• タグ 『 シンフォニア 』 の記事

 ジャネットは心地良い拍手の中にいた。
 上流階級の出でもない自分の成功を、単純に才能の結果だ、とは思わない。弾くことは純粋に楽しかったが、力不足に泣いた覚えは両手に余る。学ぶべき事も未だ多い。
 だが、女神に与えられた機会がこの場に彼女を導いた。
 折しも世界は有り様を根底から揺さ振られ、お伽話でしかなかったもう一つの世界が彼らの目の前に広がっていた。その文化的交流を担う為、演奏家としてジャネットはシルヴァラントへ赴いた。無論彼女の独断ではない。新世界には心の安らぎが必要だと説き、この機会を設けたのはレザレノ・カンパニーだ。
 正直な話、著名な演奏家には断られたのだ、と聞いている。
 それは当然だろう。ジャネット自身も初めは躊躇した。未開の地への恐れは勿論、彼女の元へ現れた担当者がまだ幼い少女であった事もその原因だった。


と言う、サブキャラSSシリーズのネタを書き出してあったのですが、なんせ6年近く放置してるので、どういう展開にするつもりだったのか記憶がありません。
ジャネットのサブイベント自体、1回しか見てないので、どういう話だったか覚えてないなぁ。

ED後のプレセアは、リーガルが身元保証人になって、レザレノカンパニーで働いてると言う想像をしていました。「ラタトスクの騎士」では直接レザレノに就職していなかったけれど、レザレノ傘下の企業に協力していたりしたので、まぁそんなに大外しした予想ではなかったですね。

日誌再録小話群に「逃亡」「道を示す者」の2作を収録。

後者は、2008年5月に公開して、ブラッシュアップするかも知れないとそのまま再録しないでいた作品です。
今回サイトに収録するにあたって、タイトルを付けましたが、なかなか思い付かず難航しました。
結局、シルヴァラント編でのクラトスが演じた役割と言う事でこのようなタイトルにしてみましたが、如何でしょうか。

6年近く前から温めていたユアンさま過去ネタ。
その間に、ファンダム、ラタトスクが発売され、過去ネタも未来ネタも多いに公式と乖離してしまいました。


【逃亡】
 冷えた土の感触で目が覚めた。
 重い瞼を持ち上げると、闇の中で仄暗い月が揺れていた。
 記憶を取り戻すのに時間は必要なかった。
「……莫迦どもめ」
 嗤った拍子に、頭部が痛み眩暈がして吐き気が込み上げてくる。爽快さとは程遠い。だが、ユアンは衝動に任せ笑い声さえ上げてみせた。それを抑制するものはなにもない。数時間前まで彼を拘束していた魔科学研究所は、今や高い塀のあちら側にある。
 彼は自由だった。
 魔科学研究所と言う名の檻に閉じ込められた彼等、思考する家畜は、マナを人間でも使える兵器に転用する仕事に従事させられる。だが辛い仕事に反し、与えられる食事は一日一回、ほとんど中身のない水粥だけだ。皆、飢えていた。ユアンと共に捕まえられた同族の内、半数が研究への従事を拒否して殺され、残りの半数は栄養失調のため動けなくなり、殺された。
 ユアンが無謀な脱走に乗ったのは、若者らしい短絡さで、どちらにせよ死ぬならば人間共の鼻を明かしてやろうと決意したからだ。成功すると信じていたわけではない。だから塀の頂上で兵士に見付かった時は、これですべてが終わりだと覚悟した──はずだった。
 雷銃に撃たれ、塀から落下した彼を兵士は死んだと勘違いしたのだ。
 なんと言う愚かさ! そしてその愚かさに救われた己の、なんと幸運で惨めなことか。
 水を含んだ土が指先に触れる。天の涙雨か、地に伏した同族の血の池か、定かでない。
 ──宙は遠い。あの彼方に魂の故郷があるのだろうか。最早永久に思考する事がない同族たちの、還るべき星が。
 祈る言葉を持たぬ彼は、ただ口を噤み、その場から立ち去った。


皆さまTOSプレイから数年経ってお忘れかもしれませんが、ユアンさまには雷の耐性がありますよ!(そんなオチ)

「テイルズオブシンフォニア THE ANIMATION【世界統合編】」制作決定!

先日のオンライン鑑賞会で「カーラーン編必須!」と話していましたが、まさかテセアラ編完結前に公表されると思っていなかったので、本当に嬉しいです。
これで、貼りに貼ったクラトスの伏線がちゃんと回収されますね。
私はメールマガジンで知りましたが、もしかすると今日開催の「テイルズ オブ フェスティバル2010」で公表されたのでしょうか?

取り急ぎ、喜びの投稿でした。

先行上映会で頂いた「リフィル先生の特製クリームシチュー」を食べました。
外箱には開封する為の口がないので、どうしたら綺麗に開けて取っておけるか、苦心しました。
中身はごく普通のレトルトパウチ。分かっていましたが、シンフォニア色なのは外箱のみでした。もし中のパウチ袋までキャラクターが印刷されていたら、保存するのに四苦八苦したでしょうから、良かったかな。
レトルトのシチューを食べたことがないので批評し難いですが、普通の味だと思います。
麻生家で作る「クリームシチュー」より、ちょっとコクがあると言うか、まったりした口当たり。具は全体に小さめ。肉はベーコン。麻生家は鶏肉なので、どちらかと言うとクラムチャウダーっぽい印象を受けました。
リフィル先生が作ったにしては食べられるし、リーガルが監修したにしてはそんなに美味とも思わないけれど、先生作のシチューをここまで食べられる味にしたんだ!と考えれば会長の功績は偉大かも知れません。