現在地:ワニ暗殺
※本作はCERO Z指定ゲーム(18歳以上対象)です。記事中のスクリーンショットに、残酷な映像が含まれる場合があります。
ワニの正体を探る最初の過程で、ケムに続く、幼い犠牲者が出てしまいました。
ホテフレフとケヌトの娘、シャディヤ。単に元気が良くて可愛いだけでなく、無垢な愛らしさと聡明さの両方を備えていて、将来が楽しみな美少女でした。梯子を登るときに、バエクのよじ登りかたを見て笑うところなんて、ニコニコしながら見ていたくらいです。
台帳がシャディアの手にあることを知られ、衛兵に連れて行かれた二人を追って灯台に辿り着いたものの、物陰から兵士達の会話を聞いて手遅れだったと気付いたときの絶望感は、言葉に表せません。
別れ際の台詞が「フラグ」みたいだと思っていたら、まさか本当にフラグになってしまうなんて……!
灯台には蹲ったケヌトしかおらず、目標マークが海にあることから、最初は遺体が流されてしまったんだと思ったのですが、そうではなかったことも大きな衝撃でした。
酷いと思うと同時に、そんな人の所業とは関係ない水中の絵面の美しさに震えました。しかも周囲を見ると、シャディヤ以外にも二人ほど沈められているのですが、彼らは手を縛られ俯いた姿勢で死んでいるのに対し、シャディヤは天を見上げているのが印象的でした。
台帳が失われたため、シャディヤ殺しに参加していたクロコディロポリスの闘技場の剣闘士の線から、ワニを探し当てるという方向に転換。バエクも一剣闘士として潜入しようとしますが、最初は門前払い。闘技場の開催者フェリクスが「エジプト人はもう間に合っている。シワの女狩人で、お前よりもずっと強い」というので、まさかアヤじゃないだろうな!?と恐る恐る会いに行ったら、別人だったのでホッとしました。
この女性ケンサもまた、ハスキーボイスで非常に強い戦士でした。シワの女は、みんな強いですね。
タッグバトル制だったお陰で、ペアを組んで出場。
闘技場での武具は固定されるため、いつも猛威を振るう毒剣が使えないことに不安を感じましたが、なんとか3戦すべて一発で勝ち抜けました。単なる円形闘技場ではなく、棘の柱などのギミックがあり、それも避けつつ戦わねばならない仕掛けも、意外と面白かったです。
決戦の前に、シャディヤ殺しの現場にいたガリア兄弟が、良心の呵責を覚えてワニの仕事を請け負わなくなったことが分かり、普通の人なんだな、と納得しました。彼らは子どもを殺して悦に浸るような悪党でも、正義のためだからと肯定できる狂信者でもない、力を誇示している愚か者なだけなんですよね。女の子を海に沈めて殺すのは、むしろ格好悪いくらいですし、そんなことをしたと思われて殺されるのは御免なのも、当然です。
命乞いの形で、標的の正体を知ることができました。
闘技場での戦いに別の目的を持ち込んでいたことについて、ケンサから詰られたのは、少し悲しかったですが、これはバエクが悪いと思います。バエクの正義漢っぷりを茶化してはいたけれど、別の目的があると気付いていた辺り、友人としてきちんとバエクを理解してくれていたわけだし、ワニと繋がる前の時点で事情を話せば、普通に協力してくれていた気がします。
ガリア兄弟が役に立たなくなった後、ケンサを雇っていたワニ・ベレニケでしたが、屋敷内に潜入し、屋上からのテイクダウンで一気に倒しました。
殺されてなお、ベレニケは泰然としていたし、なに一つ省みることがなかったところがお見事です。
そして、死出の世界でのやり取りを見て、シャディヤの死後、バエクは純粋に怒り続けていたんだーーとわかりました。だからケンサに対しても余裕がない対応になってしまったのかな。
なお、ワニを殺したことで、ケンサとの戦いに移行するーーというところで、突如シンクロが切断され、現代編に引き戻されてしまいました。
現代人であるレイラでアサシンブレードを使い、アブスターゴ社のエージェントを殺してしまったことに、心底驚きました。この世界では、誰もが容易く人を殺しますね……。通信でやりとりしていた協力者ディーは殺されてしまったので、レイラの方も「殺さなければ殺される」状況だったのは間違いないでしょうけれど、現代編は事情がわからないから何とも言えません。
アニムスに入っていたら、エージェントの第二陣が来た時に、そのまま殺されてしまうと思うのですが、一分一秒でも潜って、なにかを掴むことがレイラの望みなんですね。
現代編がこの展開ということは、物語も終盤なのかと思われます。しかし、バエクの物語としては、まだどんな終わりが待っているのか想像もつかない状態です。
シャディヤの仇は取りましたが、その後の両親(ホテフレフとケヌト)についても補完するサイドクエストがあったのはとても嬉しかったです。
闘技場での「シワの守護者」の「頭がおかしい」と評される活躍も各地に鳴り響いており、その話題にバエク本人が笑って乗っかるところも、快活なバエクが戻ってきた感じで嬉しいです。