Switch版アドベンチャーゲーム「HEADLINER NOVINEWS(ヘッドライナー:ノヴィニュース)」をプレイ。
https://chorusworldwide.com/headliner-jp/
現在地:1周目終了
新聞社ノヴィニュースの編集長として世論を操作する、社会派インディーゲーム。
プレイヤー(名前、容姿、性別設定可能)は、毎日、記者たちが用意した記事を確認して、どの記事を採用し、どの記事を採用しないかを選ぶことで、ノヴィスタン国の世論を操作していき、2週間(14日)後の社会がどう変わったかを確認して終わり――という流れになっています。
社会が変わることで、兄や同僚など、身近な人々にも影響を及ぼしていきます。
配信したその日の夜には人々がニュースの影響を受けるし、物語も周回前提で短い期間に集約されているので、非常にスピード感がある世界です。
しかしノヴィスタン国の世相はあまり良い状況でなく、遊んでいると憂鬱になります。
新聞社からの帰り道は、単に夜の暗さの表現というだけでない、怖い雰囲気すら漂っています。
そもそもローディング画面からして「デマを報道中」「群衆を扇動中」「醜聞を流布中」なんて言葉が並ぶので、メディアの悪い面を強調している感が強いです。
また、国内に未知の病が流行りはじめている、という舞台設定には、現実の状況とタイムリーに噛み合うところがあって、やや薄気味悪いものも感じました。
そんなわけで、面白くなかったわけじゃないけれど、面白いとは言い難い、とても難しいゲームでした。
少なくとも、一般受けはしないゲームでしょう。娯楽や暇つぶし目的で触れるには不向きです。ゲームという形で社会への警鐘、示唆、揶揄、糾弾を盛り込んだ……そんな感じすらします。
正直に言えば、何度か、苦痛を感じる瞬間もありました。
記事を選ぶのはこのゲームの肝ですが、自分が決断をしない限り先に進まず、投げ出すことはおろか誰かに相談することもできません。ゲーム内のこととはいえ、それが重く感じたのです。
皆が異なる望みを持っている以上、全員が満足する結末はまずないと思われますが、せめていい未来にいけるオチが欲しいです。
そもそも、作中でも言及されてましたが、記者のみなさんには、もっと明るいニュースも拾って欲しいですよね。
そう思っていただけに、最終日に上がってきたこの記事には、感無量でした。
私のし続けた善行が、たったひとつでも明るい記事に繋がったのは純粋に嬉しいです。
実は、ヘンリーには毎回援助していたものの、面接に着て行く服がない話を聞いたときは、ある理由で金を貯めている最中だったのでなにも言い出さなかったのです。しかしその金が無用になったので、もう一度ヘンリーに会えたタイミングで、浮いた金を渡しました。その時、単に喜ばれるというだけでない予想以上の反応があって、これなら最初に渡してやれば良かったと思っていたのですが、まさか最終的にこんな嬉しい記事にまでなるとは予想外でした。
なお、非常に基本的なADVの作りなのですが、UIはいまいちでした。
特に、どちらか一方の記事を採用/不採用にしなければならない時、「Aボタンで左の記事を採用」「Bボタンで右の記事を採用」という操作がまったく直感的でなくて、毎回考えながら操作する羽目になりました。
押したスタンプが消せないのは当然だから、一度指定した採用/不採用を取り消せないことは許容するけれど、それなら操作ミスが発生しない仕様にして欲しかったです。
プレイ感想としては以上の通りですが、ちょっと具体的にどんな風に面白かったり、薄気味悪かったりしたのか、もう少し詳しく書き残しておきたい気もするので、もしかすると別途詳細なプレイ日記を記載するかもしれません。興味を持たれた方は、そちらをお待ちください。