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ソウ楽都市OSAKA

というわけで、PSゲームアーカイブス「奏(騒)楽都市OSAKA」を始めました。
→奏(騒)楽都市OSAKA ソフトウェアカタログ

ゲームの始まりは、ネットワークが死んだパラレルワールドの1998年6月14日。
大阪で建設中の広報塔BABELは、世界中に情報を発信できる機能を持つ。この初使用権は、なぜかネット上のメディア競争に勝利した学生に与えられることになった。文字(新聞)・音(ラジオ)・映像(TV)でそれぞれ販売部数を競い、最終的に勝者となった者が世界中に初めて自分の言葉を発信できる。
主人公は、文字部門にエントリーし、ネットニュースの編集長として編集部員たちを率いて情報戦争を勝ち上がっていく……
という、新聞作成ゲームです。

具体的には、月曜から土曜までに記者を派遣し記事を集め、土曜の夜にネタを組み合わせて発行。日曜日に売り上げを確認。最終週までの総売上でライバルに勝っていれば勝ち抜きという流れになります。

開始直後に、主人公名、グループ名、ニュース名など決めないといけませんが、すべてデフォルトネームにしました。
しかしこのデフォルトネーム、主人公(川上稔)は作者の名前ですね。思わず苦笑しました。

主人公は、コンテスト参加のために東京から転校して来た男子高校生。大阪について詳しくない=プレイヤーと同条件でゲームが開始できるわけですね。
編集部員は、6人の中から九条句刻、光明晃、岩井参仁を選択しました。
それぞれ、大人しい後輩、元気な同級生、冷静(曲者)な上級生と、属性が被らないようにしています。
ただ、参仁はかなり癖がありますね。予想以上に意思疎通が難しそうな変人でした。でも小説版で登場したキャラクター・岩井参蔵と関係ありそうな名前なので、外せません。

まずは予選として、文字部門で勝ち抜く必要があるとのことですが、文字部門は2団体しかエントリーしていません。
1つは主人公の「てんきー」。そしてもう一方がなんと「大阪圏総長連合」! 小説版の大阪圏総長・難波総一郎が好きだったので、総長連合が当面の敵であるということに少し衝撃を受けました。

総長連合

早速、6月15日(月)から活動開始。
朝は登校前にラジオを聞くと情報収集ができて、仲間に与える指示のWHAT「BABEL」を入手。が、代わりに遅刻してしまうようです。
学校ではとりあえず理系授業を選択し、HOW「DEX」を入手しました。どうやら毎日の授業選択で、任意のHOW指示を入手できるようです。
ということで、記者にはWHAT(何を)HOW(どのように)取材するか指示していくわけですが、待ってもなかなかネタを拾って来ないし、持って来たと思ったら、「BABELに迷子の子犬が入り込んだ」なんて小ネタばかり。
とりあえず土曜の夜時点で3つの面を埋めるネタがないと、新聞を発行できないんですよね。よって、小ネタでもとにかくネタは確保して使います。

で、初発行した内容はこちら。

第一号

苦肉の超小粒ネタ3つ。
でも、どんな小さな記事でもちゃんと内容が見られるのは楽しいですね。

翌日発表された売り上げ金額は、下記の通り。
 てんきー 65170円
 総長連合広報会 79043円
初戦は負けてしまいました。とはいえ、そこまで大差でもないので、もっとちゃんとした記事を取ってくれば、なんとか勝てるのではないかと思います。

川上稔著「奏(騒)楽都市OSAKA」
※「ソウ」の字は、冠が「奏」、脚が「騒」という創作漢字。

【あらすじ】
近畿動乱以降、日本は東西に分たれた。13年後、最強神器「炎神」IXOLDEを奪った東京圏総長・中村久秀以下が関西へ侵攻する。「己の詞を持たない少年」陽阪勝意は、かつて守ると誓いながらも失った幼馴染みの古都圏総長・夕樹等と共に立ち向かう。

「都市シリーズ」の4作目……ということを知らずに読んでしまいました。そのため、独自の世界観と用語に付いていくのが一苦労でした。
90年代のライトノベルらしい、バトル漫画や2D格闘全盛期のノリを感じる作品。
主人公関係の過去の真相は分かりやすかった反面、他の面々の設定は最後まで読ん終わってもよく分からなかったですね。

「敵」である東京勢も含めて、キャラクターは魅力的でした。
それと、カラーイラストが「格闘ゲームのキャラクター紹介」風にできていて、なんとドットで対戦画面まで描かれているのですが、ちゃんと物語のワンシーンになっているのが細かくて凄いと思いました。

カラーイラスト

ちなみに、この作品を突然読んでみた理由は、ゲームアーカイブスで「奏(騒)楽都市OSAKA」を購入してあるため。
ゲームの方は、新聞を作るSLGとだけ聞いて面白そうだと思い、買った後になってから「都市シリーズという作品の世界観上にあるゲームなので、都市シリーズ未読だと難しい」という噂を聞いて、取り急ぎ小説の方を読んだのでした。
この読書で、ゲームのプレイ意欲が更に高まることを期待していましたが、本書は完全にバトル小説だったので、ちょっと評価が難しいところ……。ゲームはゲームで、個別に評価していきたいと思います。