衣装は物足りなかったです。特に、フィナーレの衣装がナイロン風でテカっていたのが残念でした。
第二部は、OSK座付き演出家の吉峯暁子先生の作。
全体的にテンポが非常に早く、OSKのウリである「ダンス」が全面に押し出されています。
ただ、私は、もっと宝塚との差別化が図られているものと想像していたのですが、ラインダンス、フィナーレでのデュエットダンス、大階段的なもの、トップスターの大羽根(ナイアガラ付き)といった一般的に「宝塚」の象徴と思われているような要素は勿論、男役の女装や男役同士のホモ演出なんて部分まで一緒で、正直、宝塚を観てるのとあまり変わらないなと感じました。
ストーリー性のあるシーンは何を表現したいのか分かり難くて、個人的には、単純に踊っているだけの方が格好良かったと思います。
それにしても、宝塚でもOSKでも「エル・クンバンチェロ」が流れると凄くテンションが上がって盛り上がるのは何故でしょうね。ラテン曲は、人間の原始的なリズムを揺さぶってくるのかな。
一旦幕を下ろした後、カーテンコールとしてOSKのテーマ「桜咲く国」を歌いながらピンクの傘を回すという名物で終了。
後方のキャストが隠れてしまうくらい大量の紙吹雪にビックリしたのと、傘の開け閉め運動が可愛くて、終演後は楽しい気分で満足しました。