アイドルマスター SideM「繰り返すトライ&エラー」を視聴しました。
以下、無償・有償部ともにネタバレありです。
鋭心がメインのストーリーということで、エピソードゼロ並の衝撃展開に身構えたのですが、蓋を開けたら、二世タレントという立ち位置や自分という芯がない点にフォーカスを当てつつ、C.FIRSTのユニット強度を増していく段階の話でした。
秀と百々人の精神は終始安定していましたし、登場人物は全員善良だったので、ストーリーが中盤になった頃には、まだ問題解決していなかったけれど、あくまで仕事での壁と感じて安心しながら読めました。毎回劇的な出来事しかないのも異常ですし、C.FIRSTにあまりなかった普通の仕事エピソードが観られて良かったと思います。
考えてみれば、みのりやタケルが過去を打ち明けるのに10年かけたのだから、鋭心もあと5年は先の話ですね!
いっそ、みんなが鋭心の過去を知る日なんて来なくても良いーーとも思うのは、私が鋭心の内心に踏み込みたくないからです。
そんなわけで、今回はユニットの絆が深まった後の姿を見られました。
あのC.FIRSTが、ファミレスでだべってオフの日を潰すという仲良し行動を意識せずできたことに、大きな成長を感じますね(オフの日に声をかけられる相手がユニットの同僚しかいない、という鋭心の学内での孤立感には目を瞑りつつ)。もしこの話が「この世界の主人公」「不揃いなサンカク」より前だったら、今回の鋭心の問題も後輩二人から切り込まれず、放置されていた可能性が高いので、すごい変化だと思います。
鋭心も、なにかあったことを勘付かれたとき、意外とあっさり話してくれたので、これまでの積み重ねを感じました。ただ、二人が改善案として出した気分転換はすげなく断るあたり、この時点では「黙っていると質問攻めが続いて練習時間が奪われるから」という理由だったのかもしれませんが。
結局、鋭心は「自分のことを話さない」状態が続いていますが、これは意図して口を噤んでいるのでなく、自分を見失っているから話すべきことが内面から見当たらず、結果として起きた事象の「報告」に終始しているのかな、と思いました。監督からもらった「役の中に自分がない」という指摘を、いつかは飲み込めるんでしょうか。
鋭心自身も無自覚だった焦りを百々人が感じ取れたのは、察しの良さに加えて、自分と似ている面を見ている過去から納得でした。逆に秀は、鋭心への絶大な信頼感故に思い至らないのも、キミはそうだよね、とちょっと安心しました。秀の優れたところは、その後、話を聞いてすぐ行動に移すところにありますからね。
鋭心回だけあって、両親も登場。
父親(征一郎)は、初登場時のときから善良かつ無邪気な人だと感じていましたが、今回の話で、息子に芸能界入りを勧めていた理由は、当人が楽しいと思うことを分かち合いたいだけらしいと分かって、その印象が補強されました。周囲の評価も踏まえると、天才肌なのかも? 少なくとも演技で煮詰まって気分転換を必要とするタイプに見えないから、あのタイミングで家に帰ってきたのが母親でよかったですね。
3人が出演する「ミツフル!~三星フルスロットル~」は、逆ハーレム系ラブコメで原作が若者に人気という設定から少女漫画原作を想像したのですが、実際は小説原作で意外でした。ラノベなのかな。
ヒロインを出さずにラブコメを見せるのは難しいためか、直接的な演技シーンはなかったですが、設定と告白台詞からすると、百々人が演じた三橋花が人気キャラっぽく感じます。
恋愛演技の流れでTHE虎牙道の話が出たのは笑いました。道流が練習時にヒロインを演ったという噂は聞いたのですが、それを想像するだけで面白いのは卑怯ですよ!
ところで鋭心の「恋愛物の展開を自分のこととして捉えたことがない」とか「興味がない」という発言は、眉見鋭心のパブリックイメージ的には妥当ですけれど、事実なら、男三人で恋愛映画を見て気恥ずかしくはならないんじゃないでしょうか。仮に事実だとしたら、それはそれで男子高校生として不健全な気もするから、心の欠けの現れなんでしょう。
それから、今回のPは興味本位で初恋話を聞きたがるボケボケPでズッコケました。エイプリルフールとかの時空寄りのPでしたよね。百々人はともかく、秀と鋭心からの信頼度は下がったんじゃないでしょうか。
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