デッキビルド型RPG「Gordian Quest」Switch版をプレイ開始。
現在地:アクト1 ウエストマイア終了
購入後の放置期間が長くてどんなゲームか忘れていたので、ジャンルくらい把握しようと思って始めたら、独特のゲーム性を掴むのに手間取り、結構長々と遊んでからの第一回記事になりました。
見た目は明らかに「Slay the Spire」を意識したデッキビルド型ゲームですが、繰り返しプレイするローグライクな仕様ではなく、長時間かけてシナリオを進めていくRPGという変わった作品。
いま進めている「作戦モード」はプレイ目安15時間~と表示されたので、ローグライクではあり得ない時間設定に最初は目を疑いました。
パーティ制で仲間一人ずつデッキビルドする点や、戦闘中のポジションが重要なのは「BANNERS of RUIN」に近いですが、やはりRPGであることによる違いは大きいと思いました。
ローグライクなゲームだと後戻りできないですが、本作はいつでも拠点に戻って回復したり、武器屋で装備を変えたり、集会所で仲間を入れ替えたりできます。
かと言って、カードバトルRPGな「バテンカイトス」に似ているのかと言うと、それは全然違います。例えばバテンカイトスならいつでもデッキのカード追加/除去ができましたが、本作でデッキを編集するにはレベルアップ時のスキルを割り振る必要があります。ビルドに制限とランダム性があるのはローグライク寄りです。
あまりこう言うバランスのゲームには覚えがなく、単に2つのゲームジャンルを掛け合わせただけとは言い難い独自性を感じました。
デッキ編集が自由にできない分、初期デッキの選択が重要かもしれません。
仲間は全10人いて、初期デッキは各自四つのクラスから選択制。仲間に加えるときにクラスを選べるので、パーティに欠けた要素を補ったり、好みのデッキにしたりできそうです。
ちなみに私の場合、主人公として選択したルシウスの後、キャサリン、アルフォンスの順で仲間が増えたので、そのままこの3人固定でプレイしています。その理由は、単に装備品の入れ替えが面倒なのと、何人分ものデッキ傾向を考えるのは大変だと言う理由からです。
アルフォンスの「ローグ」が毒含むデッキだったので、それを使いたいという理由もあります。
本作の毒は弱そうですが、毒デッキが好きなんだから仕方ありません。
あと、仲間同士の友好度的な要素があるようなので、あまり入れ替えない方が有利なのでは、と思ってます。特定のデッキ同士のシナジーが強い、みたいな点があったら入れ替えるかもしれません。
育成要素としては、デッキの強化、本人ステータスの強化(装備可能範囲やダイスロールの目標値加算に使用)、装備品の強化、一時的なバフの付与など色々な要素があります。装備の見た目が同じで数値や効果が全然違うものがゴロゴロしてるので、正直付け替えは面倒です。
とはいえ、難易度ノーマルなら、この辺の強化要素をほとんどサボっていても問題ないくらい緩め難易度に感じています。
いまのところ敗北を予感した戦闘はありません。緊急時回復用の消費アイテムも、装備しているだけで使っていないレベルです。もっともこれは、カードとして出てこない要素は存在を忘れがちなせいですが。
肝心のバトルは、なかなか面白いです。
敵味方とも3×3マス(一部4×3マス)のフィールド内で戦わされるのですが、自分の位置と攻撃範囲の意識がだいぶ重要です。
例えば、敵の予定行動が自身の同列しかターゲットにできない攻撃なら、敵の行動前に別列へ移動することで、攻撃そのものを空振りにできます。防御カードなんて必要ありません。
しかしこちらのカードにも攻撃範囲は設定されているので、敵との位置関係によっては、せっかくいい攻撃カードを引いたのに使えない状況になります。逆に、敵を動かしてから強力なレーン攻撃を叩き込んでまとめて倒すことも可能。
味方に作用するカードも、同列や隣接など位置関係の条件を持つものが多いです。
特殊な移動カードを使うのでなければ、1マス移動するのにアクションポイントを1消費するので、移動するのか、しない分をカード使用に回すのかと言った判断が生じます。これが、単にカード回しだけ考えれば良いのとは違って、なかなか新鮮でした。
RPGなのでストーリーもありますが、基本は「おつかい」だし、独自単語が多くて何だかよく分からないままボスを倒すまで至った感じです。
終盤、唐突にアクトボス撃破までのタイムリミットが設けられて焦りましたが、最終的には余裕を残してボスを倒せました。また、アクトクリア後も未処理マスはそのまま残ったので安心しました。
世界観は暗いですが、テキストで描写されるだけなので気が滅入るほどではないです。
かといってキャラクター同士のやり取りが面白いタイプでもなく、敵と戦ったりダンジョンを探索させられる理由付け程度の内容だと思います。
ちなみに、イベント選択肢はダイスロールで成否を判定するタイプ。
なぜかルシウスだけ、延々とチェックに失敗し続けていて、無茶苦茶運の悪い男みたいになって苦笑いしました。
動作は安定していますが、UIは褒められない出来。インディーゲームだからという目溢しを入れても、操作しにくさを理由にプレイを止めるかもしれない程度です。
例えば、頻繁に使う上メニューへのアクセスが、Switchだと-(マイナス)ボタンという非常に押しにくい配置なのも、画面右のボックスにアクセスするのに、Lボタンを押させるのも、直感的でないなと思いました。一通りショートカットキーが設定されていたり、情報にアクセスできるようになっているのは親切なんですけれどね。
携帯モードで遊ぶことも不向きです。小さなアイコンで示される情報が多いので、ちゃんと1点まで計算するレベルの戦いかたをしようとすると疲れます。
海外インディーのゲームではよくあることですが、日本語翻訳は絶妙に微妙で、わかるようなわからないような面があります。偶に英語のままのことも。そのため、なんでも一度やってみないと分からない要素ばかりです。
ゲーム内ヘルプはあるのですが、知りたい要素がどこに書いてあるのか探すのが大変で、武器にルーンをセットする方法を、私はボス戦直前にようやく知りました。
手探り感は嫌いでないのですが、初キャンプは完全に理解不足のまま操作して、全物資を無駄にしてしまったのでさすがに頭を抱えました。
行動を選択した後、該当カードを画面下部で実行しないと意味がなかったのですね。時間を進めたら選んだ順に実行されるものと思い込んで、全部無価値にしちゃいました。
細かい不満はありますが、オリジナリティはあるし、狙い通りデッキが回ったときの楽しさは間違いなくあります。それから、ローグ系ゲームで偶に感じる「この完成したデッキでもっと蹂躙したい」という欲を満たすこともできそうです。
問題は、いま組んでるデッキにちょっと不満があって、むしろ組み直したいことなんですが……。大体、初見プレイで理想的なデッキなんて組めるわけがないんですよね!