花とゆめCOMICS「かげきしょうじょ」7巻感想
今回、ページ数はいつもと変わらないのに本編がやや短く感じました。
スピンオフによって本編より未来の時間軸に進んでしまったので、駆け足に感じたのかもしれません。実際は、次巻でちゃんと文化祭のシーンに巻き戻ってくれるようなので、早くも8巻が待ち遠しいです。
まず、オーディション結果の続きから。
委員長(紗和)が闇堕ちしなくて良かったです。ファントムとの面談では吹っ切れなかったモヤモヤを、「萌え」で説明されて納得してしまうという、委員長の紅華愛オチと、まさかの娘役転向フラグに笑いました。
逆に、代役として立つことになった愛は男役転向フラグが立ちましたね。
さらさが祖父の容態を案じて東京に帰ることを選択したのは、現役生だったらプロ意識に欠けると批判されるでしょうけれど、まだ学生ですし、あくまで「余興」だから許される範囲で良かったですね。でも今回帰ってしまったことで、次は危篤であっても本人的に帰れない心境になりそうです。
委員長でなく愛が代役になったのは、結構納得しました。
予科全体の責任を取るという意味では委員長が勤めてもおかしくなかったけれど、運動会を経て観客に知られた存在であるさらさの代役なので、ネームバリューのある愛の方が落ち着くし、演技の方向性が全く違うティボルトが入るより、他の出演者も楽でしょう。「完コピ」が特技のさらさを愛がコピーするのは不思議な感じもしますが、愛は割と小器用だし、あの「さらさのティボルト」を観客に観せたい、という気持ちでいるとすれば、うまくいきそうです。
リサ先輩のスピンオフは、本編から続いて未来の時間軸なので、最初は本編のつもりで読んで驚きました。
聖先輩の入団辞退はとても衝撃的でしたが、役割を終えた敵役として、堂々たる退場だったと思います。そして、文化祭を観た観客によって「幻のスカーレット」として語り継がれることになりそうですね。