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今更ですが、どうせエイプリルフールを「シャングリラ」ネタにするなら、もう少し時間をかけて準備して「ゲーム化決定!」とかやりたかったな、と思ったのでちょっとだけ。
意味はないけれど、絵柄はぷよぷよフィバー参考です。

▼ミウ キャラクター紹介

ミウ

こちらの髪型で描いてみたくなったので、戦闘服の方にしてみました。
自分で書いておきながら、キャラ解説の文章が恥ずかしいのでフォント小です。トーキョーとか、キンキ地方とか、地名は全部カタカナだと勝手に認識してます。

それから、この絵柄は蛇の眼トリオが一番似合うのではと思って初描き。

トリオ

ソウとコウは一方を描いた後、反転して描き直しました。双子でもないのに手抜きでご免なさい。
しかしトリオは資料がなくて辛かったです。特にソウ&コウ。スチール写真は、下級生も扮装して撮って欲しいなぁ。それからルイは、皮ジャン+バンダナと言う点だけですが、色を塗らないと幸村@戦国BASARAに似てる気もしてきました。

他に、ランも描いてみたけれど、ポーズが決まらなくて自分絵にしたらホストっぽくなったので、お蔵入り。
ソラはこの絵柄で描くのが結構楽しくなってきたので、もう少しちゃんと描き直してみようかなと思ってます。

東京特別公演「シャングリラ―水之城―」2日12時回(楽)を観劇。
少し前まで、1公演を1回観る程度のファンだったので、初日・千秋楽を観劇をしたのは今回が初めて。この二回は「イベント」なんだなぁと実感しました。
初日は、演じる側も観る側も独自の緊張感があって面白いし、熟れた上に最終回だからと弾けてる千秋楽も面白い。

と言うわけで、千秋楽らしくサービスアドリブが。
豪天号のシーンは、ドラマシティの楽でもアドリブがあったそうで、多くの観客が注目。エンジンが掛からなかった時点で、ソラと座長が運転手を交代、車を押させた挙げ句、一人でジープの後ろを走らせました。コウ&ソウが走らされなかったのは今回が初めて?
座長、上着がはだけてよれよれになりつつ、偶にジープを追い越したりしながら(笑)、一生懸命走っていました。検問で車が止まる前に追い付いてしまったので、早いな、と思ったら通行証を持ってるのは座長だからなんですね!
で、後方のアドリブを時々振り返りながらも、観客に目一杯「俺の話を聞いて!」とアピールするルイが可愛かったです。抑揚もリアクションも過去最大に激しく、「(ミウの笑顔をソラが引き出して)癪だ」のシーンでは、初日は拗ねてる程度だったのが、今回は叫んだ挙げ句に正に「orz」と言う形で打ち拉がれていました。
アドリブ及びルイの熱演に大拍手が何度も起こって、後半の台詞が猛スピードで音楽に合わせていたのも楽しかったです。大劇場だと生演奏だから演技に合わせて貰えるけれど、録音だと音に演技を合わせないといけないので大変ですよね。

ちなみにルイと言えば、1幕で就寝前、袖に引っ込む前に「よし、今日も……」と言い出したら、皆が次の台詞を待ってしまい、ちょっと間があってから「歌うぞ!」と声を上げ、「最後なのに?」と突っ込まれていました。マイクなしのガヤ台詞のつもりで喋り出したら、台詞になっちゃったのかな?

九龍客桟の場面で、下手の蛇の眼トリオ席では、杯のイッキが行われていましたが、あれも前回は観なかった気がします。
今回は、後方席だったのですがなるべくオペラに頼らないように全体を観たので、ごちゃごちゃしてる九龍客桟での人の動きが飲み込めました。

それから、二幕最後の村人@風羽玲亜が、ミウにソラの小屋を教えてあげるシーンで「ほら、あのトラファルガーって書いてある看板の〜」と言葉を付け足して、次回公演の宣伝を織り込んでいたのと、「大人の知り合いもいたんだな」の後に「しかも俺の好み」と言い出したのは笑いました。
村人とソラの距離感が、印象として
初日「隣人だが交流は少ない。男は親しくなりたいと思っている(ので話し易いミウを使って食事に誘う)」
前回「隣人で、そこそこ親しく交流もある(ので、食事に誘うのは日頃の延長である)」
今回「隣人で、そこそこ親しく交流もある(が、食事に誘うのはミウ狙いだからである)」
に変化していったのは面白かったなぁ。

