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今日もヴェスペリアSS書き殴りですがラピードはお休み。ED後です。
題名は「Amor et lacrima oculis oritur, in pectus cadit.」と入れたら長過ぎたので邦題。


「良い機会ですから、伝えておきたい大事な話があるんです」
 その言葉に、エステルは気軽な気持ちで頷いた。
 若い皇帝が副帝を呼び寄せるのでなく訪問し、何事か相談をするのはさほど珍しいことでない。騎士団長を伴っているのは珍しいが、皇帝の一人歩きを遂に見咎めての同行だろう。
 気遣ったのはもう一人の方だった。
「俺、席外すか?」
 問う形をとってはいたが、ユーリは既に腰を上げていた。先程あれほどエステルが苦労して座らせたばかりだと言うのに。
「構いません。いえ、一緒に聞いてください」
 彼女が抗議するより早く、ヨーデルは強く首を振り、重ねて右手で彼を制した。
「じゃあ手短に済ませてくれ」
「わかりました」
 皇帝への態度とは思えぬ物言いに、青年をよく知る彼等は微かに笑い、そのことに憤慨した振りでユーリは乱暴に腰を下ろした。勢いのついた青年の体重を受けて、些か派手に空気が抜ける音がする。
 だから、ヨーデルにもう一度名を呼ばれた時、彼女が考えていたことと言えば、お気に入りのクッションが破れてしまうのではないかと言うことだった。
 慌ててヨーデルに向き直れば、いつの間にか彼女よりも高い位置から注がれるようになった優しい瞳が微笑んだ。
「エステリーゼ、僕と結婚してくれませんか」


こんな未来が待っている可能性もあると思うのです。
しかし、書いてみたら乙女ゲーム的だなと思いました。
続きのお相手は、ユーリでもフレンでも、真っ直ぐにヨーデルでもお好きなようにご想像ください。

第二部終盤注意報。今回も途中までです。


 沈黙する森の中心で、ラピードは静かに立ち上がった。
 傍らで伏せた主人の眠りは深い。珍しいことだったが、理由は明らかだ。
 ラピードは北東から漂う花の匂いへ顔を向けた。
 最近主人が率いるようになった群れは、女子供ばかりの未熟な一団で、時には主人の足枷でもあった。己で決めた道を背負う覚悟も、まだ不安定だ。彼と主人が密かに街を出たことも気付いてはいないだろう。
 だが。
 彼等が主人を必要としているように、主人にも、彼等が必要なのだ。
 今、欠けた星のひとつを取り戻すためにも。
 ──決意し、ラピードは街の方向へ数歩戻り、けれどそこで足を止めた。


初ラピード心境。ちょっと生意気です(笑)。
でもこのメンバー構成だったら自分が主人の片腕で、羊の群れを率いてるつもりなんじゃないかしら。SH2のブランカは自分が率いてるつもりだった可能性があると思ってますので、その点はラピードの方が少し謙虚ですね

「なにやってんだ、カロル」
 頭上から聞こえた青年の声に応え、カロルは机に広げた様々な図案を指差した。
「ギルドのマークを考えてたんだ」
 自分たちのギルドを作るとなると、考えないといけないことが沢山ある。
 掟、名前、それからやっぱり格好良いマークを!
「やっぱり星の形が良いと思うんだけど、なんかこう、ビシッと決まんないんだよね」
 戴いた名を示す絶好の図案であるが、既存のギルドでも星をモチーフにしたマークは多い。
「ユーリはどう思う?」
 期待を込めて見上げた青年は、しかし軽く肩を竦めると背を向けてしまった。
「俺はそういうのよく分かんねぇしな。ボスに任せるよ」
 得意分野だろ、と言われて頷きはしたものの、カロルは密かに落胆した。ギルドのボスが自分ならば、NO.2はユーリだ、と彼は思っている。であるとすれば、ギルドの象徴を二人で協力して作り上げたかったと思うのは強欲だろうか。
 だが、一任は自分への信頼の証でもあるはずだ。
 そう言って自身を奮い立たせ、机に向かい直る。その時、青年の傍らに控えていた獣が身を乗り出し、広げられた図案を一瞥した。
「なに、ラピード。興味あるの?」


