特に関連性のない2作品。

一生役立つ独学戦略/叙述トリック短編集

一生役立つ独学戦略(林輝幸)

私はテレビ番組の中ではクイズ番組が好きな方で、筆者がQuizknockに所属していた頃に朴訥な雰囲気も含めて好きだったので、なんの本かも確認せず読んでみました。

戦略という強い言葉が使われていますが、要は「自分がどのように独学を進めているか」という解説で、非常に納得度が高い内容でした。
私自身が難関試験に独学で合格したときにほぼ同じことをしていたので、あの方法で間違っていなかったと確信できましたし、最近は目標を立てずに、ただ勉強することを目標にしているから続かず失敗するんだ、ということもわかりました。
全体的に、筆者の語り口調が聞こえるような、読みやすくやさしい文体で書かれているのも、個人的には新鮮でした。

叙述トリック短編集(似鳥鶏)

表紙のタイトル表記が変だと思ったら、帯があると完成する形だったらしいです。

「全編叙述トリックがある」という宣言のもとに書いている挑戦は面白いのですが、その内容は正直ギャグ小説っぽいと思いました。
そもそものトリックに無理を感じるというか、一部ネタバレすると、女子高生がトイレに窓から出入りするとか、脚立代わりに組体操で6.7mの高さを確保して作業するとか、光景を想像すると笑ってしまう話なのでした。

あとがきが小説になっている、ということはもくじを見た時点でピンと来たので、ヒントに騙されはしなかったのですが、ヒントを踏まえた上でも前述通りなので真面目に推理しちゃダメな作品なのでは?と思いました。
ギャグだと思えば、面白かったです。
また、2編目の「背中合わせの恋人」は、男女二人の視点による心理描写などが面白かったので、叙述トリックでなく普通の作品で読んでみたかったです。

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