川上稔著「奏(騒)楽都市OSAKA」
※「ソウ」の字は、冠が「奏」、脚が「騒」という創作漢字。

【あらすじ】
近畿動乱以降、日本は東西に分たれた。13年後、最強神器「炎神」IXOLDEを奪った東京圏総長・中村久秀以下が関西へ侵攻する。「己の詞を持たない少年」陽阪勝意は、かつて守ると誓いながらも失った幼馴染みの古都圏総長・夕樹等と共に立ち向かう。

「都市シリーズ」の4作目……ということを知らずに読んでしまいました。そのため、独自の世界観と用語に付いていくのが一苦労でした。
90年代のライトノベルらしい、バトル漫画や2D格闘全盛期のノリを感じる作品。
主人公関係の過去の真相は分かりやすかった反面、他の面々の設定は最後まで読ん終わってもよく分からなかったですね。

「敵」である東京勢も含めて、キャラクターは魅力的でした。
それと、カラーイラストが「格闘ゲームのキャラクター紹介」風にできていて、なんとドットで対戦画面まで描かれているのですが、ちゃんと物語のワンシーンになっているのが細かくて凄いと思いました。

カラーイラスト

ちなみに、この作品を突然読んでみた理由は、ゲームアーカイブスで「奏(騒)楽都市OSAKA」を購入してあるため。
ゲームの方は、新聞を作るSLGとだけ聞いて面白そうだと思い、買った後になってから「都市シリーズという作品の世界観上にあるゲームなので、都市シリーズ未読だと難しい」という噂を聞いて、取り急ぎ小説の方を読んだのでした。
この読書で、ゲームのプレイ意欲が更に高まることを期待していましたが、本書は完全にバトル小説だったので、ちょっと評価が難しいところ……。ゲームはゲームで、個別に評価していきたいと思います。

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