「なにやってんだ、カロル」
頭上から聞こえた青年の声に応え、カロルは机に広げた様々な図案を指差した。
「ギルドのマークを考えてたんだ」
自分たちのギルドを作るとなると、考えないといけないことが沢山ある。
掟、名前、それからやっぱり格好良いマークを!
「やっぱり星の形が良いと思うんだけど、なんかこう、ビシッと決まんないんだよね」
戴いた名を示す絶好の図案であるが、既存のギルドでも星をモチーフにしたマークは多い。
「ユーリはどう思う?」
期待を込めて見上げた青年は、しかし軽く肩を竦めると背を向けてしまった。
「俺はそういうのよく分かんねぇしな。ボスに任せるよ」
得意分野だろ、と言われて頷きはしたものの、カロルは密かに落胆した。ギルドのボスが自分ならば、NO.2はユーリだ、と彼は思っている。であるとすれば、ギルドの象徴を二人で協力して作り上げたかったと思うのは強欲だろうか。
だが、一任は自分への信頼の証でもあるはずだ。
そう言って自身を奮い立たせ、机に向かい直る。その時、青年の傍らに控えていた獣が身を乗り出し、広げられた図案を一瞥した。
「なに、ラピード。興味あるの?」
レイヴン編と違って、オチを考えずに書き出してるのでこの先停止中……。
ユーリは格好いい主人公なので、私自身も好きだし人気も高いだろうと思いますが、自分が興味のない部分に関しては放り投げ過ぎじゃないか?とも思います。だから、ユーリと一緒にひとつの物事を作り上げて行くのはしんどいかも知れないと思います。カロルには決断力があるから、さほど問題ないですけれどね。
ちなみに、凛々の明星の真のNO.2は、勿論ラピードです。