後は、アドリブではないと思うのですが、水源でソラが去る時に、泣き顔になってるソウをコウが慰めていたり、九龍客桟の客寄せで睡蓮@七瀬りりこが、ソラにアタックし始める前に、ルイの格好(※)を観て嘲笑しているなどの今まで気付かなかったポイントが見えてきて、なんだかんだで隅々まで役者が楽んでる面白い舞台だったなぁと思いました。
※見慣れたし、ルイだから普通に感じていたけれど、改めて補正なしで観るとダサイ。
初日と演技が変わった感があったのは、ブンジャクとランでしょうか。どちらもよりスマートなキャラになっていた気がします。ブンジャクなんて、初日は「チャラい」印象だったのに、少し冷笑家っぽい雰囲気が出て来たし、ランは、初日は「駄々」っぽかったフォグとの会話が、慟哭が深くなり絶望感が強まって感じました。
でも、初日付近が悪かったと言うわけではなく、そっちのバージョンにはそちらなりの良さがあったので、舞台って面白いですね。

主演挨拶でも言っていたけれど、キャラ名のせいか雹や霙が降ったり強風吹き荒れる嵐になったり、とんでもない公演でしたね。
DVDが出たら、思う存分突っ込み感想を書きたいと思います。

東京特別公演「シャングリラ―水之城―」28日15時回を観劇。
前日に休演者が出ていたと聞いたので、気にしながら見ていましたが、特に張り紙は出ていなかったし、フォーメーションに穴も感じなかったので復帰されたようですね。一安心すると共に、このまま楽まで欠けずに公演出来るよう祈ります。

以下、感想ですが、相変わらずキャラ名はカタカナ統一です。

今回はあちこち拾うのを諦めて、一幕はヒョウ@蓮水ゆうやをオペラで追いました。
初日感想で触れた問題の鬘は、大幅に梳いてパンフレット同等のバージョンになったことで、全体にシャープに格好良くなっていました。何時からこの鬘を使用しているんでしょうか。DVD収録がこの鬘のパターンだと嬉しいですね。
ずっと観ていると、周りの会話で感情が揺れていたり、相当情が深いですよね。
回想の出逢いシーンで、ソラに水を拾って返してあげているのがヒョウだったことが分かり、ヒョウって最初からソラにシンパシーを感じてるのでは、と思いました。互いが一番の理解者だったような気がするのです。勿論ソラにはカイ、ヒョウにはミゾレがいますが、兄たる二人にとって、弟妹は護る対象であり、自分の重荷や理想を分かち合う相手ではなかったのでは。
(ミゾレは双子だけれど、やはり女の子ですから、ヒョウの方の意識としては、自分が護ると思っていたと思うのです)
だから、二幕の「タイムリミット」で、ヒョウがソラと共に踊るシーンは、ヒョウの魂がソラを護って戦っているんだ、と納得できました。振り付け自体も、ソラとランが逃げる時に、ヒョウが一部隊引き受けて攪乱していると思えるものでしたが、いかがでしょう。
それにしても、ヒョウは撃たれた瞬間の「撃たれ方」も凄いのですが、目を見開いたまま死んでしまう辺りに一番グッときました。

前回は美味しい役だと思ったルイの可愛らしさに、今回改めて気付きました。属性付けすると、ちょっと天然バカ系の美少年キャラ枠ですね。
轟天号のシーンでは、どうしても後方の小芝居に眼が行く観客を、自分の語りに引き込もうと頑張っていました。でも、此処はついつい後ろに眼が行ってしまいますが……。
実はシャングリラの脚本を書いているのはルイ、と言う裏設定で帰り道に盛り上がり、ルイ作ならこの展開でも仕方がない、と気持ちよく許せる気分になってきました。
あの、ブンジャクとルイって言うコンビでSSネタが幾つか出来てしまったのですが、アリですかね?

