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ライブ・スペクタクル「NARUTO -ナルト-」(再演)18:00回。
http://www.naruto-stage.jp

原作漫画は斜め読みしています。

舞台では、ミズキ事件→七班結成→波の国の任務→木の葉崩し→サスケの里抜けという、超駆け足で約二十七巻の少年時代をまとめていました。
途中、大胆なカットだな……と何度か思いました。
鈴取り演習がないため3人の絆が見えなかった点を覗けば、必要なエピソードと台詞は抑えてあったし、全体的にキャラクター再現率も高く、アクションが激しい見応えのある舞台で面白かったです。
漫画で一番面白いと思った中忍試験が完全に割愛されていて残念だったけれど、舞台には一番向かない箇所だから、仕方ないですしね。原作、ちゃんと読み直したくなりました。

ライブスペクタクルと言うだけあって、エンターテイメント性の高いショーでした。
忍術表現を中心に、映像は多用。冒頭、漫画(二次元)から三次元へ移行するような視覚効果があって、おおっと惹き込まれました。
木登り修行は、視点を変えて見せたのが分かりやすかったけれど、個人的にはその後のトランポリンを使って壁をかけ上がる(ウォールトランポリン)という方法にワクワクしました。
ただ、殺陣だけでもかなり大変なのに、トランポリンだエアリアルシルクだと、役者さんは大変ですね。
手を変え品を変えての演出祭りで、さすが児玉先生と思ったけれど、我愛羅の回想のサンドアートは、舞台的には少し解り難かったのでは、と思います。美術として素晴らしかったですけれどね。

以下、キャスト感想です。
長くなるので数名割愛していますが、ほぼイメージ通りで、全員よかったです。

子供たちは、小柄な役者が配役されているためか、きちんと子供に見えました。
ナルト@松岡広大は、ちょっと台詞回しが五月蝿いかなと感じましたが、ナルトがそういうキャラクターなので、許容範囲。背景が重いのに性格は明るい、ナルトの不思議なバランスがきちんと見えました。
サスケ@佐藤流司は、外見より声が太くて驚かされました。正直、ライバルというより、もう一人の主人公といっても良いくらい「物語」を背負っているキャラクターで、格好いいですね。
初期のサクラ@伊藤優衣は、結構ウザい女の子。でもコミカルな部分も担当しつつ、サスケに対してはいじらしくて、告白シーンはグッと来ました。

カカシ先生@君沢ユウキが、素晴らしく「いい声」でドキドキしました。顔のほとんどが隠れているキャラクターだからこそ、声の良さは武器になっていました。

我愛羅@須賀健太は、冷酷な部分より激情を押し出していて、まるで戦闘狂のような描写に面食らいましたが、初期はこういう側面もあるキャラクターでしたね。砂を纏った被り物はいただけませんでしたが、瓢箪を担いで闘う姿からは、「強キャラ」感が漂っていて格好良かったです。
舞台上の物語的には、尺の足りなさで割を食っていて、ちょっと勿体なかったです。

再不斬@内田朝陽と白@今村美歩は、凄い完成度。再不斬が太刀を持って登場した瞬間の格好良さと、白の性別不詳な美しさとが組み合わさって、絵になる二人でした。

性別不詳と言えば、もちろん大蛇丸@悠未ひろ。配役の時点でピッタリだと思っていた通り、一幕ラストは妖気が立ち上っているような雰囲気でした。そして、男性陣と並んでも高い方に分類される身長に、改めて驚愕しました。
カブト@木村達成は、舞台上で重要な役回りはないのですが、舞台映えする役者さんで素敵でした。

七班以外の下忍仲間は、出番が少なすぎて、もっと見たかったところ。
そんな中、ロック・リー@佐藤祐吾は、正にロック・リーだとしか言えない味があって印象に残りました。
ヒナタ@高橋紗妃も凄く可愛くて、ナルトが羨ましくなりました。

最後に、今回初利用したAiiA(アイア)2.5 Theater Tokyoについて雑感。
いわゆる「2.5次元」と呼ばれる、漫画原作などの作品を主に上演する劇場ですが……正直、仮設ステージかと思うようなプレハブ作りで、トイレの個室に荷物置きもないのは閉口しました。
この劇場だったら、舞台設備的にももう少しチケット代は還元して欲しいかな。
でも舞台自体がフラットでどこからでも見やすいという点は、良かったです。

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