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PSゲームアーカイブス「後夜祭 -a sherd of youthful memories-」を遊びました。
→後夜祭 ソフトウェアカタログ

十数年前に見たゲーム雑誌で、美樹本晴彦氏の原画そのままのゲーム画面に感動して以来、ずっと記憶していたタイトルです。
期待していた通り、PSゲームとは思えない高解像度の美しさです。繊細な原画の良さが100%生きています。割と頻繁に挿入されるスチル絵もハズレがありません。目パチ口パクするだけのADV部分は当然としても、OPアニメが、完璧に美樹本先生のタッチを保ったまま動いていることには、感動を通り越して陶酔しました。

後夜祭OP

が、ここまで完璧なグラフィックを実現しながら、アルバム機能がない。このゲームの問題点は、この一点に尽きると思います。
せめてゲームアーカイブス化でスクリーンショット機能を付ければ補えたのに、残念で溜りません。

ストーリーは非常に薄いです。1か月、学園祭の出し物の準備をしながら仲間との絆を深め、最後に後夜祭で告白するだけ。実際、2時間前後で1プレイが終わりました。
選べる出し物は2つ(隠し1つ)。今回は模擬店ルートで話を進めました。

キャラクターは、攻略対象の女子が5人、ライバルの男子が3人、非攻略対象の女子が3人。類型的に見えて、意外な面を持っていたり、嫌な部分があったりと、リアルに感じる要素もありました。
ちなみに、このゲームでは同じ作業を2人ですると仲が良くなるわけですが、それが自分以外の男女の組み合わせにも適用されるのが、結構難しいところ。狙いの女の子が別の男の子と2人きりになっていたら、その作業にお邪魔しに行くという奪い合いが発生しました。
ただ、男性陣は結構良い奴揃いなので、仲人プレイもしたくなります。
実のところ、中盤を過ぎると、大体いつも同じ顔ぶれが同じような作業をしたがるので、遅れている作業を手伝ってもらえるようアレコレ声を掛けるのに忙しく、恋愛のことは忘れてお仕事モードになってしまいました。
イベント展開は、意外とコミカルだったりして、料理バトル漫画かと突っ込みたくなる味の評論シーンには笑いました。

結局、出し物勝負では勝ったけれど、告白は失敗して一人寂しいEDを迎えました。
試合に勝って勝負に負けた感じですが、学園祭はちゃんと楽しんだので、あまりバッドエンドという気はしませんね。

勝負

ゲームとして特別な魅力はないけれど、美樹本晴彦氏のキャラクターが生きたグラフィックと豪華声優陣によるフルボイスという点で、個人的には満足しました。
本当に、アルバム機能さえあれば何周も楽しめるのに……。