アイスは、やはり二幕で急速にヘタレ化するのが勿体ないと感じました。
ただ、アイスの立場になって考えてみると、そもそもソラが「水の城を作りたい!」と言い出して、それを叶えてやったつもりが、今度は「間違ってる」と非難されてしまったわけで、報われない人なのかも知れません。
ある意味、この物語の元凶ってソラなのか?(笑)

その他、思い出すままに雑感。
幕開きの「台風」はやはり格好良くてテンションが上がります。初日は曲が長いと思ったけれど、ダンスプロローグだと理解して観ていると、むしろ短い、もっと尺が欲しいと思うくらいです。
ソラは、女性に対して受け身で非常に弱いキャラなのが、大空氏の役としては斬新だと思っていましたが、これは多分シャングリラチームが基本的に男所帯のため、女性に慣れていないと言う設定なんだと勝手に理解しました。
いい加減、愛月ひかるを認識しようと思って、意識してコウを観ました。随分下級生なのに男役の顔をしていて格好良く、なるほど話題になるわけだと理解しました。
ちなみに赤ジャンパーのコウ(紅)と、青ジャンパーのソウ(蒼)、と思っていたら、靴ひもまでキャラカラーなんですね。
戦場のブンジャクがイキイキして楽しそうでした。同時に、武器調達って直接敵兵から奪うって意味か!と今更把握して吃驚しましたが。
カイは、目の傷跡メイクをやめたのでしょうか。顔が見やすくなっていたように思います。初日は、メイクで表情が伝わり難くなっているような気がしていました。
金髪白衣のフォグは、ビジュアルは美味しい役所だけど、あまり印象に残るエピソードが作られてない事に気付きました。単純に、一緒に登場するランが印象強過ぎて負けてるのかな。

あと1回観に行きます!

先日初日感想を書いた「シャングリラ」は、本日でドラマシティ公演の全日程が終わり、今週末からは青年館で、きっと深化した舞台を見せてくれることと期待しています。
さて、この作品は細部に拘らず楽しんだモノ勝ちと結論付けましたが、オタク属性ファンとしては、「自分ならこう書く」と考えてしまうポイントがあり、その辺を語ってみようと思います。

内容には異論反論あることと思います。麻生がシャングリラを改稿するなら、と言うお遊びですので、感想ではなく「公演SS」カテゴリ扱いにしています。その点ご理解の上、続きに進んで頂ければ幸いです。
なお、収集がつかなくなるので、配役やキャラ設定自体は基本的に弄らないこととします。

物語の結末に触れています【ネタバレ注意】

まず、1点だけ大きく変えるならば。
このお話のクライマックスを、私は水門開放だと思います。
その水門開放のシーンで主役になっているのは、アイスです。
悪役と思われていたアイスの迷いが明らかになり、多くを語る事なく贖罪を選んで濁流の中に消えていくアイスの後ろ姿に感涙した観客もいらっしゃる事と思います。
しかし、この物語の主人公はソラです。クライマックスは主人公に担わせた方が、物語は正しく盛り上がるのでないでしょうか。
具体的には、先にカイの死亡と遺言、アイスとの決着、ソラが水門解放して行方不明に、と言う流れで後は改編せず収まります。
こうすると、個人的に引っ掛かっている「カイの遺言に頷いておきながら、水源を放って姿を晦ますソラ」は、「カイの遺言に従って水源を解放したソラ」に変更されます。また、終盤続くキャラ名を絶叫する演出が一つ(ソラからアイス)減り、残る二つ(ソラからカイ、ミウからソラ)は間にイベントを挟む事で間が開くので、効果を高める事ができます。いかがでしょうか。
但し、このままだとミゾレの存在が浮いてしまうので、これは検討材料。例えば迷いつつも命令遵守でアイスの味方をしようとして、物理的な盾にされちゃうとか……。意外と生き残るパターンも定番な気がしますが。
ちなみに、水流に飲まれた味方キャラクターが、海辺の町で介抱され生き延びているのは、この手の展開のお約束です。

