ボードゲームを幾つか遊びました。
ウミガメの島
亀のコマとダイスを使う双六的なゲーム。ただしゴールに着いたら終わりではなく、周回制になっていて、ゴールを通過する度にランダムな卵の数が書かれたカードを入手でき、最終な卵の合計数を競うというルール。
ただの運ゲームではなく、ダイスの振り方に戦略性がありました。最大3個のダイスを1個目で止めても、3個目まで振るのも自由だけれど、合計が8以上だと振り出しに戻されるのと、振ったダイスの数分、出目をダイス分の掛け算で増やせるという、安全策をとるか、一発逆転を狙うか悩むルールが見事です。
例)
1個目のダイスが出目6で、そこで振るのを止めたら、6×1=6マス進む
1個目・2個目のダイスが出目3の合計6で、そこで振るのを止めたら、6×2=12マス進む
更に特徴的なのが、同じマスに止まると、先にいた亀の上に乗り、下の亀が移動するときに一緒に移動させてもらえる上、カードは一番上のカメが貰えるという、人の背中に乗って楽をするのが得するシステム。他人に乗ったり乗られたりで、ゲームに思い掛けない幅が出るし、「また乗ってきた!」等と卓も盛り上がる、簡単だけれどよくできたゲームでした。
パッケージで、上に乗っている亀がちょっと小憎たらしい顔をしているのが、このゲームをよく表している、と思いました(笑)。
デジャブ(DEJA-VU)
同じ絵が描かれたカードが2回目に出てきたら、その絵の札を早い者勝ちで取れるという記憶勝負のメモリーゲーム(3セット制)。
ゲーム開始前、ランダムにカードを3枚抜いておくので、絶対に成立しない絵があり、お手つきが一枚でもあると完全アウト。
赤縞のシャツと救命胴衣、方位磁石とストップウォッチなど、微妙に似ている絵があって惑わせてくるほか、3セット連戦なので、1〜2セット目に見たのだったか?と段々記憶に自信がなくなっていくので、最後まで気が抜けません。
知識などは必要がないので、大人から子供まで平等に楽しめました。
ゾン噛まパーティー!!
絵が可愛いカードゲーム。
最初に3枚のカードを配ったあと、山札からカードを引いて手持ちと交換し、同じ絵札を3枚揃えるだけの超単純ルールなのですが、このゲームの真骨頂は揃ったあとにあります。
なんと、宣言はせず密かに手札を机に伏せるのです。それに気付いた他のプレイヤーも手札を伏せ、伏せるのが遅かったプレイヤーが負けになります。
自分の手札が揃うか否かは重要でなくて、1枚も揃わなくても、こっそり勝ち抜けたプレイヤーに気付けば便乗できる、というカード遊びとは別のところに勝利設定がある点には意表を突かれました。
なお、カードを揃える目的はワクチンを作ること、という設定になっていて、だから勝ち抜けに便乗する(人数分より足りないワクチンを打ってもらう)というルールに繋がっています。ただ、そもそもの「ゾンビ設定」はゲームに意味を与えておらず、いま作られたゲームなら、ゾンビではなく病原菌設定になっていただろうと思いました。
以上3点は、誰でも平等に楽しく遊べると感じたゲームでした。
以下は、プレイヤーに多少ゲーム経験や知識があった方が面白いと思ったゲームです。
ナンテッタ
親プレイヤーがカードの絵に沿った台詞を作って読み、他プレイヤーがどのカードを読んだか当てるカルタ系ゲーム。
どんな状況かちょっとわからないようなカードもあり、台詞を思い付けないとプレイタイムが停滞するので、若干遊ぶ人を選ぶゲームでした。
音速飯店
手札の「チャー」「メン」などを出して、中華料理のメニュー名を作り、手札を早くなくした方が勝ちという、トランプの「スピード」的なゲーム。
反射神経がものを言うのは間違いないですが、場に出ているカードに対して次に出せる語は決まっているので、メニュー名が頭に入っていた方がやや有利だと感じました。「タン」の後に「メン」が出て「湯麺」が成立する前に「タン」を滑り込ませて「坦々麺」にできたときはちょっと気分が良かったです。
cucco21(クク21)
カード一枚だけで、数字の強さを競うゲーム。
古典的ゲームだそうで、コインなど小物が凝っていて、中世の酒場で遊んでいるような雰囲気がありました。
プレイヤーが関与できるのは、右隣の人と自分のカードを交換するかしないかだけなので、一見すると運ゲーですけれど、勝ち抜きでなく脱落式なのが肝。交換時の効果からみんなが持っている数字を見極め、自分が最弱でなさそうなら交換しないで安全策を取る、という生き残り方式が割と強く、カード効果と数値が頭に入っていると有利だと感じました。
トリアージ!!
大規模災害時の患者の治療優先順位を正しく付けられるかを競うカードゲーム。
最初は、カードの絵と数値から怪我人の情報を読み取ることが難しかったです。だんだんコツが分かって振り分けられるようになったけれど、ゲームというより職業訓練みたいなノリで、面白さを感じるには至りませんでした。
なにより、医療従事者がいる卓は、その人がほぼ掻っ攫っていくので勝負になりませんでした(笑)。