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宝塚雪組「星逢一夜/La Esmeralda」15:30回を観劇。

まずはミュージカル・ノスタルジー「星逢一夜」。
デビュー作「月雲の皇子」、2作目「翼ある人びと」と連続ヒットを飛ばした新進脚本家・上田久美子先生の大劇場デビュー作ということで、いそいそと劇場に駆け付けました。

前評判は聞いていましたが……
泣きました!!
最後の演出で、自分の素直な感情で行動し、未来を信じられた幸せな子供時代から、立場に縛られた大人になって、理想とする未来のために絆も失ってしまう哀しみが対比され、これは卑怯だと思いました。
でも、私が一番泣いたのは、晴興が江戸に行く際の、素直に惜しむ気持ちを伝える別れのシーンでした。

終始重いだけではなく、自然発生する笑いもあるのですが、星がテーマであるため全体的に夜の割合が多く、皆が暗闇の中を模索している空気がありました。
主役3人の関係だけをみれば三角関係物なのに、恋敵である源太が主人公・晴興に「(ヒロイン・泉を)貰ってやってくれ。幸せにしてやってくれ」と頼むのは意表を突かれました。泉としては、あれはあれで複雑な気がしそうです。
今作の敢闘賞は、なんといっても泉@咲妃みゆ。お侠で可愛い猪のような娘時代を経て、結婚して三児の母となり、貧しく暮らす生活の疲れが滲み出ているヒロインに驚愕しました。

続いてショーのバイレ・ロマンティコ「La Esmeralda」。
いかにも斎藤先生のショーらしく、テーマ曲は「エスメラルダ」の連呼だし、中詰は「奇跡の火祭り」なる珍妙な空耳誘発歌詞で出だしからズッコケる語彙力不足です。
全編、休まず全力疾走の勢いがありました。
湿度が高い芝居の後を、カラッと締めてちょうど良かったのかもしれません。

実のところ、ショー中詰以降は鳳翔大に釘付けになり、オペラグラスで追っかけてしまったので、他はよく分かりません。
笑顔を安売りしなくなったのか、どこか硬質な印象に変わった美貌に見惚れていたら、最後に、異動以来見掛けなかったショー中のウィンクが飛び出て、そこで撃ち抜かれました。
踊りも、記憶の姿よりスマートにこなせていた気がします。白燕尾で踊る中、突然髪を乱してほつれ髪を作った後は、色気全開で格好良いとしか言えなくなりました。

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