改めて、PS4版「THE LAST REMNANT Remastered(ラストレムナント リマスタード)」総評です。
珍しくネタバレなしでまとめましたので、未プレイの方が購入検討する際に指南にもなれば幸いです。私が遊んだのはPS4版ですが、6月11日から、Switchでも配信開始されています。

ラストレムナント

唯一無二の集団戦闘システム

もともと「集団vs集団」の戦闘が物珍しいと思って惹かれたのですが、コマンド戦闘なのに、キャラクターを自由に動かせないという「不自由さ」が独特の面白みを生む不思議なシステムでした。

ラストレムナント戦闘

実際の戦闘システムがどういうものかは、解説しているサイトが多数あるので、そちらに委ねます。私自身も、プレイ前にGamerの「ラスレム指南書」(https://www.gamer.ne.jp/news/201812040001/)を一読した記憶があります。しかし各サイト丁寧に説明してくれているのですが、実際にプレイして見るまで今一つ飲み込めておらず、結局、自分で一つずつ理解していった気がします。

AIに任せる都合上、多少、運が絡むところもあります。しかし運の要素をいかに排除して思い通りに采配するか考え、その狙い通りの行動に結び付くと、そのコマンドが出ただけで嬉しいし、あるいは逆に予想外にキャラクター側が「ReThink」で自分の指示ミスをフォローしてくれた時の安堵感など、一喜一憂する局面が多いです。

ラストレムナント戦闘

そのため、同じ敵と1時間くらい戦っていたこともあるのですが、それがあまり苦にならず、激戦の末に勝てば嬉しいし、負けても再挑戦するぞ!と前向きな闘志が湧き上がりました。

個人的には、味方も敵も、コマンド待ちの間も生き生きと動いており、臨場感に溢れているところが特に好きです。血飛沫が派手に出るし、倒された仲間の死体は転がってるし、戦いの格好良さだけでなく痛みや残酷さも感じます。

ラストレムナント戦闘

また、気持ち悪い化け物から純粋に格好いい魔獣まで、造型センスも尖っていて魅力的です。

独特で面白い戦闘であることは断言できますが、残念ながら完璧なシステムではありません。
不満は多々ありますので、さらに洗練させた後継作が欲しいところです。

試行錯誤し、自ら楽しんでいく姿勢は必要

先にも書いた通り、ゲーム中に手厚い説明がある昨今のゲームと違い、戦闘を有利に回すためにどうしたらいいか、成長するためにどうしたらいいか、ほとんど手探り状態で進める必要がありました。
実際のところ、クリアした現在でも、クラスチェンジやアイテム譲渡の仕組みがよくわかっていません。
与えられた面白さを享受するのでなく、試行錯誤も含めて自分から楽しみにいくという姿勢は必要なゲームです。いわゆる「ファミコン世代」で、現在も現役のゲーマー向けのゲーム、というべきかもしれません。

異種族と交わる魅力的なファンタジー世界観

ラストレムナントの舞台は、人間に当たる「ミトラ族」の他、異種族たちが自然と暮らしている世界。

ラストレムナント種族

それもドワーフやエルフといったよく見る種族でなく、ムキムキの魚人間「ヤーマ族」、本作のマスコット的なカエル人間「クシティ族」、4本腕の猫人間「ソバニ族」という特徴ある種族が揃っています。

また、各都市には象徴たる「レムナント」があり、レムナントを中心に文明が存在するこの世界のありようが表されていると共に、都市ごとの特色にもなっていました。

ラストレムナントレムナント

これらの都市のうち、半数近くは訪問しなくてもクリアできるという、贅沢な作りも驚きです。

冒険の先は平原、砂漠、森、海、火山、雪山と様々で、ロケーションごとの美しさを堪能できます。大砂海の広大さと迷子になりやすさは、最初、本当に途方にくれました。

ラストレムナントレムナント

プレイヤーの気持ちが上がる音楽

RPGでは割と珍しいロックでまとめたBGMも本作の魅力。
レムナント起動音SEから始まるタイトル画面からして、かなり独特の音楽の使い方です。

バトル曲は場合によっては相当長時間聞くことになるのですが、不思議と聞き飽きません。
戦闘中のモラルによって曲が変化するというアイデアが秀逸で、劣勢の状態をはね退け、仲間の士気が高まったときに、ここで突撃だ!と言わんばかりに音楽が後押ししてくれます。

ラストレムナント覇王バトル

特に、真・覇王とのラストバトルで「Reversal!」が流れるところは、本当に絶好のタイミングで、音楽がプレイヤーを応援してくれて感動しました。

まとめ

フリーシナリオではないし、メインストーリーは割と王道的ですが、総合的にはやはりサガ系統のゲームという印象が強いです。
また、結構な長時間プレイだったのですが、思い返してみると、ストーリーだけ追った場合は短い作品でした。おそらく、7割程度はクエストや素材アイテム入手、レアモンスター攻略に費やしたものと思われます。
単に面倒なだけのランダムドロップや、不親切な点まで良かったとは思いませんが、それを耐えてでもトロフィーコンプリートするくらいには、他では味わえない面白さを持つ作品でした。

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