3DSのDL専売タワーディフェンスアクションゲーム「みんなでまもって騎士 姫のトキメキらぷそでぃ」全100面クリア(難易度ノーマル)
http://www.ancient.co.jp/~game/mamotte_knight2/

みんなでまもって騎士 姫のトキメキらぷそでぃ

8bit世代(ファミコン世代)に向けたゲームというコンセプトを貫きつつ、単に懐かしいドット画面や微妙な不便さを売りにするのでなく、あの頃のシンプルなゲームの面白さをきちんと再現した良作ゲームでした。
単純作業の繰り返しなのに、どうにも止められずに長時間プレイを繰り返してしまいました。

まず、ゲームを起動するとバグったTV画面とゲーム機とカセットが表示されます。Aボタンを押すとカセットを挿し直すものの、状況は変わらず、先に進めない……と思っていたら、ヒントとして小さくマイクのアイコンが表示されて「あ!」と気付きました。

バグ画面

カセット

息を吹きかけてホコリを飛ばす、という懐かしいFCカセットの再現なんですね(この演出はスタートボタンでスキップ可能。また、何度も挿し直すだけでも起動します)。
この儀式を経て起動すると、8bit感満載だけれど、実際は8bitでは絶対再現できそうにないオープニングムービーが流れてワクワクさせられます。

好きな演出は、下画面に表示される「説明書」を、何度もスライドしていると次第に破れていくという隠し要素です。

破れた説明書

お話の方は、軍隊の遠征中に、お城だけが突如魔界に転移し魔物の猛攻に晒されたので、ローラ姫の遊び相手である「まもって騎士」が、城と王女を守るために立ち上がる!という導入。

俺はアクションゲームで長い会話は大嫌いなんだ

こんな具合で、会話イベントはED以外サクサクっとしています。
小出しにされていた謎は、最終戦後に全部解説という感じでしたが、終始トボけた味わいで楽しかったです。8bitゲーム世代への素晴らしいメッセージも込められたEDには、ちょっとホロリとさせられました。

ゲーム開始直後はできることが限られているため、その時点では「単調なゲーム」だと思っていました。しかし、要素が解放されていくに連れ、シンプルではありつつも、操作キャラクターとスキル等の組み合わせで、マップごとにどう攻略するか考えさせられます。

戦闘

操作キャラとローラ姫との距離が遠いとレベルが低下する、姫のHPが0になるとゲームオーバー(城は破壊されるとデメリットもあるが、マップによっては城を囮にして姫を安全圏に逃がす、というプレイも可能)といった要素を踏まえて、よりベストな立ち回りを考えるのが面白いです。
ジェネレーターを壊さないとクリアできないマップは、ある程度積極的に攻めて行く必要がありますが、基本的に防衛戦で、物量に耐える面が多いのは少し飽きやすいかもしれません。しかし難易度変更や、自作マップ作成など、遊びの拡張性も用意されているので、不満は感じませんでした。

このゲームの問題点を挙げるとしたら、文字サイズが非常に小さいことですね。
ゲーム中でも「このゲームは目が疲れる」と言われているとおり、かなり目を凝らす局面が多くて疲れました。
せっかく面白いテキストなので、もう少し読みやすくして欲しかったです。

ちなみに、私の使用キャラはアマゾンでした。
最終的なスキル構成は下記の通り。

アマゾン

どんなマップでも対応できる汎用性と、攻防一体の「ブーメラン」スキルの便利さで、ほぼゴリ押ししてしまいました。

古代祐三氏による8bitサウンドも心地よく、特に特撮調でノリノリのOP「ゆけ! まもって騎士」と、80年代アイドルソング風のED「恋の8ビットメモリーズ」は、直ぐに覚えて口ずさめる良メロディライン(どちらも歌唱は収録されておらず、歌詞だけ表示のカラオケ方式)。

恋する8bit

サウンドテストモードの曲数を増加条件が難しいのですが、ちょっと頑張りたくなります。

懐かしさを売りにしたゲームは他にもありますが、当時のプロが本気で作った80年代リスペクトパロディゲーム、という点で本作は一線を画しています。
8bit世代には非常に楽しいゲームでした。

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