3DSのシミュレーションRPG「STELLA GLOW」体験版を遊んでみました。
物語の始まりにあたる「序章」を遊べる体験版。
SRPGで、チュートリアルを含むとは言え4回の戦闘があるというのは、なかなか贅沢な体験版だと思います。遊んでいる手応えがありますし、衝撃の台詞で終わるところも巧いです。アニメーションもたっぷり収録し、台詞はフルボイス、ということで容量が多かったのも納得しました。
しかし残念ながらセーブ機能がなかったので、製品を買ったら続きからプレイではなく、やり直さないといけないんですね。
ゲームとしては、素早さ順に敵味方が行動するタイプのオーソドックスなSRPG。
難点としては、戦闘中の攻撃モーション等テンポが少し鈍い印象がありました。その鈍さは、思わずアニメ演出をオフにしてしまったくらい。体験版では敵味方ともに2〜4体しか出撃していないから良いものの、出撃数が増えると億劫に感じそうです。
美術面の評価は、非常に極端なものになりました。
まず、イベントスチルや立ち絵等のイラスト部分は非常に美しいです。アニメーション時のキャラデザインは、イラストに比べると幼い造形で私の好みからは少し外れましたが、及第点。
しかし、ポリゴンキャラは2頭身の上、かなり粗いです。デフォルメ具合も、私はあまり可愛いとは思えませんでした。
3DSゲームでは2頭身がよく採用されていますが、「セブンスドラゴン3」も本作も惹かれないデザインだったので、スクエニ系列のデザイナーは上手にモデルを作っているのだなと実感しました。
ということで、私にはあまり響かなかったように思える本作ですが、実は3日ほど掛けて真剣に購入を検討しました。
……あまりにどうしようもない戯言なので、続きに隠します(笑)。
検討した原因は、ダンテというキャラクターの存在。
最序盤から登場する敵幹部というポジション、更にレベル設定から見て、明らかにかませ犬なのですが、それも含めて私好みのキャラの気配がプンプンします。
特に惹かれたのは、沸点が低くて直ぐカッとなるヤクザ者だけれど、鎮火も早く、なによりヒルダの言うことはきちんと聞き分けるという点でした。
結局、購入しないことに決めたのですが、その理由もキャラクターでした。
それは、肝心の主人公アルトが、善意から無鉄砲な行動を取るという私の苦手なタイプだったためです。「俺を信じろ」とまで言わせたのは私自身ですが、あの選択肢も如何なものかと思いました。
また、肝心のお話自体も、結局「実際はヒルダが善」「ヒルダを妨害することで知らずに悪に加担してしまう主人公」という構図が見えているので、渋面になってしまいます。騙すなら騙すで、どんでん返しを起こす瞬間まではプレイヤーも騙して欲しいものです。