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L'AUTOMNE中野店
http://www.lautomne.jp(音量注意)

江原町の住宅街にドンと構えた菓子店。お洒落という軽さより、重厚感を感じる佇まいで、少し驚きました。イートインあり。
客も店員も多い大型有名店ですが、「町のケーキ屋さん」らしさもあり、とても気に入りました。

焼き菓子やマカロンも多数揃っていましたが、目を引くのはなんといっても独創的なケーキ。一列に並んだケーキから、どれを購入するか迷いました。よく「宝石のように」と例えるけれど、確かにその形容詞しか出てこない、美しいショーケースです。

アシッド

ロートンヌ・アシッド

※ローズマカロンは写真用小物として使用しており、ケーキには付属しません。

見た目から、味が全然想像できなかったので選んだ一品。
杏仁ムースの中にアプリコットとバナナ、パッションフルーツのジュレが入っている、酸味のある爽やかなケーキ。全体的に南国風です。
最上部で帽子のように見えるのはココナッツサブレ。底にも同じものが敷かれています。ココナッツは不得意ですが、これは美味しいと思いました。単独で食べても、ムースと一緒に食べても合います。
非常に食べやすくて、夢中で完食してしまいました。

シシリー

ロートンヌ・シシリー

ピスタチオのババロアにヘーゼルナッツのアクセントを加えたお菓子、という商品説明でしたが、実物はよく見るともっと複雑です。
ピスタチオのババロアの間に挟まった茶色い層は、チョコレートのスポンジ生地。その下の土台に近い部分はナッツとフィユティーヌで、これが全体の見た目とは違うザクザクとした食感を与えてくれます。
底の白い部分は判断がつかなかったのですが、もしかしたらマジパンかな? でもこれは美味でしたし、ねっとりした感じも薄めで食べやすかったです。

各要素だけ食べてももちろん美味ですが、やはりケーキの醍醐味は、上から下までまとめて食べたときのバランスの良さ。
ピスタチオではあるけれど甘さがあり、濃厚ではあるが意外と後味は軽くすっと溶けていく口溶けの良さに感心します。

シンプルそうでいて、全体的に「技術点」が高いケーキ揃いで満足度の高いお店でした。

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「パティスリー アルカション」練馬店に立ち寄ってみました。
http://arcachon.jp

※本店は保谷。以前は、吉祥寺店もあったのですが閉店した模様です。

なかなか広々した店内では、ケーキの他に、焼き菓子、マカロン、チョコレート、パンなど豊富な商品を展示。レジ近くにフェーブが飾ってあったので、季節外れだけれどガレット・デ・ロアがあるのかと勘違いして、少しショーケース内を探してしまいました(苦笑)。
店内には机と椅子が設置されており、店内飲食も可能な様子。ただ、買い物客との仕切りがなく、外からも丸見えなので、ここで飲食したいとは思いませんでした。

ケーキのサイズはやや小さめですが、かなり凝った作りなので十分。
お値段も適正で、割と買いやすく感じました。ただ、焼き菓子を追加するとお値段がかなり高くなるのは、仕方ないのかな。

デュネット(写真左)

仏老舗パティスリー・マルケのスペシャリテである、円錐型のクッキー。日本で製造・販売を許されているのは「アルカション」のみ、ということで食べるのを楽しみにしていました。

実際は、食べる前からコニャックの香りにクラクラと目眩がしました。かなり強く洋酒の癖が出ています。弱い人は、酔うのでないでしょうか。
更に、焼き菓子という印象を覆す予想外の食感でした。噛んだ瞬間、ぐしゅっと潰れてしまうのです。形状から「高級たけのこの里」をイメージしていただけに、最初の一口目はショックを受けました。
それもそのはずで、中身の大部分はマジパン(アーモンドと砂糖)なのですね。残念。マジパンにはどうも苦手意識があります。
ただ、想像と違うというだけで、味自体は良いです。

モンブラン(写真右)

モンブランといえば、どんなパティスリーでも大きくは外れない定番商品ですが、このお店の場合は、固定観念を覆す独自のモンブランに仕上がっていました。
構造としては、底がタルト生地。タルトの本体部分には、苦みのある栗クリームが詰まっています。その上、ケーキ全体の芯(栗が一粒入っていることが多い)部分に、チョコレートコーティングされた焼きメレンゲが入っています。最初、あまり硬いのでビスケットかと思いました。これも、若干苦みのあるお味です。
その上は、内側に無糖の生クリーム、表層にマロンクリームが乗った、ごく普通のモンブランの外観と味をしているので、下層の別物感に驚きました。
すべての要素をスプーンに掬い、合わせて食べると美味です。ただ、どうしても焼きメレンゲの上下で分離してしまい、食べにくいので、巧くその美味を味わえないのが難点でした。

