娯楽小説と、仕事絡みで読んだ本と、人に借りた本。

バテン・カイトス

会社を綴る(朱野帰子著)

正直、序盤はやる気も能力もない主人公の描写が続くので、読み進めるのが辛かったですが、中盤からようやく筆が乗ってきて、終盤、作品の構造がわかると「なるほど」と思う発想力の一本でした。
特に、巻末に社史の「実物」がついてるのと、真の作者による後書きがないのは、その発想を支えていてうまい作りだと思います。自分の好みではないけれど、評価はしたくなるタイプの作品ですね。
ただ、社史自体はあんまりピンと来る内容でなかったのが残念でした。文才があるという設定のキャラクターの文章を、小説家本人が実際に書いてみせねばならない点に、難しいものがあったかと思います。

ルポ 誰が国語力を殺すのか(石井光太著)

氏の講演を聞いたことがあって、復習的な意識で拝読。実際、講演の中であげていた事例はこれだな、というものが幾つも出てきました。
「話」が通じない人が増えているという印象が、各種の取材に裏付けられて興味深かったですが、同時に非常に暗い気持ちにもなる一冊でした。

先輩に聞いてみよう!税理士の仕事図鑑(木村聡子編)

手持ち無沙汰だった時に、他人の本棚から借りて読んだ本。
税理士とひとまとめにしても、仕事のしたかは千差万別なんだなと思いました。士業だと「職域の中でもこの分野だけ」と特化している人もいれば、「オファーがある限り広くなんでもやる」という人もいるとわかっていましたが、その他にもこんなに多彩なパターンがあるのですね。
この本のメインターゲット層は、学生、若手でしょうけれど、社会人として、改めて仕事への考えかたなどを考えさせられました。
お仕事小説が好きなので、そういう観点で読むこともできた面はあります。

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