Switch版法廷バトルゲーム「大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-」をプレイ。

大逆転裁判

現在地:1第1話「大いなる旅立ちの冒険」終了

実は、自分ではシリーズ初プレイです。
過去作の攻略本は持っていたりしたのですが、なんせアドベンチャーゲームというジャンル自体が苦手で、本編を遊ぶに至りませんでした。
本作も以前に買ったまま積んでおり、プレイしないままハード寿命を迎える予感がありました。

大逆転裁判

しかし、宝塚宙組の若手公演で本作を舞台化するという情報が飛び込んできたので、予習としてプレイすることにしました。実際は、舞台を観に行くことはない(行けない)と思いますが、こうやって意図して切っ掛けを作らないと起動もしないジャンルなので、良い機会になりました。

本作は、1&2のセット移植商品。
1である「成歩堂龍ノ介の冒險」を「はじめから」で開始しましたが、1からでも2からでも、それどころかどの話からでも始められる仕様みたいですね。

大逆転裁判

一方が未プレイだったとか、途中で積んでいたようなプレイヤーも買いやすい、移植作品としていい配慮だと感心しました。

第1話は、主人公が被告人として裁判に臨み、自分の弁護をするというパターン。

大逆転裁判

チュートリアル話だから、サクッと終わると予想していたのですが、蓋を開けたら休憩(セーブタイミング)2回を挟む、結構長い審理でした。
序盤に出てきた「消えた小判」という、事件と関係ない話が最後に活きてくるのは、逆転裁判らしい脚本だと思いました。というか、ウズクマルの窃盗は察していたけれど、ここで見つけるとは思いませんでしたよ(笑)。

大逆転裁判

また、途中「そんな都合のいい毒があってたまるか」と亜内検事が吠えたけれど、これは現実にどうかという話でなく、あくまでゲーム中の裁判で提示された証拠がすべての論拠となる、というゲーム性を示してもいるように思いました。まあ、後出しの毒物設定は実際に都合が良すぎるけれど、別に推理ゲームではないですものね。

大逆転裁判

そして無罪を勝ち取った一方、今作の全体通した問題提起らしい話があがっていたり、真犯人の動機や亜双義に課せられた使命という謎を残し、全体への導入も万全の1話でした。

登場するキャラクターは、逆転裁判シリーズらしいエキセントリックな人々でした。

大逆転裁判

主人公である龍ノ介は単なる学生ということもあり、無様を晒すことが多かったけれど、最終盤、最後の「突き付ける」から犯人を追い詰めていく様は格好良かったです。

大逆転裁判

一方、「異議あり」ではなく「はい!」で割って入ったり、又聞きの法廷用語がひらがなだったり、弁護台を叩いた時になかなかいい音が出ず、ぺちっと鳴らしては手元を見たりする、不慣れな感が可愛くもあり、憎めない好漢という印象ですね。

いわゆる「先輩弁護士」ポジションで登場した親友・亜双義一真は、室内でもハチマキが常にそよぐ男。作中の説明で「常に謎の熱い風が吹く男」と言われていて、二重の意味が乗っている巧さに笑いました。

大逆転裁判

2話で死ぬのか? 或いは最後の事件で被告人か真犯人になるのか? と思ってしまったのは、過去作のイメージのせいでしょう。検事側に行きそうな「匂わせ」があったので、普通に想像する未来は「英国から帰ってきた亜双義は検事に転身していた!」という展開ですが、でもこの作品、龍ノ介も英国に行くんですよね? となると、違うな……。

意外だったのですが、個人的に一番好感を抱いたのは、裁判長です。

大逆転裁判

大審院の審理に対して正しいプライドを持ち合わせた、実に公平な人物でした。過去作の裁判長よりも真面目な人物に見えました。

グラフィックが3D化されていることは、モーションキャプチャーをしたという開発話を見聞きしていたので知っていました。
過去に記憶がない角度で裁判所内を見られたり、証拠品を裏返したりといった確認方法があったりして、3Dを活かそうとした作りだと思います。

大逆転裁判

もちろんキャラクターの動き自体も、豊かになった印象です。この白鳥は動くだろうと期待していましたが、ちゃんとそれにも応えてくれました。

大逆転裁判

でも、一番逆転裁判らしいグラフィック表現だと思ったのは、龍ノ介の目が踊る様だったかもしれません。

しかし今回1話を遊んで、自分がシリーズを遊ぶ気にならなかった理由が少し分析できました。
プレイヤーは反論材料があるのに、キャラクターが一度絶望してから立ち直るやりとりを待つ必要があったり、証拠品に関する説明台詞を二度聞かされたりすると、私のようなせっかちな人間はイライラしてしまうのですね。もっとテキパキと進行して欲しいし、そもそも主人公たち以外の目が節穴すぎて説明の労苦をかけることに、嫌気が差します。

大逆転裁判

以前、証言の全台詞に揺さぶりを掛けて会話パターンを楽しむ、という遊びかたを聞いたことがあり、確かに軽快な台詞を読むことは楽しいけれど、これをやっていたら私は義務プレイ感が強くなって、苦痛になると思いました。
また逆に、まったく指摘すべき矛盾が分からなかったら、それはそれで話が止まってしまうので自分は嫌になるだろうと想像もできます。
プレイヤーが話の展開に関与できるアドベンチャーゲームだからこそ苛立つと考えると、やはりジャンル自体との相性が悪いのでしょう。

テキスト自体はよくできているなぁと思います。
短いのに、キャラの個性を出しつつ状況を伝える台詞の数々やフレーバーテキストの巧みさは、「ゴーストトリック」でも感じたところです。

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ミス・ジュゼールの煽ってくる台詞回し、絶妙にイライラさせてくるのが上手でした。

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