「THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW ~天地四心伝~」DAY2配信に参加しました。
※朗読劇のネタバレありです。
昨日に引き続き、朗読劇を楽しんでいったわけですがーー最後のお仕事告知で、色々吹き飛びました。待ちに待った銚子電鉄コラボのJupiter新曲「かざぐるま ~Windy Road~」を聴くことができたためです!
→https://www.youtube.com/watch?v=BnOD_ajCaAE
書き下ろしイラストたっぷりの素晴らしいMVで感無量です。銚子電鉄様、Jupiterへのお仕事発注ありがとうございます。
今日はDAY1を経て、少し注目ポイントが変わった状態で開演を待つことになりました。
もちろん、“あの紅蓮”を演じるのが眉見鋭心だという一番の注目ポイントは変わらないですが、白波の周辺について強く興味を抱いて見ることになりました。観劇前に、ちょっと白波のワンシーンを書いちゃったくらいです。
なにより、蒼生という完璧すぎる兄を演じるのが、トップアイドルになる前提でスカウトされた天ヶ瀬冬馬。一方。蒼生に憧れと憎しみを抱いて道を踏み外していく弟・白波を演じるのが、性別を偽らないとアイドルになれなかった秋月涼。この配役の妙に唸りました。
構成はDAY1と同様で、OP、日常パート、休憩、映画パート、歌唱パートと挨拶という流れでした。
日常パートの稽古シーンは今日も楽しかったです。
アイドルたちが「丹碧の乱」を意識していたこともあって、DAY1のアイドルの話も結構聴けました。3人の子持ちになってしまった上に、歳上の次郎&雨彦からも冗談で「父上」呼びされて困っている道流は可愛かったです。
また、Dramatic Starsの輝と薫が、それぞれ部族の保護者ポジションになっていたのも良かったです。特に、輝の駄洒落が志狼に理解されず普通に同意されてしまい、四季だけが「俺はわかってるっスよ!」とフォローするのには笑いました。これがアドリブでなく台本通りというのが面白いですね。
映画本編は、やはり重苦しかったです。
DAY1はまだ明るい未来を想像しながら見ることができたけれど、DAY2は十数年後の結末を知っているから、どうにもならない悲劇をわかっていて見ないといけない辛さがありました。
正直、紫耀英が、族長としても父親としても些か問題がある男だったのが良くなかったと思います。後継者決めをせず「力のある者が継ぐ」と言い放ったのは、ラインハルト@銀河英雄伝説のよくない部分が現れた台詞そのままですからね。結果、ラインハルトはロイエンタールに叛かれたし、紫耀英は鬼族に「力で奪えばいい」と思わせた面があると思います。
また、蒼生を竜人族に遣わすなど、人間族に肩入れ気味の行動をとっていたのも事実です。紅蓮視点では「蒼生に目をかけている」と感じるのは当然だし、今際の際で白波の名前を出さなかったり、ちょっと子供への接し方に問題がありましたよね。
そして注目の子供たち3人。
蒼生は、大人の蒼生に比べると甘さの方が多く、善性と行動力の塊ではあるけれど色々足りないところのある青年でした。謀反の日に紅蓮に負けていたのは驚いたけれど、そこで殺されなかったから、余計に紅蓮を思い切れなかったんだと分かってDAY1に関しては納得しました。
むしろ、DAY2開始時点でどうして紅蓮をこんなに信頼していたかの方が分からなくなりました。2人で仲良く過ごしているし、語り合うシーンだって複数回あるのに、紅蓮は自分の気持ちを全く話していなかったからです。そのため、紅蓮が蒼生の手を取りたいと願う気持ちは分かっても、蒼生が紅蓮こそ族長にと惚れ込む理由はちょっと見えませんでした。もしや蒼生も、「理想の紅蓮」を勝手に思い描いていたのでは?と思ってしまいました。
紅蓮は、鋭心が「親の期待」に潰される役を演じていることに胸が痛みました。丹碧の乱の時の紅蓮が何を望んでいるのか誰にも分からなかったのは、そもそも「何も望みがなかった」からだーーという答え合わせは、鋭心自身の写鏡すぎて辛かったです。
ただ、狂った挙句に父殺しだけでなく関係のない蒼生の母を殺している以上、丹碧の乱で討伐されたのも致し方ないと思います。
そして、心が壊れた後の紅蓮の演技に、雨彦の紅蓮が重なって見えて盛り上がりました。雨彦は鋭心の演技にあまり寄せていないと思っていましたが、鋭心が雨彦に寄せる形だったんですね。
そして白波は「ずっと成長していない」という意味で、本当に変わっていない奴だったんだとわかりました。
水簾はそれなりに白波を気にかけていたと思うけれど、白波は「自分を一番にしてほしい」という自分本位な気持ちがあったから、蒼生を優先してしまう水簾ではダメだったんでしょうね。確かにいつも「蒼生と紅蓮」と二人ばかり対比されていて、その枠に入れない白波は可哀想なんだけれど、自分勝手に拗ねて物事を曲げたことは間違いないから、同情はしません。
でも、創作の筆が捗りそうなのは白波であることは認めます。
メイン3人以外だと、志狼演じる縁が、こんな泣き虫で格好悪い少年だとは予想外でした。
志狼だから、本当は「格好いい縁」をやりたかったと思うのですが、丹碧の乱での龍演じる縁を格好良く見せるために、千紫万紅の乱では自分を抑えて弱気な少年に徹したのかなと思うと、偉いぞ!と褒めたくなりました。
終盤、信からにゃこ(頼)を託されて肩に乗せた立ち絵差分があったのも、現代編での二人の姿が浮かんで良かったです。
凪左と雨水は、無茶苦茶好きな風味の主従だったので、もっと妄想の余地が欲しかったです。最期が描かれなかったから生存設定で妄想することはできるけれど、凪左が善性かつ能力が高いせいで、ちょっと辻褄合わせが難しいですね。
鬼族は今日もほぼ悪い役だったんですが、不知火は陽炎ほど底知れない恐ろしさはなく、単純に嫌な奴でした。不知火の末路が描かれなかった点は不満だけれど、この乱の時点では死ななかったんですね。結局、陽炎とどういう兄弟仲だったのかもわからなかったですが、不知火は終始陽炎を無視していたから、陽炎は兄弟愛に執着するようになったのかも知れない、とは思えました。
それから、紅蓮が人間族滅亡を決めた瞬間に、2日間通して初めて火継が笑ったことにゾッとしました。千葉翔也氏が「隼人がキャスティングされたということは、火継も素直なだけ」と分析していましたけれど、つまりずっと純粋に「鬼族が至高であり、人間は死に絶えればいい」と思っていたってことですよね……。一番怖い奴は火継だったかも知れません。
千紫万紅の乱で、丹碧の乱の答え合わせができたところもあれば、正直物足りないところもありました。
特にアイドルたちが演じた役にどういう感情を持っていたのかはもう少し知りたいところですが、それは映画版パンフレットが手元に届くのを待てば多少情報が入りそうですね。また、ポータルにクランクアップ後のストーリーが追加されるそうなので、その辺で色々補完されることを期待しています。