3DS「RPGツクールフェス プレイヤー」で遊べる、RPGツクールフェス製ゲーム「魔王の嫁にはなりません!」をプレイ
※RPGツクールフェス プレイヤーについては、公式サイト参照。
作品情報は下記の通りです。
魔王の嫁にはなりません!
楸氏(ID:122399)
制作時間46時間22分
魔王の嫁にされてしまった不運な姫様 はたして脱出できるのか!? ED3種
脱出ゲームというより、探索+選択肢で進む、恋愛ADV的な作品。
3階建の魔王城内を探索して6つのアイテムを入手した後、魔王にそれぞれのアイテムを使うと選択肢付きのやりとりが発生し、この結果で異なるEDへ辿り着くという内容。
アイテムを使う順番が決まっているのは、最終的に行き着くEDを分岐させるフラグ立ての為だと思うけれど、結構手間のかかったゲームです。
しかしプレイヤー側としては、アイテムを集めた時点でセーブしておけば、楽にED分岐を確認できるので、総プレイ時間は30分くらいでしょうか。
……実は最初にグッドエンドに辿り着き、ハッピーエンドに満足して、それ以外の寂しい結末は見たくないと思ってしまったので、他のEDは見ていません。
探索は、城がそれほど広くないので楽しく探せる範疇。
詰まったプレイヤー向けにヒント本が用意されているので、誰でもクリアは可能でしょう。
そういった配慮も含めて、ストーリーを読ませることがメインのゲームだと思いました。
そのストーリー自体は、女性向けの軽い恋愛小説をゲームに落とし込んだ感じです。
一人で魔王城を探索することに最初は恐々しましたが、プレイ開始後直ぐに、これは「本当は姫を溺愛している魔王と、それに気付かず微妙なすれ違いをしちゃう姫」にニマニマする物語だなと気付きました。ということで、姫が勝手にビビる箇所はありますが、本当に怖い要素はありません。
主人公である「姫」はお転婆キャラで、せっかく可愛い顔グラフィックなのにちょっと変顔頻度が高く、気安いタイプのお嬢さん。
探索する魔王城の人々は、ちょっと怖そうな奴も含めて、全体的にどことなく愛嬌が感じられます。
強いて難点を言えば、最初から魔王様が極悪に見えないことでしょうか。その為、脱出に躍起になる姫に感情移入できず、更に真相が明かされても意外感がありませんでした。でもこれは前述の通り「ニマニマ」作品だと思えば、当然の仕様かもしれません。
田所浩二