PS4版「ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島」(Ver.1.3.0)、一旦総評です。

ドラゴンクエストビルダーズ2

面白かった!
前作からの正統進化として、高い期待に応えたゲームでした。

世界の謎を追う縦軸と王道展開の横軸で織り成すストーリー

全体的に色使いがポップなドラクエ世界を舞台に、たくさんの仲間が登場して和気藹々とする、久し振りに明るい作品でした。

たくさんの住人

舞台設定やストーリー展開自体は前作(ビルダーズ)の方が私好みでしたが、これは好みの問題でしょう。今作の方がより王道的だったと思います。破壊神だった少年シドーが「夢・愛・信念」を知って成長し、「努力・友情・勝利」に導かれる気持ちのいいお話でした。

シドーと主人公

世界観に関しても、最初から明かされていなかった分、途中で「DQ2の世界にしてはおかしいぞ」と思う経験を積み重ねた後、ムーンブルク島で疑問が解けた瞬間などは膝を打ちました。

ムーンブルク王

設計図通りの建築が続く時など、多少ダレるところもありましたが、道中の不満は、終盤にあった破壊天体シドーでの魔物たちとの素晴らしい触れ合いで帳消しになりました。

アクションとして十分楽しめるようになった戦闘

前作では一対一だった各島のボス戦も、仲間と一緒に戦えるようになった分、戦闘はかなり楽になった気がします。相棒シドーを筆頭に、頼り甲斐のある仲間たちと「ボコスカ」と叩きまくる戦闘は、かなりゴチャゴチャした絵面です。

みんなで戦う

その一方で、強敵ともうまく渡り合えば対処できる等、アクションゲームとしても前作より楽しめるようになりました。敵のモーションと攻撃範囲がわかりやすくなったことと、接触ダメージがなくなったことで、プレイヤーが反応しやすくなったのだと思います。

キングスライム

或いはアクションで頑張るのでなく道具を使うという手段もあり、1人旅の最中に素材島でトゲナワをばら撒き、「バター」になる勢いで逃げ回りながら強敵を倒した時はちょっと笑えました。
それだけに、最終戦のシューティング&半イベント戦闘化だけは期待と外れて残念でした。

超強化された充実のビルド

室内の明るさ改善、カメラワークの改善、攻撃とハンマーの分離、「水」の自由な配置など、前作から大幅に進化して充実したビルド機能には文句のつけようがありません。

カッター

ブロックの形すら変えてしまう「カッター」なんか、凄い進化ですよね。
なお、私にとって秀逸なビルダー道具は、任意の範囲の設計図を作れる「ビルダーペンシル」です。
ビルダー100景などをビルダーペンシルでちょっと盗ませて頂いて帰り、自分で設計図に従って一つ建ててみると、上手い建て方のコツが掴める上、次からは設計図なしで作ったり、自分なりのアレンジを入れることも可能になるので、一級豆腐建築士から抜け出すには良い教材です。

また本作は、建築物だけでなく住人の暮らしそのものをビルドするという印象も強いです。

暮らし

それは住人たちに、朝起きて食事をする。日中は仕事をしたり遊んだり、夕方には風呂に入って夜は寝る、という生活サイクルがある事が大きいです。実際はなくても良いとわかっていても、トイレやご飯どころを用意しないといけない、と思わされます。
そのため、生活上の動線を考えて建築物を建てていくことになりました。
住人のお願いや開拓レシピなど、「やるべき事」リストがいささか多く、完全に自由にビルドしたいプレイヤーからするとそれが終わるまで足枷がついている感はあります。

開拓レシピ

しかしライトユーザーが多い「ドラクエのサンドボックス」としては、ゲームの誘導に沿うだけである程度のものができるのは良い事だと思います。

良い面、悪い面が極端な素材島の探索

素材島に関しては、素材確保のために他の固定の島を荒らさずに済むというメリットがあり、良いアイデアだと思います。無限素材はそれ自体も有難いですし、指定されたアイテムを探すという楽しみもありました。

チェックリスト

ただし、島によっては広過ぎて探索だけで疲れ果ててしまいます。
ランダム作成なのが災いして、探しても目当てのアイテムが見当たらない(生成されていない)事も稀にあり、出入りの度に強制セーブとローディングがあるのも含めて、ちょっと残念な仕様でした。

セーブ数、バグ等問題点も散見されるが開発フォローも十分

決して欠点のないゲームではありません。
特にセーブデータが1つしか作れないのは、大きな問題点だと思います。もう一度ストーリーを体験したくても、現在のからっぽ島を手放さないといけないのは辛いです。

ストーリー進行中に、ピラミッドや城などの巨大建築物をからっぽ島に造ってしまうのも、ちょっと難点。みんなで造ったものを壊すのは気が引けて、「自由にビルドして良い」と言われていたのに、結局既存のものに配慮しつつ建築してしまいます。まあ、これはその気になればいくらでも壊せるし、Ver.1.3.0での開拓島で解消もされました。

この島丸ごと全部

開拓島

バグに関しては、私は前回報告した開拓レシピ絡みでしか遭遇していないので、そんなに文句をつける立場にありません。しかしデバッグで気付けそうな物が多く、開発環境はどうなっていたのか不思議に思います。自由な建築と進行フラグが定まったストーリーのスタイルが合わないのかしら。
しかし、今日もパッチが来て大幅に機能改良されていたり、プレイヤーの声にきちんと応えていく姿勢が見えているので、安心して楽しめています。この先のDLCも楽しみです。

次回作への期待と不安

前作が非常に面白かったので、今作は最初から長く遊ぶつもりでダウンロード版を購入しました。
その判断は正解だったと大満足しています。
その一方、今作では「へんげのつえ」「乾きのツボ」「ラーの鏡」などDQ3以降の要素を前借りした格好なので、次作でどんな進化が望めるのか?という心配も生まれてしまいました。気が早いか?

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