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Wizard’s Symphony

※アフターストーリーまで含めたネタバレを含みます。

予想通り、前回感想の後はラストダンジョンとラスボス戦が待つだけでしたが、ラスボスが恐ろしく強くて苦労しました。

Wizard’s Symphony

これまでも何度か、敵の強さがグッと上がるタイミングがありましたが、まさかラスボスで跳ね上がるとは想定外でした。
初見はあっという間に壊滅。即座に再戦して、まずエルリックのスペシャル技(戦闘不能時に自動復活)を撃ち、以降は最早定番となった常時「ディフレクト」を展開。

Wizard’s Symphony

死んで自動復活を使ってしまったら再度スペシャル技、というゴリ押し戦法をやってみました。ディフレクトをしていても時々死ぬ、という事実は恐ろしいですが、一応これなら突破できました。

しかし、ラスボス第二形態はこの戦法も通用しませんでした。いわゆる「バフ消し」を頻繁にしてくるためです。このバフ消し、なんとバフだけでなくスペシャル技の効果も消すのです。エルリックが最大MPの8割近く払った技の効果が一瞬で消え失せたのを見た瞬間、プレイヤーの感情も消え失せましたよ。

Wizard’s Symphony

さらに何気ない一撃でパーティが半壊するので、明らかなHP不足を実感。
仕方ないので、十分なレベル上げをすることにしました。一番高かったアルトのLv55から59まで上昇。ステータスを上げ、装備を最強にし、スキルポーションも注ぎ込んで使いそうなスキルは最大値に上げるという、RPGの基本に立ち返ってようやく勝利しました。
最終パーティはこんな感じです。

Wizard’s Symphony

ここまで強化したならアタッカーを増やす方が有効かとも思ったのですが、複数人の状態異常を一気に治したり、いざという時にファスト(先制)で全員回復できるのはエルリックだけだし、他者のMP回復ができるのはニナだけなので、やっぱり終盤はヒーラー二人体制が安定しました。

あと、ラストダンジョンはこの機密フロア4で心が折れるかと思いました。

Wizard’s Symphony

後半のダンジョンはどこも再挑戦したくない面倒臭さでした。
エンディングが意外とあっさりしていると思ったら、別途、EXTRAにキャラクターごとのアフターストーリーが用意されていました。なかなか変わった仕様ですが、エンディング変化のためにわざわざラスボスを撃破し直したりしなくて良いのは助かりました。

Wizard’s Symphony

以下、キャラ別の感想です。

スピカ

最初は、主人公振り回し系ヒロインに見えて苦手意識がありましたが、いつの間にか一生懸命で可愛い、と好感高めになりました。フルボイスの恩恵もあったと思います。

Wizard’s Symphony

アルトへの好意に自覚がないのか、周囲を慮って公にしていないのか、キャラクターエピソードを進めている時点では確信が持てなかったし、アフターストーリーでも当初は曖昧な状態を維持しようとしていたので、日常は続く系エンドかと思いきや、急に感情が爆発して驚きました。あとで、本人が一番やらかしに驚いてパニックになるんじゃないかと心配です。

メラク

アルトの親友枠として終始信頼に値する男でした。個人的には、そこに至るまでの過去編も欲しかったと思います。

Wizard’s Symphony

初期のやり取りが最後に繋がったり、他のキャラ相手だと控えめなアルトが結構主張していて、お話は良かったのですが、最終的に後衛寄り二人パーティでダンジョン探索に行くのはやめて!とも思ってしまいました。せめてスピカを連れて行って、私を安心させて欲しいです。

エルリック

エルリック自身は好きなキャラでしたが、キャラクターエピソードはとっ散らかっていた印象です。なぜかカードゲームしたり、記憶喪失になったりで、単体では面白くても、これが後半にやる話か?と首を捻りました。

Wizard’s Symphony

よくよく考えてみれば、アルトと絡んでいるときのエルリックには魅力を感じなかったです。アルトとそのキャラの関係性を深掘りするキャラクターエピソードが面白く感じられなかったのは、そのせいでしょうね。
そんな中、スリの子供たちとの交流は、無茶苦茶エルリックらしい打算と偽善まみれの話で好きでした。

