三本足鳥の囀＠麻生壱埜

49 ELEMENTSは、ユニット新曲とキャラクターソロ曲を収録したCDシリーズ。
C.FIRSTは前回ソロ曲シリーズ「ORIGIN@L PIECES」に参加していないため、秀たち３人は初のソロ曲となります。

ユニット新曲「Trust me now」

今回もC.FIRSTらしいEDM系の一曲。
オフボーカルVer.でも聴かせるなと思うくらい曲調自体がオシャレで格好良いことはもちろん、３人の歌い方も、より軽やかに強くなった感じがします。こうして新録の曲が来ると、デビューシングルは肩に力が入っていたんだな、と思うほどです。
「We're the one」で「僕を信じて」と歌い、今回も「Trust me」と歌うC.FIRSTだけれど、今回は「僕たち３人を信じて」という意味合いが強いように感じます。ユニットで1000点獲りにいくということが、言葉だけでなく形になってきたのかも知れません。

秀「GO NEXT」

ボーカロイド界の作曲家の方が関わっているそうで、なるほど「秀の音楽」のイメージだなと納得しました。
電子音が、左右あちらこちらに動き回るのが面白いです。普段は見せない「まだ16歳」の若さを感じるキーの高さは可愛らしくもあります。
はじめてのソロ曲とは、キャラクター紹介でもあると思うのですけれど、秀に関しては精神力の強さを見せつける歌詞だなと頼もしく思いました。この調子で、親友のことも百々人のことも上手く引っ張り上げて欲しいものです。

百々人「Hundreds Color」

SideMではあまり聞かなかったタイプの曲という印象。MVがモノクロで静かに始まり、サビで色が付く演出が思い浮かびます。そして、その色付くサビに入る直前、機械音が入るのが特徴的ですね。壊れかけている百々人の精神が現れているようで、緊張しました。
歌詞はＰと出会った後に触れて少し前向きに終わるのだけれど、曲自体にはそこで終わるのか、と断ち切られたような印象がありました。

自分には色がないと思っているから、憧れとしてこういう派手な私服を着ていたのでしょうか。

鋭心「KARMA」

ソロ曲リリースが予告されてから、ずっと、どんな曲が当てられるのか緊張と不安でドキドキしていました。
お仕事コラボ生配信時に先行で曲名が発表され、眉見鋭心にどんなカルマがあるというんだ!? と驚き、試聴動画で曲調に驚き、と何度も驚かされました。

まずカルマという言葉に対しては、「業」というイメージが第一にありました。でも「行為」「宿命」という意味もあるのですね。歌詞と合わせても、鋭心の歌い上げる感じからしても、悪い意味合いでは使っていないと受け取りました。
全体的には、まだ何もなしていないのに賞賛される自分を、自らの行動で証明したいという渇望、魂の叫びを感じました。知ってはいたけれど、一見クールに見えても熱いフィジカル属性なんだと、改めて実感します。

曲調は、具体的なイメージはなかったものの、鋭心が好きな映画音楽系統で来るかと思っていたので、まずテクノ音楽だったことが意外でした。でもシンセ一本ではなく、途中からピアノも入ってくるなど、面白い音楽ですね。特に、曲の締めかたは百々人と別方向に意外でした。この曲でグリッサンド奏法が入ると思います？ やっぱり測れない男です。
「We're the one」のダンスパートに似た雰囲気があって、C.FIRSTの衣装を着た「C.FIRSTの眉見鋭心のソロ曲」だと感じました。秀も百々人も芸術家タイプだから、「自分の音楽（色）」をイメージとして持っていて、ソロ曲にもそれが現れた感じがあります。けれど、鋭心にとって歌うことはC.FIRSTの仕事、という捉え方なのかも知れません。
ただ、どこか必死な泥臭さもあり、これは３人で歌っていたら出ない色だと思いました。

恐らくライブではバリバリのダンス曲になりそうなので、THE虎牙道とかのシュッとした同世代ダンサー組引き連れて歌って欲しいところです。
なお、冒頭の息は、同僚Ｐたちが「吐息」云々と騒いでいるのを見てから聴き直して気付きました。色っぽい吐息ではなくて、気合いを入れたり、決意を固めるような息だったのが、鋭心らしくてホッとしました。