第十回Café Parade(カフェパレード)編

GROWING STARS

個性で殴りかかるCafé Parade

一見すると、まとまりがないように見える5人(サタンを入れると6人)。

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見た目だけでなく、歌声もバラバラです。事務所内トップクラスの歌唱力を持つアスランが軸になっているので、空中分解することはないけれど、そのアスランにしても癖のある方です。
しかし、そんな各々の個性のぶつかり合うところこそ、Café Paradeの魅力、Café Paradeらしさですね。自分の在りたい姿を見せる、その強さが眩しいです。
「自分らしく」という方向性自体は、一見Legendersの北村想楽と似ているけれど、Café Paradeの「自分らしく」は「ありのままの自分」ではなく「見せたい自分」な点が面白いです。
なにより、Café Paradeの場合は5人がそんなお互いを受け入れている場である、という点も素敵だと思います。

ところで、Café Paradeのメンバーは「前職カフェ店員(またはオーナー)」ですが、実際は現在も営業中なんですね? 現役アイドルと直接会えるカフェなんて、ファンが殺到しそうで、Pとしては色々不安になります。

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一方カフェ自体のファンだったお客さんからすれば、メンバーがアイドルとして活躍すればするほど、カフェの休日が増えて、複雑な気持ちになっていそうだし、いささか悩ましい話です。

幸せを広げる神谷幸広

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神谷については、何度見てもキャラクター名の完成度に惚れ惚れします。
世界中に幸せを届けたい夢を持つ神谷の体を表す名であると同時に、やや古風な名付けで両親が厳格な人たちだという話に裏付けを与えています。

温厚そうな見た目、ゆったりした語り、天井知らずの人の良さで無条件に助けを与える、といった様は浮世離れした仙人のように見えます。一方で、高校卒業以降はバックパッカーをしていたアグレッシブな過去を持つギャップがあります。最初は、これらの穏やかな要素と行動派な部分が結びつかず戸惑いました。

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メインストーリー6話で、親への手紙の締めを「わかってもらいます」にした辺り、素の性格は自分からぐいぐい攻めるタイプのようです。相当のコミュニケーション能力がなければバックパッカーなんてできないでしょうから、積極的なタイプなのは当然なのかもしれません。
そして人の個性をそのまま受け入れるのは、単純に包容力があるというだけでなく、本当は自分がそうして貰いたかったから、他人のことも否定しないのだと気付きました。まぁ、もともと器の大きい男だったのでしょうけれど、もし後天的な努力でこの包容力を身に付けたのだとしたら、心から尊敬します。

余談ですが、「メキシコで追い剥ぎに遭った話」が持ちネタだったり、旅先のエピソードをたくさん持っているので、本人は特にウケを狙わなくてもバラエティに強いタイプだと思いました。

縁の下の力持ち東雲荘一郎

いわゆる糸目キャラクターですけれど、デザインとしての糸目であって、開眼形態はないタイプ。大阪人気質故か、突っ込むことはあるけれど、特別にツッコミキャラというわけでもなく、毒舌でもありません。極めて普通の常識人で、そのことに驚くくらいです。

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アイドルエピソードがスイーツ研究であったり、ミルクパズルをやっていたり、畳の目を数える趣味があったりすることも含めて、コツコツと積み重ねる真面目な努力家なのは間違いありません。
巻緒という熱心な信奉者がいても慢心せず、一方既に料理界で才能を認められたアスランと同僚でも妬むことなく、ただ自身の腕を磨き続ける東雲の姿は、求道者のようです。
……であるが故に、個性豊かなアイドルCafé Paradeの一員としては、地味に見えます。

一方、カフェCafé Paradeの中では、パティシエという重要ポジションですし、グループとしては、彼のようなまとめ役がいないと空中分解しそうです。そもそも、神谷だけではアスランを拾う前に経営破綻しているだろうし、巻緒の加入も望めません。

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5人ユニットだから目立たないけれど、神谷の夢を実現するために、東雲が果たしている役割はかなり大きいと感じました。

饗宴の主アスラン=ベルゼビュートII世

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最初は、蘭子系の厨二キャラと捉えて、26歳にしてこの言動は痛いと思っていました。
特にリリース後最初の誕生日イベントがアスランだったときは、「何を言ってるんだ?」と戸惑うばかりで、アイドルの魅力にまで目がいきませんでした(守護者たちの砦=交番は、いまでも難易度が高いと思ってます。ゲヘナ語検定準1級くらいの難易度はあります)。