アステル

クエストが進むほど不穏な展開になった唯一のキャラクター。

Wizard’s Symphony

それ故、アフターストーリーもしんみりした終わりでしたが、「ご主人さまと機械」を描く物語のひとつとして心打たれるところがありました。実は人間の素体が眠っていて……みたいなご都合展開でなくて良かったです。

シルヴィア

大体予想通りの展開でしたが、アフターストーリーで突如積極的になったシルヴィにはビックリしました。お淑やかお嬢様キャラが少し勇気を出して積極的になるーーとは違う性格の変化を感じます。もちろん、立場を得て意識や言動が変わることは現実にもあるので納得できるのですが、この手のキャラクターが見せる変貌としては珍しいパターンだった気がします。

Wizard’s Symphony

戦闘で活躍できる局面がなかったため、一人だけレベルアップが遅れ気味で、作中では必死に修行しているのに「実際弱いんだよなぁ」と思ってしまうのが申し訳なかったです。

ヴォルク

ヴォルクのキャラクタークエストは、最初から最後まで良かったです。

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女好きのせいで何度か幻滅させられることもありましたが、兄貴キャラクターとして要所で活躍しましたし、いいところも悪いところもヴォルクらしいと最終的に納得はできました。
アフターストーリーはドタバタ冒険譚で、それもまた、ヴォルクらしい感じでした。

ニナ

バイタリティがあって一緒にいて楽しそうだし、女性陣の中で、一番友達になりたいのはニナですね。キャラクターエピソードでも、苦しい局面があってもへこたれず明るく振る舞うニナにグッときて、応援する気持ちで最後まで見ました。

Wizard’s Symphony

ニナ、いいアイドルだと思います。志す理由も素敵だし、そのために努力し続けるところ、最高に格好いいです。ちょっと作詞のセンスが独特だけれど、それでウケているんだから良いのでしょう。

フィー

Wizard’s Symphony

借金返済ネタで進むのかと思いきや、真理の探究か、人の営みか、という錬金術士らしい命題に発展。血生臭い展開もあって驚きました。でもアフターエピソードはギャグの爆発落ちな辺りが、フィーらしかったです。
なお「キスが御礼」という発想は、令和の価値観に合わないんじゃないかと思ったら、本作の発売日は2019年2月だったので、まさかのギリギリ平成でした。そ、それなら仕方ないか……?

グレイ

グレイの話は私の価値観と合わなくて、どうしても最後まで苦手意識が拭えませんでした。
会社の名前で請け負った仕事中に、自分がそうしたいからと不要な諍いを起こしたり、客に挑発的な態度をとる時点で、受け入れ難かったです。結果的におぼっちゃまが成長したから結果オーライ、じゃないんですよ。むしろ、私はおぼっちゃまが怒り狂わず引き下がり、グレイの言い分まで認めたことに、素晴らしい人格者だと思いました。

Wizard’s Symphony

押しかけ解呪師という結末は面白かったです。

紫翠

終始、有能でいい奴で、とにかく格好良く描かれていたと思います。

Wizard’s Symphony

しかし、アフターストーリーではまさかのイマジナリーアルトと旅をしている様子を見て、もしかして紫翠が一番メンタル面ではヤバい奴なのか、と疑ってしまいました。最後の最後にホラー展開を持ってくるとは、怖い作品でした(笑)。

その他のキャラに関しては、ヴァシレウスとマリーシアは見せ場があったけれど、テレーゼとフェリンが単なる賑やかしのお供で終わったのはもったいなかったと思います。

Wizard’s Symphony

フィーとの関係性も、ダンジョントークで一回言及されていたけれど、戦闘かなにかで遮ってしまって、ちゃんと聞けなかったんですよね。

そのダンジョントークの収集率は77%でした。後半はスタメンがほぼ固定されてしまったし、二度と行けないダンジョンもあったから、そこで逃したものが多かっただろうなと思います。
スチルも76%しか集まってなくてびっくりしたけれど、この残りはアフターストーリーの分でした。

特筆するものがないので他の方にオススメとまでは言わないけれど、十分楽しませてもらいました。

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