ベイクドチーズケーキ(写真中央)

凝ったケーキ揃いなのかと思いきや、こちらはシンプルなチーズケーキ。
ただし、生クリームだと思った上層のクリームが、非常に濃厚で酸味のあるチーズクリームだったという点は予想外で、やはり独自色の強いお店だな、という印象を受けました。

写真は撮らなかったのですが、他に「フレジェ」「エキノスク」等も頂きました。「エキノスク」は、濃くまろやかなチョコレートムースが美味しくて、満足度が高かったです。
なんだかんだ言いつつ、「次はどんな工夫が施されている?」と気になるパティスリーでしたので、通うのも面白そうです。

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常に旬のフルーツに限定したケーキを販売する洋菓子店「ファウンドリー」……ですが、常時扱っているスイーツもあります。
ということで、季節と関係なく販売されている定番商品「平飼いたまごのカスタードプリン」を食べてみました。
→いちじくのタルトの感想は、2016年9月5日記事参照
→あまおうのタルトの感想は、2017年2月3日記事参照

名前の通り、平飼い(放し飼い)された養鶏のたまごと、国産さとうきびで作られた「本和香糖」(ほんわかとう)を使用したプリン。
久し振りに、リピートしたいプリンに出逢った気がします。

蓋を開けて、キャラメルソースが刺さっているプリンを見たときのインパクトは強烈です。なんとなく、間抜け(笑)。
通常は底に溜まってしまうキャラメルを、自分の好みで1口ごと調節できるのは良い配慮だと思います。

プリン本体は、ほんわりとして強過ぎないけれど確かな甘さに、意外とぷりっとしつつも硬過ぎない食感、濃厚なバニラビーンズとたまごの味が楽しめます。
キャラメルソースは非常に苦いのある、大人向けのキャラメル。苦さの奥から甘味を引き立てる役目を担っているのですね。少し好みが割れる要素なので、キャラメルなしの方が、シンプルに、素材の味が生きたプリンを堪能できるかもしれません。

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常に旬のフルーツに限定したケーキを販売する洋菓子店「ファウンドリー」にて、今回は苺(あまおう)を頂きました。
→いちじくのタルトの感想は、2016年9月5日記事参照

福岡県産大粒あまおうのタルト(練乳ソース添え)

甘さの中に、フルーツの瑞々しい爽やかさが溢れ出る美味しいタルトです。
それなりの大きさがあるのですが、手を止めるタイミングなく、ペロリと食べてしまいました。

まず、ベースのタルト生地が約2cmと分厚く、タルト好きとして幸せを感じます。
苺のジャムの上は、爽やかな生クリーム。重さは感じられず、クリームが苦手でも気にならなそうです。
そして上部の苺を固定する赤ワインのゼリーは、硬過ぎることも緩過ぎることもなく、これぞプロの技だと感じ入りました。

一切れごとに、練乳ソースを入れたスポイトが付いています。
ソースは練乳そのものではなく、水っぽくも見えますが、かけると甘さがグッと強まります。決して後まで残る下品な甘みではありません。
私としては、練乳なしの方がいちごを味わえて好きですけれど、途中で味わいを変えられる点は楽しいと思います。

欲を言えば、もっと隙間なくいちごを敷き詰めて欲しかったです。
切り分けられた部分にもよると思いますが、先端の方に実がなくて、少ないと感じてしまいました。
悔しいから、今度はいっそホールで買おうか……!

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モロゾフの別ブランド「フィヤージュショコラ」の「フィヤージュショコラ」

モロゾフのロングセラー商品「フィヤージュ」をチョコレートクランチにしたお菓子です。
栗、抹茶、苺など、6種類ほどの味があります。味は、チョコレート部分で付けているようです。ここまで色々な味のバリエーションがあるチョコレートクランチは珍しいのでは。
見た目も味も、チョコレートクランチなのは間違いありませんが、元になっているフィヤージュは、ナッツが敷き詰められたクッキーなので、ただのチョコレートクランチに比べると香ばしさとコクがある気がしました。

私が本製品に感じたポイントは2点。1つ目は外装がシックでお洒落なこと、2つ目は比較的安価だということです。
まだ新しいブランドということもあって、何種類かセットで気軽な手土産に使うのが面白そうだと思います。