現在地:ストーリークリア(感想前編)
破壊天体シドーに行ってからも、予想外に物語のボリュームがあって、その長さに少しダレましたが、ハーゴン教団の魔物たちと物作りをするのは楽しかったです。
最後まで一気に書くと長くなるので、今回はハーゴン城潜入までの感想。
あらゆるものを壊す腕に襲われ、立ち往生しているメタルスライムのメタッツを救出するところからスタート。
この後、助けに来てくれた頼りになるハーゴンの騎士キッシム等珍道中4人組の味で、破壊天体シドーの旅は味わい深いものになりました。
最愛は、文句なしにメタッツです。
最初に会ったスライム(スライハルト)が口の悪いキャラクターだった反動もあり、標準的スライムっぽい可愛い口調で喋るメタッツが可愛くて仕方ありませんでした。単に道を作っただけなのに、命の恩人である主人公への恩義を忘れず、主人公のためなら他の魔物にも毅然と立ち向かってくれるのが嬉しいです。
なかなか弁も立つほうで、この屁理屈なんかは、喋れない主人公の代わりに素晴らしい一撃をヨージスに与えていたと思います。車の試運転時も、本当に黒い渦に対抗できるのか、本当は不安だったんじゃないかと思いますが、主人公の発明を信じて乗り込んでくれた勇気に感謝しています。メタッツのナビがなかったら、多分移動で迷子になっていましたよ。
ギラで援護射撃してくれるので、戦闘でもお役立ちですね。キミ、シドー君の代わりに私と相棒契約を結ばないかね?(笑)
シドーの手掛かりを探しつつ、滅びから魔物たちを救うため、箱舟を作るという壮大な展開に。
最初は、こんな大きくて広い船が必要になるか?と思っていたのですが、最終的には結構な乗組員になりましたし、体の大きなアデンもいるので、もう一回り大きくしてあげても良かったですね。
物作りに戸惑っていた魔物達も、中盤以降は「破壊神さまと友だち」という錦の御旗であっさり宗旨替えしていくので、深刻な対立はなく、全員の生命が脅かされている危機的状況とはいえ、色々トラブル続きだったムーンブルク編なんかよりよほど和気藹々としていました。
大人数を連れて爆走したりーー
戦闘の時は、キャラクターが重なり過ぎて何が起きてるのか全然わからないくらいでしたが、そのゴチャゴチャ具合も面白かったです。
唯一、キラーGという犠牲があって、全員無事に終われなかったのは悲しかったです。これまでの島でも必ず犠牲者はいたし、エネルギー切れのフラグ台詞は何度もあったので、この展開自体は予想していましたが、みんなが見守る中、自分の手でキラーGにトドメを刺すのは辛かったです。
しかし、武装はともかく、飛行能力はキラーGのどの辺に隠されていたのでしょうか。
箱舟を動かす人材が必要になり、「ヘンジン」を連れてくる事になったとき、多くのプレイヤーがピコーン!と反応しましたよね。
もしかして:船長!?
ーーと。
その期待通りの船長再登場で、思わず大歓声。戦闘前に「好物をやろう」という台詞と共に「昆布」をくれるところまで期待を外さない、船長のお茶目っぷりが嬉しかったです。数十時間前の記憶とつながる心憎い演出。主人公もニコニコ顔に戻って、プレイヤーとシンクロしていましたね。
でも一番嬉しかったのは、超スーパーカーに乗り込んで帰る道すがらの会話で「おもしろい…いい人生じゃないか!」という台詞から伝わる優しさです。
魔物達への手助けは終わったので、彼らの声援を受けつつ、ハーゴン城へ突入します。
破壊天体シドーで教会に辿り着いた時、シドー君の「こんぼう」が脇に残された作業台がポツンと残っている様と、破壊神の腕が「破壊するのを躊躇ったように感じた」という証言にはホロっときました。
ずっと、シドー君は主人公の物作りを楽しみつつ、羨ましがっていました。
でも、箱舟作りを通して主人公と魔物達が「破壊と創造は表裏一体」という結論に至ったように、破壊しかできないシドー君だって、実はその破壊を通して物を作っていたんですね。からっぽ島で最初に行った「川づくり」なんかは、その最たるものだったのです。
もう破壊神として覚醒済みでも、作業台を壊せない「心」が残っているらしいシドー君に、そのことを伝えてあげられたらいいなと思います。