ナムコットコレクション「キングオブキングス」をプレイ。
本作は本格的な戦略シミュレーションゲーム。
魔王ルシファーと戦うストーリーモードと、CPUや他プレイヤーと対戦(最大4人)で遊ぶマルチプレイモードの2種類が搭載された、贅沢な作りになっています。
多少は嗜んでいるジャンルと自負していたので、ストーリーモード最初のシナリオから大苦戦してビックリしました。難易度が高いです。
容量が少ないファミコンのゲームと思って、侮っていた面はあります。実際は、マップは広いし、ユニット数は多いし、補給の概念があったりして、非常に奥が深いです。
説明書の分厚さにも納得です。
最初のシナリオでは、敵味方とも4種類のユニットしか雇えませんが、それぞれのユニットの特性を熟知し、天敵を避けつつ、自分は有利な相手と戦えるようにしなければなりません。
地形効果、経験値、兵力も常に気遣わねば、あっという間に戦況をひっくり返されます。
ユニットを雇っても、逐次前線投入していては、敵に経験値を与えるだけです。新ユニットは王のいる拠点(城)でしか雇えないので、敵地に攻め込んでいる状態で采配をミスすると、前線を放棄して防衛網を敷き直す必要も出てきます。
周囲1マスに侵入した敵の足を止める「縄張りシステム」があるので、防御は結構容易く、攻めるのはかなり実力が必要という印象。
3〜4ターン先の展望を持ちながら立ち回らなければ、到底勝てないゲームでした。
街を占領できるのが、ユニットとしては弱く、足も遅いファイターだけなので、もしかしたら、戦闘は妖精3種ユニットの三竦みを中心にして、なるべく安全な範囲でファイターに占領させるのが良いのだろうか、などと研究しはじめたところです。
もしそうだとすると、「伝説のオウガバトル」の死神ユニットと解放ユニットみたいな印象も出てきますね。
難点は、一戦のプレイ時間が極めて長く、気楽には遊べないことです。
最大の原因は、各国がユニットを30部隊以上繰り出せるせいだと思います。
魔王が資金のある限りユニットを増やす思考をしているせいで、全ユニットを動かすだけで1ターンがなかなか終わらないです。12ユニットくらいに制限するか、一度消滅したユニット番号は欠番で埋められないようにする(雇える数の方に上限を作る)かされていたら、もっと遊びやすかったかと思います。
スーパーファミコン後期辺りの洗練されたUIが載っていれば、このゲームに本気でのめり込んだ可能性があります。
とはいえ、メニューに一覧が用意されていたり、攻撃対象を選ぶときにも○や△で相性が表示されるなど、ファミコンでもできる範囲で、操作性を確保していると感じます。
ちなみに本作のゲームシステムは「テイルズ オブ ザ ワールド サモナーズリネージ」に受け継がれたそうで、プレイしておけば良かったなとも思いました。
(評判は芳しくないので、アレンジの方向性で失敗したものと思われますが、本作をベースにしているなら基本は硬派な戦略シミュレーションとして楽しめそうな気がします)