第四回Beit(バイト)編

GROWING STARS

笑顔と平和を希う王子様ユニット

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Beitの面々が時折「世界平和」と口にするのを、実のところ、私は冗談かなにかだと思って聞き流していました。それがエピソードゼロを見て、本気で「世界平和」のためにアイドルをするユニットだったと分かり、3人を見る目が変わりました。
ピエールが「世界中の人を笑顔にしたい(それによって平和をもたらしたい)」と願うのは、生まれ育ちからも納得ですが、恭二がその目標に賛同してアイドルになる決意を抱いたことは驚きでした。

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逆に、みのりはアイドルになる切っ掛けさえあれば、そのユニットの目標は世界平和でも世界征服でも良かったんじゃないかと疑っています。
いやはや、世界平和で良かったです。平和な目標を掲げていたから、キラキラの王子様路線になったのであって、もし違う目標だったら、カラーが違うユニットだったかもしれません。

オフの姿は別として、ステージ上のBeitは実際、「王子様」と称するに相応しいロイヤルな雰囲気があります。

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見た目の華やかさに対して落ち着いた在り方もさることながら、3人がお互いを尊敬、尊重し合い、ストレートに愛を伝え合うところがとても麗しく、王族の品格を感じるのかもしれません。
でも実際に触れ合うと、気さくで身近に寄り添ってくれる、親しみやすさが3人にはあります。

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そんな似た者3人のユニットですが、実際は、年齢も境遇もだいぶ差があり、価値観や人生観はそれぞれ違うはずです。しかし家族のような連帯感がある3人だから、不思議と似て見えるのだろうと思います。

鷹城恭二のブラザーコンプレックス

GROWING STARSを半年遊んできて、一番笑ったアップデート内容は2022/3/11の“アイドル「鷹城恭二」の個性をより表現するため、ライブ衣装を着用した際に表情が凛々しいものになるように変更”です。

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そして、公式の恭二像は「凛々しい」なのか、と勉強にもなりました。

しかし恭二の内面については、「凛々しい」と違う方向性で捉えています。
エピソードゼロ第2話を見ると、正しく「劣等感」という意味で「ブラザーコンプレックス」を抱いた男の子だと思います。アニメの印象で、家を出たのは父親との確執が主な原因だと思っていたのですが、それ以上に兄の存在が大きいと受け取りました。

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私も長いこと兄に劣等感を感じていて、進路などで常に意識していたので、共感を覚えます。お陰で、恭二が何を考えているか分かるようになり、ぐっと好きになりました。
もっとも、あれだけ長く一対一の会話ができる時点で、兄弟仲はそこまで悪くない気がします。少なくとも恭一氏は、恭二に発破を掛けていたつもりと解釈もできそうです。

兄に対しては劣等感としてのブラコンですが、弟に対しては甘やかす方のブラコンでもありますね。
サイスタでは実弟との関係性が明らかでないですが、恭二がピエールに優しい兄として接している姿から、なんとなく想像ができます。

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特にサイスタだとフルボイスなので、ピエールへの言葉の柔らかさに無茶苦茶ときめきます。

二重のブラコンを抱える兄弟の存在が、恭二にプラスでもマイナスでも多大な影響を与えたのだろうと思わされます。

本物の王子様ピエールと、虚構の王子様ピエール

正に天使!と感じる無垢さと、大人だと感じる思慮深い面が合わさった少年です。

話し方が片言であるために、精神も幼い印象を抱いていました。だから「可愛い」に特化したキャラクターだと思い込んでいたのですが、エピソードゼロ第1話にて日本語喋りの呪縛から解き放たれたピエールは、堂々たる王子ぶり。撃ち抜かれました。

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あの境遇から、みんなを笑顔にしたいと願える善良さと芯の強さが愛おしいです。
正に、夢物語に登場する王子様というべき存在で、ボディガードの皆さんの献身も納得です。
ただ、これは王になることがない立場だからこそ持ち続けられた優しさなのかもしれない、と思ってもいます。とても美しいのだけれど、王子様としてのピエールは理想的すぎて、私からすると現実味がないのです。

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そんな、本物の王子だけれどなんの力もないピエールですが、アイドルという偶像に自らを変えることで、世界を変える力を得るかもしれませんね。

ところで、ピエールは正式に亡命しているのでしょうか。亡命しているなら、在留と就労の資格があるから、アイドル活動も問題ないと思うけれど、出自が知られていないというのも不思議なことになりますね。

笑顔を咲かせる渡辺みのり

元ヤン花屋でアイドルオタクの三十路という、1人だけ属性盛り過ぎなお兄さん(笑)。

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アイドルオタク設定だけでも十分キャラクターが立つのに、前職のお陰で花に関する知識を持つという具体的な強みがあり、かつ年長者ならではの年の功を見せ、実はケンカに強く、隠されしヤンチャ且つ哀しき過去まであるわけです。
道流も似たパターンですが、プロフィールにある前職だけでなく前々職があるというのは、それだけ「理由」部分が大きくなって、魅力が増すと感じます。
更に最近は、敵対勢力の伝書鳩を手懐けるという、動物にまで通じる魅力の持ち主であることまで明かされてしまいました。

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ここ、無茶苦茶笑いました。みのりも「万物にモテろ!」に強そうなタイプです。

あの伊集院北斗から博愛の人とみなされたように、誰に対しても、なにごとに対しても、常に肯定的な姿勢でにこにこと笑顔を見せるみのりは、とても強い男だと思います。
それでいて、アイドルたち(特に恭二とピエール)のファンとして、我々と同じミーハーな視線で盛り上がってくれたりもするので、親しみが持てる人物です。

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己の強さをひけらかさず、時には自分が笑われる立場になってでも笑顔を振り撒く姿勢を見ていると、Beitの目指す世界平和もあながち夢物語ではないな、と思えてきます。

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