花とゆめCOMICS「かげきしょうじょ!!」13巻感想
夏休み編。
予科生のときの夏休みエピソードが、遠い昔のような、つい最近のような、なんとも不思議な気持ちです。さらさたちが、近付いてきた卒業を寂しく感じているように、読者の私も別れが近付いていることを感じて寂しいです。
今年は2人だけでなく、委員長と薫と合流して、花火大会に行くのも良かったです。薫が花火を見上げて涙ぐみながら決意を語っていたのは、入学前の夏のことも思い出しているのかなと感じさせられて、二重にグッときました。
……ただ前回の夏休みのときも思ったけれど、舞台以外のお話がメインだと、感想が特にないのが本音だったりします(笑)。
さらさの家庭の話は曖昧なまま着地させるのかと思っていたら、さらさの母親が突如登場し、その話に切り込む様子を見せてきたのでその点は驚きました。あまりに気配がないから、勝手に故人のような気がしていました。
そして、宿泊先を変える愛ちゃんの配慮はいじらしいと思いました。以前は他人に興味がなかったから聞かなかったけれど、いまは気になっていても気遣いで聞かないのですよね。愛ちゃん自身が、家庭のことを他人からよく聞かれて嫌な思いをしたからこそ、友達でもそこに踏み込んではいけないのでは?と考えて一度太一のところに持ち帰ったのは素晴らしい成長だと思いました。
委員長が髪を切ったのは、あのいかにも優等生然としたビジュアルが好きだったから惜しく感じますけれど、男役志望なら遅いくらいだから新ビジュアルも推していきます。
初登場した弟の弦くんが、非常にウザイ系のバレエオタクで、姉弟の血を感じました。