Nintendo Switchエクササイズゲーム「Fit Boxing(フィットボクシング)」体験版をいまさらプレイ。
https://fitboxing.net
もともと碌に運動していないのですが、今年は社会情勢の影響で外出頻度が下がったため、これまで以上に運動不足と体力低下を感じる局面が増えてきました。
そんな中、ボクシングの拳を突き出す動作が肩凝り解消につながると勧められたので、体験版で試してみました。
本作について一応紹介しておくと、Joy-Conのギミックを活かして体を使うリズムゲームとなっています。プレイ画面を見て想像できる通りですね。
体験版ではデイリー3日、フリー10回までプレイ可能。
デイリーは、目的と時間を選んでトレーニングする1日1回のモード。フリーは、音楽とアクションを自分で選んで好きなだけ遊べるモードです。
印象としては、後発の「リングフィットアドベンチャー」の方が全身運動で、健康維持に役立ちそうな雰囲気がありました。しかし本作でも、プレイ中はリズムに合わせて前後に体重移動するステップを維持するので、側から見て想像していたよりずっと運動量は多いです。プレイが終わる頃には息が弾むし、ふくらはぎの筋肉痛にも襲われて驚きました。
とはいえ高負荷をかけてくるだけでなく、ダイエット・体力強化・健康維持の3つのプレイ目的や、トレーニング時間を選べるので、自分の目的・体力に応じたプレイが可能です。
※体験版では、ダイエット&10分で固定。
フィットネスソフトとしては、非常に優良なソフトだと思います。
自宅で手軽にできるという点が、まず本作最大の評価点でしょう。運動するために重い腰を上げて外出する服を着て、化粧をして、移動してーーというジムに行くまでの行程を全部すっ飛ばして、家事の合間など思い立ったタイミングで、他人の目を気にせずに運動できます。
かと言って、本当にひとりでやるとなると寂しいし、どう動いたら良いかもわかりません。ネットに多数あるトレーニング動画を参考にするとしても、どれが自分の目的・体力に最適か探すのが手間です。その点、本作ならプレイ中インストラクターが優しく声掛けしてくれますし、自動でコースを設定してくれます。
トレーニング量、消費カロリーなども自動で記録付けされる点も、ソフトの優位性ですね。
プレイした日がカレンダー上のスタンプで残るので、全日にスタンプを付けたくなるし、BGMやインストラクターの衣装が増える報酬要素もあるので、続けるモチベーションを得られます。
インストラクターの衣装を変更できるのは、ゲーム性とはいえ、プレイヤーが貢いでいるみたいで変かな?と一瞬思いましたが、ジムでコーチ料を払うのが現物に置き換わったと思えば納得です。
ただ、良いソフトであることは理解できたし、プレイ中は充実感もあったのですが、最終的には「購入しない」という結論になりました。
なぜなら、本作は大前提として「もともと運動しようと思えばできる人」向けだと感じたからです。運動神経の悪い自分には向いていません。
運動神経が悪い人間というのは、お手本を見て、同じ動きをしているつもりでも、体勢が崩れているものです。ひとりでトレーニングするのは気楽だけれど、間違った動きを続けていても直してくれる人がいないのは結構不安です。さすがにJoy-Conでは動きの正誤はチェックできないないようで、動きを間違えても、上体とステップがバラバラで体勢が崩れた状態でも、リズムが合っていれば良い判定が出ます。私は「アッパー」と言われながら思わず「フック」を出したことが数回ありますが、それでもJUSTが取れてしまいました。
それとも、体が動いてさえいれば、動きは間違っていても良いのでしょうか。間違えまくった後に「お手本になるレベルでしたよ」とか褒められると、罪悪感が半端ないのですが……。
また、インストラクターが豪華声優であることがウリの一つらしいですが、メニュー周りではパートボイスだったり、台詞パターンが少ないのは残念。
体験版仕様なのかもしれませんが、最終的なスコア評価への台詞パターンが、良い/普通/悪い程度のパターンしかなくて、また同じこと言われてるわ、となりました。毎日レベルで使うソフトなら、何パターンか仕込んで欲しいと思います。
その辺が「Fit Boxing2」で改善されていれば、改めて検討しても良いかなとは思っています。