レイヴン編と違って、オチを考えずに書き出してるのでこの先停止中……。
ユーリは格好いい主人公なので、私自身も好きだし人気も高いだろうと思いますが、自分が興味のない部分に関しては放り投げ過ぎじゃないか?とも思います。だから、ユーリと一緒にひとつの物事を作り上げて行くのはしんどいかも知れないと思います。カロルには決断力があるから、さほど問題ないですけれどね。

ちなみに、凛々の明星の真のNO.2は、勿論ラピードです。

地名関係を大量更新。
取り敢えずご要望にお応えして[地名]テルカ・リュミレースにワールドマップ画像を載せてます。
もう少し拡大した各地域地図は、各大陸の項目に掲載しています。
但し、あんまり細かい区分分け(平原南、東などなど)はゲーム画面と見比べっこが面倒なのと、そこまで必要ないだろうと考え記載してません。
また、街の位置も入れた方が良いかなと思いつつ、取り敢えず様子見です。
ちなみに、地図を作ってたら、意外に手間取って他の要素が殆ど更新できませんでした。ついでにゲームも進みませんでした。

地図に関しては自分でも必要だなと思っていたので用意していたのを早めたわけですが、他にも資料としてこれが欲しい!と言うものがあれば、是非お気軽にコメントでもフォームでも仰ってください。
可能な範囲であれば対応いたします。
ちなみに、自分でやりたいと思っていることは以下の通り。

準備中
・帝国騎士団各隊がいつ何処に駐屯しているかの図表

技量不足で頓挫
・人名にキャラ絵(項目の左側の空白はこれを予定してました)
・ギルドにマーク(同上。正面から見る機会がなくて難度高し)

構想段階
・サブキャラの一人称、口調など

やはりイラスト関係はスキルがないので難しいですね。

大量にアップしたため漏れがあるかも知れませんが、大きく更新した項は以下の通りです。
[人名]アグエロン、シシリー、カルクス三世追加
[名詞]始祖の隸長、琥珀の聖騎士、ナギーグ、記憶術式、蒼穹の水玉、魔導器技師、ミシカ博士号、ナム号賞、幸福の晩餐会追加。帝国騎士団、武能更新
[地名]テムザ山追加。オルニオン更新
[ギルド]凛々の明星更新

帝国騎士団の項に組織図をアップしました。
いくつか補足しておきます。

親衛隊:
「直属のエリート」と称されてましたが、兵装からして他隊との差を感じないので、他隊と同格と判断しました。

キュモール隊:
小隊は作中に出て来ないですが、他隊にあってキュモール隊にはないと考えるのは不自然なので、下位に小隊があると判断しました。同様に、親衛隊にも小隊があって良いと考えますが、こちらはない可能性も否定できないので取り敢えず保留にしています。

ソディア小隊:
ユーリは良く「副官」と呼んでいましたが、副官と言う地位自体があるのかどうか不明であった点と、小隊を率いている描写があったので小隊長としました。

特別諮問官:
見た感じ軍人扱いでなく、秘書殿と言う位置付けから別枠にしました。
また、全体としては3人以外にも隊長はいると思いますが(フレン小隊がどこに属していたのか鎧で分類できない&隊名のない敵騎士は名の出て来ない隊に所属していると考えられる)、ゲーム中に出て来ない要素はすべて割愛しました。

挙げた項目で気付かれた方もいらっしゃると思いますが、ようやく料理対決をやってきました。
それで気になったのですが、「凛々の明星」をギルド側シェフとして推薦した「美食の饗宴」というのは、やっぱりワンダーシェフのギルドなのでしょうか。それとも、レイヴンが誤摩化す時に言った「美食ギルド」なのかしら。
他でまったく名前を聞かないので、どう組み込むか悩み中です。