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しかし、アスランの言動は「格好いい」と思ってやっているファッションではなく、師匠を真似て、自分の世界を保つ鎧なんだと理解してから、とても愛しくなりました。アスランの人柄を把握した今では、アスランの言いたいことも大体掴めるようになりました。ゲヘナ語を外せば、優しく常識的なことを言っているので、26歳というグループ最年長設定にも納得しました。
26歳のシャイな青年が、師の言動を借りることで自分の思うことを語り、愛(糧)を与えられるようになったのですね。

なお、アスランといえば圧倒的な歌唱力ですが、ソロ「我が混沌のサバト・マリアージュ」が大好きすぎて、担当が含まれていないのに「THE IDOLM@STER SideM ORIGIN@L PIECES 01」を買ったことをここに告白します。
同曲で音ゲーをやりたいので、2周目の誕生日はソロ曲実装を夢見ています。

この世の悪すべてをまとう偉大なる堕天使サタン

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私は、サタンは普通の人形だと解釈しています。だからこそ、アスランが「堕天使サタン」と主張するのを、そのまま受け入れてくれるCafé Paradeの優しさを感じます。
それと、サタンの方が上位存在で、それに仕える悪魔というポジションに自分を置くあたりが、アスランらしい謙虚さで好きです。

卯月巻緒のケーキ人生

巻緒は性格がよく、機転が効き、女性には紳士的で、本当に格好いい男の子だと思います。

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転校を繰り返したという背景から、何度も出会いを繰り返す中で人付き合いが上手くなったのだろうし、だからと言って表面だけ友好に付き合うのでなく、一期一会、人との繋がりを大事にしているところが良いですね。

……ただし、全てはケーキが絡まなければの話。
春名のドーナツ愛に負けず、巻緒のケーキ愛も狂気の域で、315プロの甘党は怖いです。「リトルハピネス」イベントで、春名と巻緒がドーナツとケーキで対立したのは、一神教同士の宗教戦争みたいなもので、そりゃそうなりますよね。
雑踏の中を歩いている時に、未知のケーキの匂いに気付いて店に辿り着く、というエピソードに至っては、素直に「気持ち悪い」と思います(笑)。
巻緒のチェンジ前後がある手持ちSRフォトは2枚しかないのですが、その2枚とも、オフの写真はケーキを食べていることに感服しました。

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常に食べているので、資金力や腹具合を考えると、もしかしたら3食ケーキなのかも……と心配になってきました。もしそうでも、本人は満足そうです。

「可愛い」のモンスター水嶋咲

「可愛い」をセルフプロデュースしている男の子。
SideMには男性しかいないと知っていたので、性別の判断に困ったことはないですが、どちらかというと、この容姿と声で男性声優が演じていることが驚きでした。

アスランから「パピ族の末裔」と称される謎の擬音語を使いますが、それも咲ちゃんの考える「可愛い」表現なのだろうと思います。

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でも、アイドルとしては同僚とはいえ、カフェの中では雇用主になる神谷を呼び捨てしている辺り、話し方に関しては蓮っ葉な感じもします。可愛いことは確かだけれど、ちょっと尖った可愛さです。

また、ナイーブな問題なので普段は突っ込んで考えないのですが、咲ちゃんの性自認は本当に男子なのか少し悩みます。
わざわざ高い声で話したり、胸を盛ったりしているのですよね。無論これは、可愛い格好をしたいから女装を選び、女装する場合は胸がある方が可愛い、その容姿で声が低いと変、という判断なのかもしれません。しかし、あの空気が読める巻緒が、咲ちゃんに対してお姫様のような扱いをするのを見ていると、男子であることを否定したいかのようです。

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女でも男でもなく、水嶋咲だという主旨の発言もあるのを踏まえると、現代の区分だとエックスジェンダーと見做すのが妥当でしょうか。

そんな扱いの難しいところもあるため、Café Paradeの楽曲「Reversed Masquerade」に出てくる歌詞「We are Monsters」が正に当てはまるキャラクターだなと思います。

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