クリアしました。
直接的な表現は避けていますが、軽度のネタバレを含むためご注意ください。

ヘラクレスの栄光3

本作については、なるべく展開に沿った感想を書くつもりだったのですが、最後は物語が大きく動くところを一気に進めてしまい、道中の些細な話が吹き飛んでしまいました。

ヘラクレスの栄光3

ネタバレ全開で色々語りたい気もしますが、本作は確かにその物語を初見で味わうことに意味のある作品だと思ったので、なるべく確信は触れずに感想をまとめたいと思います。

正直な話、プレイ中は「ストーリーが秀逸なRPGとして必ず名前のあがるタイトルにしては、普通の面白さだ」と思っていました。
しかし終盤、これまであった出来事や人々から聞けた話が繋がって、まったく予想できなかった真実に辿り着いた時には、心から脱帽しました。

ヘラクレスの栄光3

ヘラクレスの栄光3

まるでドミノ倒しのような感じで、今まで信じていたことがひっくり返ると共に、その既存の考えが破壊されることで疑問が霧消していくのが心地良くすらありました。
さらに、どうにもならない状況まで行き着いた後に、自分でなにをすべきか考え、世界を救う一手を打つラストも素晴らしかったです。
まぁ、次に行く場所を示すヒント機能のせいで、自分で考えることなくクリア方法に気付けてしまうのは、少しもったいなく感じましたが……。

ラバトで船を手に入れて、自由に大陸間を移動できるようになったのは嬉しかったです。正直、本作には自分で動かせる乗り物はないのかと思ってました。その後は、存在が示唆されていたペガサスも登場して、エンカウントを気にせずどこへでも飛んで行けるようになったので、とても爽快でした。

ヘラクレスの栄光3

ペガサスとは短い付き合いだったけれど、危機的な状況で必ず主人公たちに駆けつけて助けてくれる姿は、ヘラクレスより頼りになりました。
だいたい、ヘラクレスは肝心のところで不在だから困りますよね。

ヘラクレスの栄光3

彼が一時離脱するときは、主人公たちが失策をするんだと身に染みているので、影の探索に行くところは引き止める選択肢を選びました。もちろん、展開が変わるわけではありませんでした。
私は、自分で影を探しに行きたいというつもりじゃなく、ヘラクレスもこのままアトラス復活の道のりに同行して欲しい、という意味で言ったんですけれどね。通じ合えなかったです。

エンディング自体はあっさりしていました。

ヘラクレスの栄光3

別れ自体の物悲しさに、自身の罪がのし掛かって暗くなりそうなところに、どこかやり切った爽やかさや、レイオンとステイアの相変わらずなやりとりという日常の可笑しさが含まれて、物語の終わりとして噛み締めるに相応しい、複雑な味わいでした。
とはいえ、謎の男だけは悲劇だと思います。ようやく父を許して新しいステージに行けるかもしれなかったのに、その感情の行き場を奪われたまま彼は一人生き続けるのでしょうか。父子モノに弱い人間としては、彼の心情を考えるほどに悶えてしまいます。

ちなみに、金策ついでにレベルアップしすぎたのか、属性無効道具が有能すぎるのか、ほぼ楽勝ムードだったのですが、ラスボスはさすがに強かったです。
なお、クリアしてもスタッフロールがなかったことには驚きました。

最後に、もう少しだけネタバレ込みでの感想。
この物語の凄まじいところは、我々はウラノスに騙されたような格好になったし、ハデスの裁定なんかももう少し慈悲が欲しいと思うけれど、誰も悪意があっての行為でないという点だと思います。

ヘラクレスの栄光3

すべての神が真剣に最善と考える自分なりの手段をとった結果、この状況に至ったと納得できました。
そもそも本作で一番利己的な悪人って、主人公だったわけですから、あまり他人のことをとやかく言えないですね(笑)。

それと、2回目の冥界の光景は結構笑えました。人間って、割と逞しいです。

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テミシオスに再会できたのも嬉しかったです。でもなんだかんだ自分を変えない大人と違い、未来のあった子供の怒りの言葉は身に染みました。

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