更に手を入れて良いならば、引き続き二幕の見直しかなぁと思います。
そもそも私が二幕に対して点が辛いのは、敵地潜入と言う盛り上がるべきところが、警備員の独りもいないシャングリラで、何事もなく味方が全員集合してしまう呆気なさにズッコケたことが原因です。
そこで、前述の変更版クライマックスに繋ぎ、全体の緊張感を保つ為にも、アイスは完全な悪役に徹させます。当然、結局使われなかった脱出用パラシュートなど小物も抹消します。
そして、アイスをラスボスとして立たせる目的で脚本を見直します。
アイスの悪役としての「格」が一番失墜するのは、捕まえたランとミウを前に自分たちの事情を演説した挙げ句、ミウが隠し持っていた銃を出しただけで、二人の脱走を許すシーンにあると私は分析します。特に初日は、ミウが銃を巧く取り出せず長い間が生じたため、アイスが酷く間抜けでした。
そこで、ソラがシャングリラに辿り着くタイミングを少し早めて、警備システムか何かを操作したことでシャングリラ内にトラブル発生、その隙にミウが銃を取り出す、と言う流れを提案します。
ミウが縛られず、所持品検査も受けていないと言う状態も、シャングリラは出入りを妨げる鉄壁の警備システムがあった……と言うことであれば、アイスの過信にソラの造反が組合わさって多少は納得できるかなと思います。

また、ランがフォグを救出に行き、数分後何事もなく連れて来て皆と合流する、と言う展開もかなり拍子抜けした箇所なので、フォグを連れてくるのはアイスたちとのやり取りの後にしたいですね。
折角「ソラは実は敵だった」パターンなのだから、仲間たちへの正体の開示も、もっとバーンと効果音付きでやって欲しいです。

ここまで上がった内容でまとめると、こんな感じになります。

  1. アイス達、ミウを人質にランに自白を迫る。
  2. 水之城に着いたソラ、警備システムを破壊(上・下手か、二階にピンスポ照明で別の場所演出)
  3. 城内部でアラームが鳴り皆が気を取られた隙にミウが銃を取り出す。状況が掴めないカイが取り乱した御陰で、ミウとランはその場を脱走する。
  4. ソラたち一同が水之城内部で再会。
  5. ランはフォグを助けに戻ろうとする。これだけ人数がいれば、混乱した今の水之城は制圧出来る、と全員で乗り込む事に話がまとまる(※1)。
  6. アイス登場。ソラが水之城の王である事を明かして場を煽った挙げ句、速やかに退散。水源へ。
  7. ランたち、王を討とうとするがミウがソラを庇う。ここでソラの釈明付き説明台詞。
  8. ミウ、子供時代にソラ・カイ兄弟と出会っている事を思い出す。
  9. ラン、水源を取り戻すことを最優先としてソラの件を一時棚上げる事に。
  10. フォグを救出。彼女の行動をソラが見逃していた事が判明。これでソラを疑う空気は完全に晴れる。
  11. 水源での戦いへ。
  12. アイス、カイを人質にソラを封じるが、足手まといになりたくない!でカイが半ば自死。遺言を残す。
  13. ソラ、アイスを倒す。その後、水門を開放して行方不明に……。
  14. ミウ、水源で舞う(※2)。
  15. 以降は変更なし。

役の番手が完全にひっくり返ってますが、もともとアイスが書き込まれ過ぎてるので、これは仕方ないですね。

(※1)当初はこう考えていなかったのですが、時系列で書いている内に、こうした方が自然だなと思いました。敵地なのだから、レジスタンスと蛇の目一座は武器を持って潜入してきているはず。
(※2)物語に影響しなかったミウの巫女設定に、一応意味を与えてみた。

……長々書きましたが、今はこんなこと考える隙がないくらい、面白い舞台に変化してるかもしれないので、青年館の前に書き残してみました。
結構、展開まとめの部分は恥ずかしいですね(笑)。

シアタードラマシティ公演「シャングリラ―水之城―」初日を観劇。

前知識なく、とにかく方角は合っている筈と思って辿り着いたドラマシティは、ビルの中にある劇場。建物の中に入ってから劇場の中に入ると言う、二重の入口がちょっと新鮮でした。
1階のみで、青年館やアクトシアターなど東京特別公演の会場より広々した雰囲気。前方はあまり傾斜を感じませんでしたが、日生劇場のように前後で横にズラした席配置のため、さほど引っ掛かりませんでした。ホールには飲食販売カウンターがあってお洒落。ただし、お手洗いの数や、やや段差の高い階段が気になりました。

