第十四回F-LAGS(フラッグス)編

GROWING STARS

秘密がつなぐF-LAGS

キャッチコピー「新しい自分革命の旅へ」の通り、自分を革命する夢に向かって踏み出した3人のユニット。

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とても仲良しで一体感があるユニットなので、メンバー自体は移籍、スカウト、オーディション募集と完全な寄せ集めだったことに驚きました。たまたま、涼の影響を受けてアイドルになった2人と巡り合って生まれた、奇跡の一体感だったんですね。

彼等が自分革命を目指す背景には、それぞれの抱える秘密があります。
3人の内、涼は自分の秘密(女装してアイドルをしていたこと)を全国に公開したけれど、大吾と九十九先生はユニットのメンバーにもお互いの秘密を明かしていません。今後も、すべて明かすことはないと思われます。
それでいて、秘密があること自体が、彼らが仲を深めたり成長する上で一切の弊害にならない点が面白いと思います。

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315プロのアイドルはどのユニットもそうですが、F-LAGSを見ていると特に、自分を曝け出さなくたって、人と人は信頼関係を築けるものなのだ、と教えられている気がします。

私はJupiter担当Pなので、どのユニットに対してもJupiterとの関係性や影響、類似性を探してしまうのですが、F-LAGSはかなりJupiterと近い雰囲気のユニットだと思っています。

  • 3属性が揃っている
  • センターが他メンバーにとって憧れの存在である
  • センターが料理上手でよく料理を振る舞うVo型
  • 最年長がインテリVi型
  • 最年少が14歳Da型
  • ユニット内の年齢幅が大体同じ

とはいえ、この辺は箇条書きマジックの面もあって、実際の両ユニットが似ているとは思いません。
例えば、平均年齢が低いF-LAGSの方が、落ち着いた優しいユニットです。ファンに対しても、Jupiterは目的地に向かってグッと手を引いていこうとするけれど、F-LAGSなら優しく寄り添って歩き出すまで応援してくれる感じです。

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ただしこれがセンターの性格(そして属性)の違いの表れだとすると、それだけセンターの存在感が他2人に影響している3人組ユニットという意味で、やっぱり両ユニットは似ているのかもしれないな……などと思わされ、やはりなにかと意識してしまう対象でした。

男を見せたい秋月涼

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女性アイドルとして一度はトップに立った超有名人なのに、街を歩けば具合の悪そうな人に声をかけたり、絡まれている女の子を助けに入ったりと、とにかく気さくで優しい男の子。

自分の夢を叶えるため、そして友達(ライバル)の夢を応援するため、諦めない姿勢を見せてくれる姿は、もうすでに格好いいーーと言えるけれど、涼が求めている「格好よさ」は恐らく、もっとマッチョな男らしい魅力なんでしょうね。
昨今、男らしいとか女らしいとか書くと紛糾しそうですが、涼は初登場が2009年であり、当時の価値観に基づいて設計されたキャラクターなので、その考えがおかしいとは思いません。
現代では、格好よさの概念がもっと多様になっています。涼が涼らしいままでも十分格好良くて魅力的だ、と言ってくれる仲間も周りにいます。でも本人がなりたい自分像は否定できませんから、涼自身がそうしているように、私も格好よくなりたい彼をそのまま応援すべきだろうと思っています。

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ところで、本当に身も蓋もないことを言ってしまうと、格好良い男性アイドルを目指すなら、髪型から変えた方がいいと個人的には思うのですが、キャラクターの記号というメタ的な視点から髪型変更は許されなかったんでしょうか……。

兜大吾、太陽の孤独

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一番前職に問題がある人ですが、大吾もさすがに「家業をしていた」としか公表はしていないのですね。
とはいえ地元では当然「兜の家」は知られているのだろうし、そもそも「元」で片付けられるのかも分かりません。取り敢えずこういう台詞が自然と出てくるくらいには、いまもカタギじゃない自覚があるわけで……。

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315プロはアイドルたちの身辺調査をしてないのか疑問です。

それはともかく、大吾自身はとても良い子ですし、14歳と聞いてビックリするくらい精神的には大人な少年です。
メインストーリー8話で、皮肉られたときに怒るのでなく相手の様子がおかしいと気遣うなんて、大人でも難しいところです。

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なんでも周りがお膳立てしてくれただろう環境で育っているのに慢心せず、むしろ周りに気を配っていることから、きちんと「上に立つ」教育を受けて育ったのだなと感じられます。
それだけに、大吾が六代目から退いたのは良い選択だったのかどうか、少し悩んでしまうところです。
なにか成し遂げてから退いたのならともかく、家の分断を避けるためだったとすると、本人も消化不良なところがあるんじゃないかと感じます。

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だって、よく見たら私服のTシャツが六代目を主張しているのです。笑ったけれど、そういった服を選ぶくらい、未練はあるのでしょう。あるいは、付き人(舎弟)が用意した服だとしたら、それを大吾に着せようとしてくる周囲の未練を感じてもいるでしょう。
太陽のような花丸笑顔がキャッチコピーで活力がある人なのに、なぜか時々凄く儚く見えると思ったのですが、それは周囲を思いやり過ぎる繊細さの表れかもしれません。

物語を囁くゴースト、九十九一希

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元小説家とだけ知っていたので、実際は小説家である父のゴーストライターだったという過去にひっくり返りました。
九十九先生は小説も物語を紡ぐことも好きなのだから、九十九一希の名前で書きたいものを書く小説家になれれば大成できただろうに、ゴーストになったことで真っ当に小説家になる道が断たれてしまったこと、それを親を想う子供の善意で始めて、結果的に父子間を断絶させてしまったことが二重に悲しいです。

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ただ、九十九先生は「一を希う」ことで苗字と合わせて「100」になるという、いかにも言葉を使う職業の人間が熟考の末につけそうな名前を持っているし、本来はとても良好な父子関係であることは間違いないので、そんなに心配する必要もないのかなと思っています。

クールな印象があるのは、物静か且つ表情筋の変化が乏しいためだろうと思います。
頭の中では結構色々考えている方だし、アイドルエピソードでいきなり物語を紡ぎ出すような面白さも持ち合わせているので、付き合うほどに引き出しの多さが見えてくるタイプなんでしょうね。

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大吾と逆で、見た目は繊細で儚そうな人なのに、中身は割と図太い方かも知れないなと思います。

余談ですが、エピソードゼロやイベント更新の度に、先生の実家の間取りが段々明らかになるのがちょっと面白いなと思っています。

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