現在地:魏・天命変化ルート終了(真エンドネタバレを含みます)
郭嘉を救い、赤壁の火計を潰し、合計三度の天命変化を経て魏真エンドに到達しました。
二陣営終わって比較してみると、蜀は本当にささやかな変化だったと思います。やはり、ifルートというからには、道半ばで死んだ人物が生き延びる方が、明確に別展開になって面白いです。
以降、感想は史実ルートとの差分中心になります。
まず、白狼山の戦い前に元化が郭嘉に生活指導するシーンが追加されていました。これは典韋の生死が関係していたのですね。「治す気がない患者」と見抜いていても、ちゃんと面倒を見てくれる元化の優しさに頭が下がりました。
このシーン、典韋は死にかけた体験から思ったことを言っただけでしょうし、演出もさらっとしていましたが、後から考えると郭嘉が生きる気になった切っ掛けはここなのかもしれませんね。本作の郭嘉は、自分がしたいことのためなら命は捨てていいという考えだからこそ、したいことが未来(曹操の作る未来を見る)に設定されれば、白狼山で生き延びた後は、延命のための努力をする気になった気がします。
いや、でも典韋と元化に引き続き迷惑をかけているみたいだし、できる範囲で長生きしたいけれどわざわざ自粛はしない、くらいのノリで、努力はしていないのかしら?
問題の白狼山ステージ自体は、予想以上の神速クリアが要求される内容で苦労しました。
1回目の挑戦では、一気に中腹まで走り抜けて袁煕を倒し、徐晃や案内人の田疇を待たずに山道経由で烏丸を奇襲しに行ってみたのですが、これだと白鸞が現れずNGとわかりました。
2回目は白鸞の出現条件を確認するため、袁煕を倒した後、逆走で徐晃を迎えに行ってみました。想定通り、この後徐晃と共に山道へ入ると白鸞が現れましたが、撃破後の台詞が明らかに失敗を示唆するものだったのでやり直し。
3回目は、袁煕を無視して最初から徐晃に同行してみたのですが、西の砦を攻撃中に袁煕に気付かれ、妨害を受けることになりました。軍議で注意されていた通り、袁煕を放置するのもダメなのですね。
またこのとき、既に同行しているにも関わらず郭嘉が「田疇殿からの連絡はなし」の発言をしたので、何度も聞いたこの台詞が、時間切れを知らせるものだったんだと気付きました。
それにしても制限時間が短すぎます。
測ってはいないけれど、5分経ってないのでは?と疑問に思って調べたところ、難易度「歴史を追う者」だと制限時間が短くなっているようです。おそらく、狙ってないのにifルートへ行ってしまう人が現れないよう、シビアな設定にしているのですね。でも、狙っていてもifルートへ行きにくいのは予想外でした。
結局、徐晃に同行しないと白鸞出現フラグが間に合わない。でも徐晃に同行していると西の砦で足止めを受ける。足止めされないためには、紫鸞たちが西の砦に辿り着く前に張郃たちが袁煕と戦い始めている必要がある。張郃の進軍が間に合うように、進軍ルートの最初の拠点を紫鸞が落としてから徐晃に同行するのが正解ーーという道筋が組み上がるまで試行錯誤しました。
これなら西の砦の城門を打ち破っている時に張郃が袁煕と対峙してくれて、およそ4分で白鸞撃破が叶いました。
白鸞さえ倒した時点で天命変化するので、後は戦場をぐるりと回って袁煕を倒したり、曹操を救援に行ったりしてから烏丸と袁尚大軍団を倒す、のんびり攻略になりました。
そのため、実際に戦場にいたトータル時間は前周と変わらないと思います。
前周では戦勝報告の時には辺りが暗くなっていたので、郭嘉の顔色が本当にやばい感じに見えたのですが、今回は明るい中で帰路についたので少しマシな顔色に見えました。
死亡時と同じムービーが流れるのは典韋のときと同様ですが、この状況から助かると、郭嘉は雪見酒中にうたた寝して盃を割っちゃったウッカリさんになるのが少し面白かったです。かなり無理矢理でツッコミ要素の多いシーンでしたが、魏軍師勢の仲が良いのは微笑ましかったです。
しかし魏軍師勢の絆が強まると、ここに徐庶を強制加入させるのは可哀想だという気持ちになりますね。赤壁で負けない分、仕事への意識も変わらないままになっちゃうんでしょうし……。
郭嘉は軍祭酒を退くというので、赤壁までは静養するのかと思いきや、この後の戦場で普通に随行武将として同行させられました。純粋に武将一人分の戦力増強で有難いです。
博望坡の戦いでは専用台詞が用意されていて、郭嘉が白狼山以降の戦いに参加してる実感が湧きました。
赤壁の戦いは、風向きは自然の摂理だから今回も変わるけれど、郭嘉が火種の場所を割り出し黄蓋を取り押さえることで、火計が成らないようにできました。曹操軍の船に火が付くことがないので、孫呉&劉備連合軍の逆転はならず、そのまま全軍の掃討戦に移って孫権、劉備等を倒しました。
火計が成らないと終始魏有利な進行だったので「約束された勝利」をもぎ取った感じがします。となると、負ける要素を除いた郭嘉と紫鸞の戦功より攻め手の方が評価されてしまうのではーーと思ったのですが、そこはさすが曹操というべきか、ちゃんと郭嘉の功が認められていて良かったです。郭嘉が評価されると嬉しいのは、やっぱり苦労して死の運命をひっくり返したのが効いているのでしょうか。
望みの褒美を聞いて、呵呵大笑する珍しい曹操の姿を見られたのも、ifルートならではだなと思いました。
エンディングにおいても、郭嘉は完全な勝利を得られなかったことを失策だと思っていて、曹操も現状には満足していないという辺り、似たもの主従というか、基本的に考えが近いんだなと感じます。
エンディングムービーは、夏侯惇の城内巡回という形式。夏侯惇が劉備ポジションみたいだなと思ってから、そもそも魏勢で最初に目を掛けてくれたのは夏侯惇だし、所属勧誘も夏侯惇からだったことを思い出しました。途中から郭嘉が正ヒロインみたいな顔で紫鸞の側を確保して、その流れで軍師勢と一緒の機会が多くなっていったので忘れていました。
紫鸞自身も、最初は夏侯惇への恩義で魏に所属していそうだし、いまも上官として敬愛しているだろうけれど、並び立つ友としては郭嘉を選んだのかなと感じます。郭嘉を見守る表情の柔らかさに、紫鸞の側からの情愛が見えるんですよね。これには、私が本作の郭嘉のことを「Jupiterの伊集院北斗が演じる郭嘉」と認識しちゃった贔屓目もあるでしょうが……。
報酬は郭嘉に合わせて、紫鸞も将軍位を得ない道を選択。ifルートとして実に綺麗な終わりかたになったと思います。