作品自体に対する客観的な感想は、当日の速報で書いた通り。
二幕が風呂敷を畳むことに終始して、一幕ほど勢いを感じなかったので評価が下がってますが、心配していた超能力はなかったし、演出は良いなと思う見せ場が沢山あり、やりたい舞台の方向性はよく感じられました。
音楽も総じて良かったです。二幕の冒頭の曲だけ、シンセサイザーが軽くてちょっと場に合わない気がしましたが、後はどれも好みでした。
お話そのものは、とにかく、細かいことを気にすると楽しめない作品です。
端的に面白いのか面白くないのかと言われると、どちらとも言い切れない、まだ化ける可能性がありそうだ、と思わされる不思議な舞台でした。
東京で観るのが楽しみです。

以下、役ごとの感想です(キャラ名はカタカナに統一します)。
物語の結末に触れています【ネタバレ注意】

●シャングリラチーム
ソラ@大空祐飛
初っ端から歌い、踊りまくるのでドギマギしました。殺陣まであって、二公演あると大変だろうなぁ。でもさすがにタップは音だけでしたね。
ビジュアルは、ポスターよりも髪を流していて、よりワイルドな作り。衣装はどれも奇抜ですが、安定の着こなし力でした。二幕の雨に打たれながら廃墟に座り込むシーンは、舞台写真にすべきだと思います。
しかし、結局何をしたいのか良く分からなかったキャラだなと思います。カイの遺言に頷いておきながら、水源を放って行方を眩ましたのは主人公としてどうなのかな、と思います。多分最後に再会シーンを持ってきたかったんだろうけれど……。

カイ@北翔海莉
立場自体は美味しいはずですが、ちょっとしどころがない印象のキャラ。
設定が、主人公の弟・盲目・人質、とてんこ盛りで“萌えキャラ”になるポテンシャルを秘めているだけに、ビジュアルが惜しかったです。前髪の量が多いのと、目元に派手な傷跡メイクかなにかしてるようで、表情がほとんど判別出来ませんでした。パンフレットのスチール写真は良い線いってるのになぁ。
まぁ、そもそもキャストの芸風とキャラ設定が合ってないような気もします。
尚、私のボケ耳だと、名前が「はい」に聞こえてしまう事があり、ソラの弟なら「ウミ(海)」読みが良かったかなと思いました。

アイス@悠未ひろ
最後に美味しいところを持っていった!と言う印象。
回想シーンと比較して、体型は役者としての才能の一部だと、つくづく思います。
何かとツメが甘い事が暴露される二幕では緊迫感が削がれたので、もっと純然たる悪役にした方が面白かったのでは、と個人的に思っています。この件についてはまた別記事で。

ヒョウ@蓮水ゆうや
1幕で死んでしまうため、2幕はちょっと出番が少ないですが、相殺しておつりが来るくらい美味しい役ではないでしょうか。
クールだけど、「殺人マシーン」と言われるほど冷酷な感じではなく、情があるあたり、役者とキャラがうまく嵌まっている感じでした。
立ち回りも含めて格好良かったけれど、鬘のボリュームは、個人的にはもう少し落とした方がシャープな印象だったかなと思います。

ミゾレ@藤咲えり
とても華奢で、可憐で、でも鉄とか氷のイメージの女性兵士と言う、正にフランジスカ(逆転裁判2)以降観たかった姿で大満足でした。
最後はアイスに殉じたけれど、彼女自身の意思はあまり説明されなかったので、次回観劇時はどういう気持ちで従っているのか読み取ってみたいです。

●蛇の目一座
ミウ@野々すみ花
極論を言ってしまうと、野々には「役不足」?
口調等からすると「勝ち気な娘」なのでしょうけれど、私には彼女の性格がよく分かりませんでした。
ソラを意識した瞬間は、よく分かりました。愛情に至った瞬間はまだ納得いっていません。ランからソラへ愛情が移るのは不自然でないけれど、欲を言えば「ランに好きだと言えば良かった」から動機付けしているので、一度ランに告白して、ソラへの愛を指摘されるとか、そういう流れでも良かったのでは。
髪型がお侠な感じになって、シャープな雰囲気だったポスター写真より可愛くなっていましたが、その分「大人」に見えなくなったので、後日談シーンでの村人台詞が腑に落ちなかったです。
初日は、二幕冒頭の武器を取り出すシーン、巧く銃が抜けずゴタゴタしてしまいましたが、巧く出せるようになったでしょうか。

