アイドルマスター SideM GROWING STARS(サイスタ)感想
Jupiterイベント「Inner Dignity」開催!
Jupiterは、アニメレギュラー組の大トリとして6月下旬の「GROWING SELECTION」(既存曲イベント)を担当するのだと思い込んでいたので、飛ばされた時は驚きました。その後、8月の「GROWING SIGN@L」(完全新曲イベント)担当だと告知があり、楽しみな気持ちと不安の半々を抱えながら開催を待っていました。
しかし、心配する必要はなかったですね。
新曲「Inner Dignity」、無茶苦茶好きです!
楽曲感想
導入では「運命光年」のような壮大で美しいタイプの曲かと思わせておいて、突如ロックに舵を切る流れに痺れました。
冬馬の伸びやかな歌声には表現力の幅が広がったと驚かされ、北斗が低い声を出して曲の世界観を支えていることに酔いしれ、その上でアイドルとしての可愛らしさや甘さを足す翔太のバランスに唸ります。
圧のある音、重みのあるダンスで、とにかく格好良さに全振りしています。2DMVの段階で、横、縦に加え新たな「前後移動」表現(ボックスステップ)が盛り込まれているのも目を引きました。
ジャンプする箇所や叩きつける振り付けが何度見ても好きですし、終盤の「Inner Dignity」の口元を隠す腕の振りは、いろいろなフィジカルアイドルにやらせて楽しんでいます。
961プロ時代のデビュー曲「Alice or Guilty」の作曲家が再登板ということもあって、どこか961プロらしさがある曲です。
アナザー衣装が白一色という点も、961時代の衣装ヴァイスジュピターを彷彿とさせます。
でも、この曲調も歌詞も、いま315プロにいるからこそ歌える内容であり、懐かしい一面と同時に新しい一面を感じました。
ノーツに関しては、久し振りにコンボが難しい難曲が来たな!と盛り上がりました。さすがJupiter、やすやすとパーフェクトを取らせてくれません。
難易度EXPERTは「S=M」や「Legacy of Spirit」同等のLv.27ですが、その二曲より難しいと思います。
初視聴だし、難易度が高めだからと思って、初回プレイはNORMALにしておいたのですが、アピールの後に降ってくるノーツが他の曲より早く、NORMALなのに一回落としたくらいです。
まぁ、「Alice or Guilty」の流れを汲む曲が低難易度だったら解釈違いなので、難しくても、これはこれで納得して楽しんでいます。せっかくだから、スコアアタックもできる限り上位を目指して挑んでいます。
CDリリースは2ヶ月は先ですけれど、早くフルサイズで聴きたいです。2番でまた曲調が変化しそうな気がしています。
イベントストーリー感想
「イナズマロック フェス2022」出演が決まっている今、アイドルとしてロックフェスに出演することを描くイベントであること、そしてそれをJupiterが任されたことに意味を感じたくなる、熱い話でした。
ロックフェスというアウェーの場で、観客に待ち望まれていない存在だとしても、徹頭徹尾「アイドルのパフォーマンス」を見せた3人に喝采を送りたいです。
また、今回は「最近売り出し中のロックバンド」なる敵が登場。
サイスタのストーリーで明確な敵対グループが登場するのは珍しいですし、少なくともゲーム内のイベントストーリーでは、最後まで「敵」のまま終わったのも珍しいですね。
実力も人気もあるけれど、事務所は悪どい手を使うし、本人たちが突っ掛かってくる、ということで、961プロ時代のJupiterの暗喩なのかなぁと感じました。事務所の手口が黒ちゃんに似ている、と翔太も言っていましたしね。
同時に、ライブができないことでファンのみんなを悲しませてしまっている、と反省するバックバンドには、インディー時代のJupiterが重ねられているのかなと思いました。
こういう相手に対して真っ向から勝負を挑み、考えを改めさせようとするのが、これまたJupiterらしいと思いました。
例えばこれがDramatic StarsやF-LAGSだったら、最終的にお客さんを盛り上げれば自分たちの成功、と考えて適度にいなすと思うのです。実際、その方がスマートですよね。
相手を変えよう、動かそうという方向にいくのは、冬馬の気質もあるし、翔太や北斗も好戦的な証左だと思います。正直、THE虎牙道と同レベルです(笑)。
Jupiter3人の関係性や強みもよく出ていました。
冬馬に関しては、Jupiterのエンジンとして機能しているところが存分に描かれていました。熱くなる冬馬を他の2人がクールダウンさせることもあれば、その熱で引っ張っていかれるところもあり、いい関係だなと思いました。
また、文句言いつつお弁当を用意してくれるお母さんっぷりも良かったです。
無茶苦茶庶民的なスーパーを使っているところは、実に冬馬らしくて好感が持てました。
翔太はマイペースだったり甘え上手なところをメインに出しつつ、いざフェス当日となれば、クールに相手を煽る格好良いところも見せ付けてくれるので、ニヤリとしました。
あと、翔太は基本的に本人がいないところで冬馬を褒めるんだなぁと、改めて気付きました。
翔太は冬馬のことを「面白い」と評するけれど、funnyな意味で面白がっているのではなくinterestingな意味だなと分かってきました。
北斗は、今回のストーリー上は控えめな出番だったと思います。
が、Jupiterというユニットへの愛は、北斗から一番感じたかもしれません。冬馬のことも翔太のことも、常に褒める姿勢なのが実に北斗らしいと思いました。北斗の愛は万人に向けられていて、誰も本気で愛していないというけれど、Jupiterを愛しているから他に手が回らないだけじゃないかと思います。
冬馬の熱が伝播して密かに熱が入るけれど、翔太以外には気付かせないのが、好きですね。
そんなこんな「10分でわかるJupiterの魅力」的にまとまったイベントで良かったと思います。
少し引っ掛かる台詞とか、961時代にバンドと知り合っていたことへの疑問などありましたけれど、これは単に自分の認識とのズレだから、サイスタ時空のJupiterはこうなんだ、と解像度を上げられたと捉えておきます。
今回はJupiterの3人で上手いこと話を回していて、Pの存在意義がなかったという意見はありそうです。ただ、私はそれこそJupiterだと思っているので、不満はありません。「肩書きのある大人」や「組織」でないと実現できないところを手助けするのがJupiter担当Pの仕事であって、マネージャーがするような仕事のアドバイスだとか、メンタルケアとかは重要でない(すれば素直に受けてくれるけれど、放っておいてもJupiter内で解決する)と思うのです。
そういう意味では、オファーを持ってきたりバックバンドの手配をしたり、プロデューサーが事務的な仕事をするに留まっていたのは良かったくらいです。
全16ユニット最後のイベント担当、且つ新曲リリース順待ちもあって、だいぶ待たされましたけれど、告知やイベント開始のタイミングなど結果的には色々意味があることになったので、待って良かった!と思います。