フォン@十輝いりす
一見胡散臭いけれど、可愛いおじさんでした。
しかし残念ながら、「カサブランカ」で改善されたと思った滑舌の悪さが復活していました。私の耳も悪いのですが、決め台詞「蛇の目一座の名が廃る」が、「ジャノメイサの名が廃る」と聞こえて、誰?と思ってしまいました。パンフを買っていない観客には理解不能では。水源を護る一族だから“蛇の目”と推測出来れば分かるのかしら。

ルイ@七海ひろき
劇中の語り部として、かなり美味しい役。陽性で、かなり楽天的で、でも作家志望と言うだけあって人の事は良く観ている。ミウが好きだけれど、その観察眼のため、自分に見込みがないことも分かっている……と言うキャラ設定が勝手に浮かびましたが、合っているでしょうか。
「空の涙は美雨」なので、もしかしたらもっと深い設定があったのかも?

ソウ@蒼羽りく&コウ@愛月ひかる
皮ジャンパーで、登場した瞬間に度肝を抜いてくれた二人。
底抜けに明るいキャラを生き生き演じていて、観ていてこちらも凄く楽しかったです。ちなみに九龍客桟で二人が先に座って、椅子のなくなったルイが一睨み聞かせるとソウが飛び退く、と言う小芝居に思わず笑ったら、会場全体の笑いとタイミング一致したのですが、上手の本芝居で面白いこと言ってたみたいですね。
唯一の難点は、二人一緒に行動されるとソウばかり観てしまい、コウの顔が未だに分からない点ですが、なぜなのでしょう。

●レジスタンスメンバー
ラン@蘭寿とむ
レジスタンスチームは総じてスーツ系衣装で、デコレーションが多い他のメンバーより却って格好よく見えました。特に、まったく装飾のないランは一番シャープでした。ダンスのキレもやはりひと味違いますしね。
熱いけれど、くど過ぎず、頼りになる男。ヒロインの初恋に相応しい男性像でした。
キャラの書き込みはあまりされてないように感じたので、キャストの持ち味が凄く生きてるのかなと、うっかり堕ちかけました。

フォグ@純矢ちとせ
金髪に白衣と言うビジュアルだけでも美味しい役。特に、1幕後半の歌い継ぎダンスシーンで、扉の向こう側で踊っている姿が美しかったです。
大人の女性で、ランとお似合い。
しかし、歌がアカペラだったことには疑問。難解なメロディだし、彼女自身、声は良いのですが音程は安定していませんよね。音が付いていれば、もっと伸び伸び歌えたのではないかと思います。

ブンジャク@鳳翔大
これが長身美形か、と感じました。
いつも鳳翔の何処かに頼りない一面を探ってしまうのですが、今回は普通にスマートな二枚目でした。
良く考えると、あまり面白みのない役ですけれど「なんか格好良い人がいた」と印象に残る辺りは、これも力かな。

ヒエン@愛花ちさき
現代的な雰囲気の女性で、大江山花伝の時より似合ってるのでは。
ブンジャクとセットで埋没しない位置にいるのですが、あまり印象には残りませんでした。

国王軍の兵士は娘役総動員だったようで、明らかに男性じゃなく、女性兵士ですね。戦闘ダンスにしては迫力がないと思いました。
回想シーンは、それぞれ青年時代のアイス@風馬翔、子供時代のソラ@彩花まり、子供時代のカイ@真みや涼子、子供時代のヒョウ@実羚淳、子供時代のミゾレ@結乃かなり、子供時代のミウ@夢涼りあんで良いのでしょうか?
ミウ、ヒョウ、ミゾレは成長後が素直に頷ける感じで、凄く良い配役だと思いました。
逆に、アイスは迫力不足が否めず。若手過ぎてまだ男役声が出来ていないのか、台詞が時々女の子でした。回想時点で元傭兵と言う事は、アイスは意外に年嵩なので、悠未ひろがそのまま演じた方が良かったかなぁ。しかし、演出上、回想キャストは別に付けたかったんだろうとも思います。

カーテンコールのダンスを観た感じ、最下級生まで全力で楽しんで演じている感じがあり、キャストファンとしては満足でした。